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転生して異世界に指導者として出向くことになった  作者: よぎそーと
三章

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43/57

43歩目 あれもこれもと求めてしまう

 集落は拡大し、人口も増えた。

 今や四千人を超えるまでに成長した文明は、しかしいまだに石器が基本である。

 特別おかしなものではない。

 加工が難しい金属器を用いるにはそれなりの技術力が必要になる。

 そんなものを簡単に作れるわけがない。

 そもそも金属の存在すら知らない者達が、それを利用する方法を思いつくわけがない。

 石器を用いてる方が、むしろ理にかなってる。

 何せ、目に付くところにあるのだから。

 だが金属はそうではない。

 採掘して加工して抽出しなくてはならない。

 そこまで手間をかけないとまともな形にならないのが金属だ。

 利用しようと思うのも難しい。

 そんな金属を使おうとしてるのだから、他の者に理解されるかどうか疑わしい。

 実際に使う用になるまでありがたみを理解される事はないだろう。

 そんなものを探しに行くと言って納得されるわけがない。

 だからこそ、迂遠な方法で金属の鉱脈を探しに出かけるしかなかった。



 ただ、さすがにすぐに見つかるとは思っていない。

 多少なりとも手がかりが見つかれば良いというくらいに可能性は低いと思っていた。

 そうそう埋蔵されてる場所が見つかるとは思えないし、見つかったとしても手に入れるまでが長い。

 下手すると何回か転生してこなければならないかもしれなかった。

 いくら技術を身につけてるとはいえ、それでどうにかなる程簡単ではない。

(せめて砂鉄からでも手に入れる事が出来ればいいんだけど)

 川沿いに進んでいるのはそれを見つける為でもある。

 川の流れにのって鉱脈の中にある何かが流れてこないか、などという夢物語のような展開もあればと期待してもいた。

 それくらい手がかりがない。

 だからこそ、少しでも発見の確率を上げる為に継続的で地道な調査が必要だった。

 薬草探しは、その点で便利だった。

 これを理由にすれば、山奥に向かう事も出来る。

 とにかく鉱脈探しのために外に出ねばならないから、その為の方便を作るだけで一苦労である。

 それだけの苦労をしてるのだ、成果が出ないと困る。

 困るというより、泣ける。

(見つかるといいけど)

 今後の発展のためにも、どうにかして見つけたかった。



 とはいえ、簡単に見つからないものだけに関わってもいられないのも事実。

 まずは手を出せる所から何かをしていかねばならない。

 薬草の方もそう簡単に見つけ出せるものではないが、探索のための手間はかけられる。

 生えていそうなところを大まかに見当をつけ、後日探索のための拠点を作る事になる。

 川の上流、山の麓に入り、少しずつ勾配を登っていきながら、それにふさわしい場所を探す。

 木々の生い茂ってる所ならば炭焼き小屋を作って燃料供給の拠点にしても構わない。

 そこを中心にして探索を続けるのも良いかと考えていく。

 何にしてもまずは腰を落ち着けないとどうしようもない。

 一日二日で終わるような簡単なものではないのだから。



 とりあえずは寝泊まり出来そうな所を探し、そこを拠点としていく事を考える。

 第一回目の探索はそこで終わりにして帰途に就いた。

 後日人を連れて作業を開始する事を考えなが一度集落へと戻っていった。

 まずは数十人ほどを動員して、居場所を作る事を考える。

 ついでに炭焼き小屋も建てて集落への供給を考える。

 そうしながら薬草を探し、あわよくば鉱脈を見つけていきたい所だった。

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おまえら、教えやがれ
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  ↓
http://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/479725667.html

『ピクシブのブースを使ってるので、その事を伝えておかねば』
http://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/477601321.html

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