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転生して異世界に指導者として出向くことになった  作者: よぎそーと
二章

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18/57

18歩目 手元の仕事からと思ったら意外な事が分かった

(まずは家の仕事からだな)

 何をやるのか考えたが、手始めにそこからやる事にした。

 他の者達が期待してるのは、記録をとるという事である。

 それ以外の事をやり始めたら奇異に思うだろう。

 本来の目的とは違ったものに従事せねばならないが仕方ない。

 最短距離をいければ良いが、そうでないなら迂回していくしかない。

 まずはやるべき事をやっていく事から始めねるしかない。

 それでも、何もない所から始めるよりは楽なのだから。



 記録のとりかた自体は難しいものではなかった。

 元々はヒロフミが子供に伝えたものである。

 基本は同じだった。

 ただ、時間の経過と五世代分の積み重ねがある。

 その間に変更された部分もある。

 そのほとんどが改善された項目であり、決して悪いわけではない。

 むしろ子孫達の努力がみれて晴れがましい気分になった。

 それらを身につけ、改めて記録という作業にのぞんでいく。



 記録する事はそこそこある。

 生まれればそれを記録し、死ねばそれも記録する。

 誰がどこに住居を定めたか記録し、どこの家が潰えたかを記録する。

 収穫がどれだけあったか、魚はどれだけ獲れたか、家畜はどれだけ生まれてどれだけ捌いたか。

 伐採した木々と、新たに植林した樹木を記していく。

 何か変化があれば記録し、現在の状態がどうなってるかを把握しやすくする。

 それを専門でやっていくので、意外と手間がかかる。

 だが、手間をかけただけあって分かった事もある。

(こりゃ酷いな)

 そう思う程に、田畑の権利が入り組んでいた。



 とにかくメチャクチャだった。

 どの畑が誰のものかをしっかりと記録してあるのは良いのだが。

 それを見るに、あまりにも飛び地が目立った。

 図にしてあらわしてみると、実に点でバラバラにモザイク状になっていた。

 畑は最初に耕した者の物としたために、新しい畑を作る度に飛び地が増える事になっていた。

 そのため、かなり歪な形に入り組む事になる。

 それらを整理すれば面倒も無くなるのだが、それをするのも一苦労になる。

 畑の状態が場所によって違うのだ。

 もともとの土壌の違いもあるし、手を入れてる者の素質や才能や努力の違いもある。

 それらのせいで、取れ高が違ってきている。

 単に面積だけではかる事が出来ない質の違いがあった。

 なので同じ面積で交換しようとしてもそうはいかない。

 誰かが一方的に損をしないように、となるとどうしても無理が発生してしまう。

 集落から遠い畑への移動の他にもこういった問題があった。



(どうしたもんかな)

 すぐに見つかる解決方法はない。

 考えてる事に賛同してくれる者がいれば多少はどうにかなるとは思うが。

 それでも簡単にはいかないだろう。

 ただ、幾らか可能性がないでもない。

 集落の規模と、そこから歩いていける範囲を考えたらそろそろ限界が見えてきてる。

 ある程度外部に引っ張り出さねばならない頃合いだった。

(まあ、人も余ってるようだし、その辺りを焚きつければどうにかなるか?)

 穏やかとはいいがたい考えであるが、上手く煽る事を考えていく。

 その方が上手くいきそうだった。

 人間、欲を刺激すれば動く可能性が高い。

 上手くそこを突いていきたかった。

(新たな田畑の開拓。

 進める事が出来ればいいけど)

 思いついた解決策は、かなりの大風呂敷だった。


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おまえら、教えやがれ
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http://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/479725667.html

『ピクシブのブースを使ってるので、その事を伝えておかねば』
http://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/477601321.html

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