桃園物語 第20話 義挙軍律
桃園物語 第20話 義挙軍律
早速、関羽は檄文の文をしたためた。
"うむ、これでよかろう。"
We Want You !!
檄にはそう書かれていた。
二人が檄文の感想を述べる。
劉備 " 異国語かぁ。斬新だなぁ。"
張飛 " 意味はわからぬが、なんとも説得力のある一文ではないか!"
三人は手分けして、村周辺に檄文を配って歩いた。
数日後、毎日、七名、十名ほどの豪傑を名乗る熱血漢が劉備邸へ訪ねて来た。
張飛は面接官となり、門前で志願者たちの名前、出身、志しなどをいちいち質問した。
" よし!諸君ら、整列!"
張飛は志願者たちに号令し、そして、高らかに宣言した。
"諸君!檄文を見てここへ参上した志願者たちだな!うむ、どいつを見ても頼もしい面構えである。よって、早速我が軍の旗揚げへの加盟を許す!
が、しかし、我々の志しは黄巾賊のような、強奪、略奪を旨とするものでは断じてない。
天下の民を救い、邪を討ち、国家に尽くし、やがては永遠の平和と民の幸福を計ることにある!
おまいら、そこのところはちゃんと分かってるんだろうな!"
志願者一同、
" はい!分かりました!"
張飛、
" よし!では諸君、我々の旗本に加盟するからには、我々の軍律に服さなければならぬぞ!今からそれがしが読み上げるから、謹んで承れよ!"
その一、卒たるものは将たるものに絶対的服従すること。
その二、目先の利に惑わず、遠大な大志を常に備えること。
その三、一身を浅く思い、一世を深く思うこと。
その四、略奪は断首に値する。
その五、民を虐げるべからず。虐げたものは極刑に処す。
その六、軍律を乱す行為は例外なく死罪とする。
" 以上だ!おまいら、分かったか!"
一同は張飛の迫力に圧倒されたが、分かりました、と軍律を受け入れた。
最終的に、兵たちは七、八十が集まり、予想以上だなぁ、と関羽は喜んだ。