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準備

 魔物を討伐するための準備をするために急いで家に戻らなければならなくなった。

 しかし歩いてまた歩いて行くとなると今日中には戻ることができなくなってしまいどうするかとアイシャと話していた。


「そういうことでしたら、この村にいる馬がちょうど2頭いますのでそれを使って下さい」


 村長がそういって村から馬を借りることになった。

 アイシャがいうには馬などは村の大切な資産でありそれを貸してくれるということは私達を信頼してくれているということらしい。


 しかし問題があった俺はゴーレムを持ってこなければならないし、まず馬に乗ったことがなかった。なのでアイシャと村長と相談してアイシャは馬で今日中に村に戻るようにして俺は歩いて行って明日にゴーレムとともに村に行くことにした。

 村長もゴーレムを村に入れることを許可してくれてた。

 さっそく村を出てゴーレムを取りに行くことになった。


-----------


 無事に家に戻ることができ次の日の朝早くからゴーレムを連れて村に急いで向かった。


 村に近づくと村の人達がゴーレムを見ると逃げていったが村の中に入り村長と話していると大丈夫だとわかったのかおそるおそるではあるが村人が周りに集まって興味深そうにゴーレムを見ていた。


「これがゴーレムというものなのですか...聞いたことは何度かあったのですが間近で見てみるとなんとも大きいものなのですな。これで魔物と戦ってくれるとなるととても心強いですな」


 村長も少し怖がりながらもゴーレムのことを頼もしそうに見ていた。

 しばらくしているとアイシャが村の外の方からこちらに向かってきた。


「もう来ていたのかソラ、しっかりとゴーレムも連れてきてくれたのか」


「アイシャは外から帰って来ていたけど何をしていたの?」


 アイシャは村の外に魔力の一定以上の魔力を持つものが通るとアイシャに伝わるという魔法陣を村の外に描いていたらしい。


 その後、アイシャと魔物を討伐するための作戦を練り始めた。

 その時にふとアイシャが使う魔法についてどういうことが出来るのかをあまり知らないということに気がついた。

 

 それについてアイシャに聞くとそういえばいっていなかったと教えてくれた。


 アイシャが得意としているのは魔法の種類の中でも魔術と言われる物だという。魔術とは魔法陣を使ったり刻印というものを刻むことをするものらしい。


 刻印とは物に魔力を使い刻むことでその物を強化することができるらしい。例えば剣の切れ味を良くしたり耐久性を上げたりすることができるらしい。


 アイシャの能力の『魔力感知』で魔力をより精密に操ることができるのでより強力な魔術を使うことが可能なんだという。


 そこまで聞いた後に今回のサベージボアーの討伐についての作戦を教えてもらった。


 まずサベージボアーが来る前にアイシャがゴーレムに頑丈にする刻印を刻んでサベージボアーの攻撃に何回か耐えられるようにしておく。


 そして現れた時にはまずゴーレムを囮にして足止めをするために使い俺はゴーレムが壊れない様にゴーレムの操作と土魔法で戦闘中に補強していくことをして、足止めされている間にアイシャが鎖で捕縛し雁字搦(がんじがら)めになったサベージボアーをゴーレムで殴り気絶させるらしい。


 そしてアイシャが今回使う鎖を見せておこうアイシャがいつも羽織っているローブの中からかなり長いが細い鎖を取り出してこれでサベージボアーを縛るんだといった。


「アイシャ...さすがにこんな細い鎖じゃ普通の猪さえも捕まえることなんてできないんじゃない」


 出された鎖というのが長さはあるようだが普通の鎖よりも細く手に持っても相応の重さしかなかった。


「まぁそう思うのも無理はないな。じゃあソラ少し試してみようか」

 

 アイシャがそう言ってアイシャと少し勝負をすることになった。

 

-----------


 外に出るとアイシャはここから動かず鎖しか使わないからそれから逃げて私に触って見ろといってきた。


「それじゃあいくぞソラ!」


 その掛け声とともに鎖がかなりの速度でこちらに飛んできた。

 

「はやいっ!!」


 ギリギリのところで躱したが信じられないことが起こった。

 鎖が空中でまるで生きているかのように滑らかに動いてこちらに向かってきたのだ。


「えっ?」


 俺はわけがわからず動けないでいると鎖が足に巻き付いていきそのままかなりの力で引っ張られ転倒してしまった。


 転倒した後、急いで鎖を外そうとしたが蛇の様に鎖が体を這うように動いていきあっという間に体中に鎖が巻かれてしまった。


「クッソォ...」

 

 そんなこと簡単だろうと思ったが動くことすらできずにあっという間にこんな状態になりとても悔しかった。

 しかし鎖が細くまだ体が動くのでなんとか剥がそうとジタバタしていると今度は鎖が段々と重くなっていった。


「どうなってるんだこれ?」


 何が起こっているのかわからないまま鎖の重さで体が全く動くことができなくなってしまった。


「アイシャ降参だ...俺の完敗だ」


 そう言うと鎖がどんどん軽くなっていきするすると体から鎖が離れていった。


「この鎖は特別でね。鎖の素材もかなり良い素材を使って頑丈で強度もあり何よりもこれを見てくれ」


 鎖をそう言われた後、見てみると細かくビッシリと刻印や魔法陣が刻んであった。


「これに刻まれているのは、さらに頑丈にして魔力で思う道理に動き想像も出来ないほど重くもすることができるようにしているんだ。私の作品の中でも特にお気に入りの物なんだよ」


 アイシャがそう自慢げに鎖のことについて語ってくれた。


 アイシャの作る物の凄さはこれまで暮らしていてわかっているしその中でも傑作なんて俺が心配することでもなかったのかと肩を落とした。

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