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122.探すにあたって

前が気とかあとがきとか読んでいただけてるのでしょうか?

熊本に関するあんまり役に立たない愛情たっぷり豆知識とか如何です?


熊本市の市の鳥はシジュウカラ!

熊本城敷地内や、江津湖周辺で見られますよ。

本妙寺の加藤清正象付近でも見かけました。めっちゃ鳥がいるのでバードウォッチングに最適です!

300段の石段が肺とか足とか壊しに来るけど。

多分市内に結構広く生息してる。

「マコトの事は置いておいて……」


 ツカサは作り笑いで雑に話題を戻す。


「ちなみに加工中に一定の処理を終えている状態で気化した成分を吸ったら、吸った人間は疲れやすくなるし、その分世界の罅を広げる力になる。予想としては食品の材料に生薬にした地獄の花を混ぜて、それを売り出してるだろうから、工場がある辺りは影響が出てると思うんだ。まあ、工場と言っても、どこかのマンションの一室とかでこっそり作る事も出来るんだよね。梱包機材さえあればさ」


 だから余計探すのが面倒だとツカサは言う。

 もし本当に住宅街やマンションの一室という、どこにでもあるような場所で作業をされていたとしたら、世界の罅が入っている場所を見つけたとしても、ピンポイントで加工場所を見つけることは難しい。


 では常に移動しているキッチンカーだとどうなのだろう。


「キッチンカーは問題ないんですか?」


 その問いにはツカサも軽く笑って答えられた。


「ああうん大丈夫、移動しない店舗の場合はその場所で日々が広がり続けるから問題だけど、キッチンカーみたいに人が移動すること前提の場合は数日同じ所に居るんでも無い限り、危険視する必要無かったんだよね。だから考えるに、あのキッチンカーの祭典に来てたのは、もし仮に犯人グループの直営だとしても、多分リピーターを増やすためだと思う。ほら、いつも同じ場所で売ってるキッチンカーっているじゃない? その集客のためだよ」


 キッチンカーの中には、特定の場所を周回する類の運営をしている場合もある。

 そう言った特定の場所を周回する際、集客を見越して先に名前を売るためだったのだろうとツカサは言う。


 実際にツツジがSNSを見て食べに行きたいと言い出したことが、ミヤコが見つけるきっかけになったのだ。


 イベントには参加費用等もあるだろうことから、儲けよりも広告としての参加というのはミヤコも納得する。

 しかし、依然聞いていた話と矛盾する点に気が付いた。


「人の活力って、罅をふさぐんじゃないんですか?」


 人から活力を奪って放出するのなら、それは世界の罅をふさぐのではないかとミヤコが疑問を口にすると、ツカサは分かりやすく眉間に皺を寄せ唇を尖らせる。


「うん、そー、だから、その力を反転させる薬、ってところかな。だから厄介なんだ……しかも相性が良い人間にとっては依存性がある。スポーツとかで体力使うとハイになる人っているでしょ? そんな感じで、適度な虚脱感が気持ちよく感じたり、後興奮しすぎる精神を押さえる作用もあるらしくてね、不安やストレスの緩和に効果があるんだよ。だから繰り返し求めちゃうみたい」


 ミヤコは思い出す。カフェの時もそうだったが、キッチンカーのアイスも口コミはとてもよかった。だからツツジがその口コミに誘われたのだ。

 それがまさかダウナー系薬物のような理由だったとは思いもしなかったが。


 そして不安やストレスの緩和と聞いて、ミヤコは思い当たる話があった。

 小中学校の保健室には何処で手に入れてくるのか、体調不良や日々の生活での体調管理に関するポスターのような物が貼ってある。

 それの一つに、受験を控えている中学生向けの、イライラや親に言えない不安感を少し抑える方法として、お茶や、自分が美味しいと思った物を少量食べる事、という対処療法が書かれていたことがあった。


「ああ、お茶とか甘い物はイライラを抑えるから」


 ミヤコの得心が行ったというつぶやきに、ツカサもそれも一理あるよねと頷く。


「もっとも、下水に流せば証拠を消しやすいってのが一番なんだろうけどね……何せ異界の薬物だと知ってて流通させてたとしたら、普通に犯罪なんだよ。食品衛生法とか、薬事法とか、異界対策法とかね」


 これで一通り必要な説明は終わったはずと、ツカサは漏れがないかユカリとマコトに目で問う。


「多分これで大丈夫」


「聞かせときたい情報思い出したらその都度言うでいいだろう」


 事前の説明が終わったので、それでは本題と、ツカサは改めてミヤコに向きあう。

 ミヤコはゴクリと唾を飲んでツカサの言葉を待つ。


「まあとにかく、以上の情報から、県内、それも市内で加工して流通させてるのは間違いないと思うんだ……どこで栽培しているか、探せそうだと思う?」


 熊本市内は約390㎢、端から端まで車で移動したとしても、一日で回り切れる広さではない。

 それでも、ミヤコの感覚だよりである以上、ツカサは尋ねるしかなかった。


「もちろん一日で見つけろってわけじゃなくて、しばらくの間僕たちと一緒に市内を巡ってもらう事になるんだけど」


 それでも早いに越したことはないから、何か心当たりくらいは無いかなと、ダメもとで聞いてみるツカサに、ミヤコは首を縦に振った。

昨日は少し閲覧数が増えてたのですごくうれしかったです。

こうなりゃもっと熊本愛を叫んでいこうと思います。


本日はここまで。

明日以降も一日一回以上の更新を目指します。

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