桃園物語 第10話 童学草舎 関羽先生の授業
The peach garden
第10話 童学草舎 関羽先生の授業
街から少し離れた郊外に、どことなく隠者の住み家とも受け取れそうな、古めかしい建物が一軒ある。その門の入り口には、童学草舎、と書かれている看板がある。草舎とは、昔で言うところの寺子屋を意味している。この童学草舎は、地元ではいささか有名な進学塾として知られていた。
そして今日も数人の童子たちが、関羽先生の講義を熱心に聞いていた、、、。
関羽先生の授業が始まる。
関羽先生、
では童子たち、早速始めるといたす。
今日の授業のテーマは、受け見、じゃ。
みんな、しっかりと聞かれよ。
テーマ: 受け身
まず、受け身とは、受動態とも言いわれ、これは、〜される、という意味を現すものなり。それに対して、〜する、というのは能動態と言う。
ノート
受け身→受動態→〜される
能動態→〜する
関羽先生、
ところで、私は今、少々のエンドウ豆を手にしている。今から私はそれをこうするとしよう。
と言うと、関羽先生は手の内のエンドウ豆をポリポリと食べてしまった。
今私がした行為、これは、"私はエンドウ豆を食べました。"と言うことができる。
つまり、I ate some pea.である。これは即ち能動態である。
一方、同じことが、こうも言えよう。
"エンドウ豆は私に食べられた。"
つまり、
Some pea were eaten by me .
これが受動態という表現でござる。
ノート
I ate some pea .能動
Some pea were eaten by me . 受動態
関羽先生、
ここで were eaten の部分をご覧あれ。
wereはBe動詞areの過去形であり、eatenは一般動詞eatの過去分詞である。
Be動詞と過去分詞、これで一つと成し、受動態となりえる、ということなのである。
ノート
Be動詞+過去分詞→受動態
Were + eaten →食べられた
関羽先生、
まさしくこれが受動態の正体!
では次に、この過去分詞とは一体何ぞや?を説明するとしよう。
まず、過去分詞とは、動詞の活用の一つである。
すべての動詞は活用する。
順に言うと、
原形、現在形、過去形、そして過去分詞形じゃ。
これから私がいくつかの動詞の例を出すので、ノートに書いてしっかり覚えなさい。
ノート
動詞の活用例
原形→現在形→過去形→過去分詞形
be→am are is →was were →been
do→do does→did→done
have→have has→had→had
get→get→got→got(gotten)
関羽先生、
なお、みんなも知ってるように、動詞の活用には、規則動詞と不規則動詞がある。
規則動詞の活用は、過去形、過去分詞ともに語尾に〜edを付ければそれでよい。
play ならplayed 、studyならyをiに変えてstudiedじゃ。
不規則動詞の活用は、文字通り不規則に変化するので、一つ一つ覚える必要がある。
ノート
規則動詞の活用→語尾にedをつける。studied , played, listened など他多数。
不規則動詞の活用→それぞれに変化→これは覚える!
特によく出る動詞、
Be, Do , Eat, Have,Know, Write , Get , Take, Tell, Teach, Hear ,Read など。
関羽先生、
これらの動詞は試験によーく出るからノートに何度も書いて、意味とスペルしっかり覚えてくれよ!
それでは、教科書の例文を読んで、おさらいしていこう、、、。
するとその時、扉の向こうから、
アニキ!アニキ!開けてくれい!話がある!
と言う野人の声が聞こえてきた。
むむっ、聞き覚えのある声、さては張飛か?
扉を開けると、思った通り、そこには鼻息を荒くし、ドングリ目をカッと見開いた張飛が一人立っていた、、、。
それにしても場違いな張飛の存在感。授業中にまさかの野人乱入!?童子たちの運命はいかに?次回へ続く。