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異世界始まりと終わりの物語  作者: 異世界ビト まひろ
1/1

女神編

2025年

日本のある冬

「オレはあの世界のことを絶対に忘れない・・・」


第1章-異世界へ-


冬の季節・・・12月。

人間たちの笑い声、色々な言葉が飛び交っている。


「オレは人間が嫌いだ、欲深く、すぐに裏切り、切り捨てる人間のことを・・・」



カーテンから太陽の光が照らす。

「・・・朝か」

今日もつまらない日々の始まりだ


「耀夜、朝ご飯は?」

母の声がする・・・

いつもの声だ


「いらない」

いつもいつもなんなんだよ



「たまには食べてね、せっかく作ったんだから・・・」


「・・・学校だから」

廊下を歩く足音

そして、ドアが開く


「耀夜・・・」

「行ってきます・・・」


いつもの道、いつもの人間、いつもの信号、いつもの道路

「もう、死のうかな」

俺は密かにそう呟く・・・


その時、「おーい!今日も学校に来るのかよ、いい加減もう来るなよ」

クラスメイトの後藤の声が耳に入ってきた

いつもの罵声、いい加減慣れないとな・・・


「おい!なに無視してんだよっ!」

後藤が俺に近づいてきた

「・・・ごめんなさい」

「今日も臭いな、ちゃんと風呂入ってんのかよー」

後藤の友人達もつられて笑う。


「・・・」

速足で学校に急いだ。

オレの心はもう限界だった。


「もう、いいや、どうなっても・・・」

学校には行かずに、俺はただ歩いた

目の前には赤信号がある

トラックが走ってきていた。


「さようなら・・・」

輝夜はトラックが横切るタイミングでトラックに突っ込んだ。

トラックが急ブレーキをかける

「これで、解放される」

その時、眩しい光が輝夜を包み込んだ。


「・・・あれ? オレ死んだのか・・・」

目の前の光景に輝夜はただ唖然とした。

輝夜の目の前には、光の渦があった。

その渦がだんだんと消えてゆく。

数秒で完全に消えてなくなってしまった。


「ここ、どこだ」

そこは森だった

綺麗な森だった

「森・・・なんで、トラックにひかれたんじゃ、なんで森にいるんだよ・・・もしかしてあの世なのか」


その時、あたりの樹木の間から、小人のようなバケモノが数体現れた。


「ウギャギャ、ニンゲン、ダァ!」


「なんだよ。こいつら!もしかして地獄か?自殺したから地獄に来ちゃったのかよ・・・」

足が震えて身動きがとれない

完全に身体が固まっている。


バケモノが短剣を構えて、こちらに向かってきた!


輝夜はその時、初めて死の恐怖を体験した


「いやだ!死にたくない!助けて!」


バケモノが短剣を振ったその時、グチャ!

「グギャヤヤヤヤ!」

バケモノの頭に矢が刺さりそのままバケモノは倒れた

1体が倒れたと同時に複数いたバケモノはチリジリに逃げて行った。


「・・・助かったのか・・・」

俺はその場にへたり込んだ

「ちょっとキミ、大丈夫だった?!」

女性の声がした

顔をあげると、そこには金髪の少女が心配そうにこちらを覗き込んでいた。


「あの~キミ?大丈夫だった?怪我はない?」

「・・・え、あ!はい!大丈夫・・・です。あの、助けてくれてありがとうございました」

「よかったぁ!それにしてもキミ、ここは危険だよ。1人でいたらゴブリンの標的にされちゃうよ」

「ゴブリン?」

そうか、さっきのバケモノのことか

「え?!キミ、ゴブリン知らないの?!さっきのマモノだよ!」

「魔物・・・あの、すみません。ここってどこですか?」

「ん?ここはゴブリンの森だよ?」

「あ、いえ、ここって日本ですか?」

「二ホン?なにそれ?」

彼女はまるで知らないかのように答えた

「・・・もしかしてここって異世界か?!」

「キミ~もしかして記憶喪失ってこと?自分の名前はわかるかな?」

「え、はい、オレは輝夜、です。月乃輝夜です。」

「カグヤ・・・ツキノ、カグヤ・・・変わった名前だね!あ!ワタシはリオだよ!よろしくね!カグヤくん」


そう言って、リオと名乗った金髪の少女は笑顔を見せた。

かわいらしい笑顔だった


「よろしくお願いします。リオさん・・・」

俺はリオさんにお辞儀をした。

「あ!いいよいいよ!ワタシのことは気軽に、リオって呼んで!」

「え!?、あ・・・じゃあ、リオ」

「うんうん!ワタシもカグヤくんって呼ぶからさ!記憶喪失なんだよね ならワタシがここのこと教えてあげるね!」


そう言って、リオはこの世界のことを教えてくれた

この世界は、マモノがいる世界。

大昔に、女神と邪神が闘い女神が勝利した

でも、邪神が異空間から召喚した邪悪なるモノを呼んだ

それが、マモノだと・・・

でも、女神も消耗が激しくマモノを滅することができなかったそう

だから、現在でも邪神の残したマモノ達が存在しているのだと。


「でも、それって言い伝えなのですよね?」

俺はリオにそう聞いてみた

「うん、そうだよ でも、女神様が復活したらマモノ達を全部倒してくれるんだって」

「復活か・・・(まるでゲームのようなお話だな、本当に異世界に来たのか!)」

「あー、ここは危険だからさ、ワタシの家に来なよ!すぐなんだ!ワタシ達の村!行くところないみたいだし・・・このままほおっておくなんてできないからね~」

「あ!ありがとうございます!(異世界ならオレは変われるのかもしれない!)」

2人は近くだという村まで歩き出した。



第1章 END






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