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第10話 水族館行った後って魚食べたくなるよね

 今日は日曜日だ。本当なら部活がないので、ゆっくりしたいのに水族館に行くことになりました。なぜ水族館というと、瑞稀くんに水族館にいこと言われたからだ。いや久しぶりだな。帰りにスーパーで魚でも買うか。水族館行った後は魚食べたくなるんだよね。


 とりあえずお昼ご飯の弁当作っちゃうか。昨日聞いたら、瑞稀くんも私の弁当食べたいらしいから、2人分作ればいいのか。まあでも昨日の余り物を主に入れるから、結構楽なんだよね。卵焼きを作って、あまり物を入れれば完成かな。10時集合だよね。


 さて身だしなみはしっかりしなくては。普段なら気にしないけれど、流石に人と出かけるから気をつけないと。顔を洗って、メイクは、、、しなくていいか。私は髪が短めだから、ボーイッシュな服装かな。まあ基本家の中にいるから、スカート無いんだよね。ということで私の今日の服装は白のパーカーにデニムのズボン。詳しい名前はよくわからないんだよね。この服はね、入学祝いで、親が買ってくれたもの。もっとお洒落しなさいと言われた。別にしなくてもいいのに。


 今は8時か。弁当早く作りすぎたかな?まあいいや。時間に余裕を持って行動した方がいいし。でも集合場所は家から20分くらいだから、9時15分くらいに家を出ればいいかな。ということは時間がまだ一時間くらいある。ゲームしなくては。今日のデイリーを済ますためにエンドコンテンツをやらないとな〜。久々に縛りプレーでやるか。こうして私は1人で奮闘していたのだ。


 さて家を出ますか。戸締り大丈夫。鍵を閉めて私は集合場所に向かったのだ。水族館か〜。久しぶりに行くな。何年ぶりだろう?小学生の時に海遊館に行って以来かな。とにかく楽しみ。こう見えて魚は大好きなんだよね。見てて飽きない。そして何より美味しいんだよね。塩焼き以外なら食べれるんだよね。あ、でも鮭は食べれないんだよね。なんでだろう?そんなことを考えていると、目的地に着いたのだ。


 なんでこんなことになったのだろう。

「ねえそこのお姉さん。俺たちと一緒に遊ばない?」

20分前に待ち合わせ場所に着いたら、早々絡まれたんだよね。私に絡むとか見る目ないよね。

「あのすみません。私先約があるので無理です。お引き取り願いたいです」

「まあまあそんな釣れないこと言うなよ。連れも一緒でいいから」

「なんでそんなに私に絡むのですか。私よりあちらの女性の方が美人だと思いますけれど面食いさんたち」

「確かにそうだな。じゃああの人も誘って遊ばない?」

「貴方たち年齢はいくつですか?」

「え、17だよ。それがどうした?」

「私より年上ですか。ではこの問題解けますよね。これが解けたら遊んでもいいですよ」

 そうして私が渡したのは公立高校の入試問題の過去問だ。しかし思ったより真面目に解いているな。今のうちに逃げるか。ここで私から気配の消し方を教えてあげるわ。まず、自分は空気だと思いながら呼吸をする。そして足音を立てずに歩く。これをすれば君も気配を消せるよ。あとナンバ歩きしてね。


 よしばれずに逃げれた。とりあえず集合場所変更の連絡をしなくてわ。

『集合場所改札の前でもいい?ナンパに巻き込まれたから』

これでよし。既読つくかな。あ、返信きた。

『わかった。もうすぐ着きます。待たせてごめん』

まだついてないようだね。早めにあいつらに絡まれてよかったわ。ラノベだとこの後瑞稀くんがきて、瑞稀くんが

「僕の女に何かようですか?」

というんだろうね。生憎現実ではそんなこと起きないので期待するだけで馬鹿らしい。

「ごめん。待たせた」

「いや待ってないよ。てか私服めっちゃ似合っているね。ラノベの世界からでも出てきたの?ラノベの登場人物のように何着ても似合ったりして」

「ありがとう。ラノベの登場人物の方がイケメンだよ」

「煽りにしか聞こえないな〜」

「そんなことないよ。それよりも小雪さん足長いからズボンがすごく似合うね」

「ありがとう。服装褒められたの初めてかも」

「そうなの。結構似合っているよ」

「東條くんは性格がいいね」

「そんなことないよ。小雪さんこそ何着ても似合うんじゃない?」

「どうだろう。私服あまり持ってないから、わからないや」

「確かに小雪さんファッションに興味ないもんね」

「なんか貶されている気がするけれど、事実だから否定できないわ。実際そうなんだよね」

「やっぱりそうなんだ」

 やっぱり私そう思われていたんだ。でも事実だから否定したいけどできない。まあ今更か。

「うん。私服なんかこれともう一セットくらいしかないんだよね。だからスカートとかも履いたことないし」

「そうなんだ。でもズボンの方が動きやすいか」

「スカート履いたことないからわからない。服装なんかどうでもいいから早く水族館行こ!」

「そだね」

そうして私たちは水族館へ向かったのだ。


 さてチケットでも買いますか。はやく入りたい。お魚ちゃんたち早く見たいな。やばい興奮が止まらない。

「イケメンな彼氏さんですね」

 何言ってんだこの人。チケットを買っていたらスタッフの人にいきなり言われた。

「あの、彼は彼氏ではないです。友達の友達です」

「え、そうなの」

「は、はい」

 なんで驚かれているんだろう。え、瑞稀くんも何か言いたげな表情している。でも実際に八重の友達くらいの距離感だからな。八重はね友達だよ。だから、友達がいないというのは訂正させてもらうね。

 ちょっとしたハプニングがあったが、魚を見始めたらそんなのどうでも良くなったのだ。

「わあ〜やっぱり水族館はいいな」

「喜んでもらえてよかったよ」

「水族館を選んでくれてありがとう」

「どういたしまして」

「それよりもさ予定の確認なんだけど、ご飯食べてからショーを見るでいいよね?」

「うん、それでいいよ」

「りょーかい」

「あの、私興奮しすぎてはぐれるかもしれないから、はぐれた場合どうする?」

「え、あーどうしようか」

「そうだな、う〜ん」

どうしようか。でも私ならあり得そうだからな〜。どうしよう。

「あ、思いつきました二つほど。一つ目は連絡して合流する。二つ目は集合時間を決めて、それまでにお昼ご飯を食べる場所に行く。さあ君はどっちの方がいいと思う?」

「そうだね。う〜ん、前者の方がいいかな」

「わかった。じゃあもし離れた場合は連絡をして合流しよう。あでも、メッセージだと私気づかないかもしれないから、電話してくれるとありがたい」

「わかった。その方針でいこう」

「よし、じゃあ早速周りますか」

こうして私たちは周った。そしてはぐれた。


「うわ〜この魚綺麗可愛い。あ、鰯の群れだ〜。鰯可愛いよね。しかも食べると美味しいんだよ東條くん」

 あれ返答がないな〜どこ行った。さっきまで横にいた気がしたんだけどな。おかしいな〜。ん?スマホにめっちゃ通知きているぞ。あ、東條くんから電話きている。折り返さなくては。

『ごめん。気づかなかった。本当に反省しています』

『よかった。誘拐されたかもと思ったよ。それよりもどこにいる?』

『鰯がいるところにいる』

『ちょっと前のところか。僕さのちょっと先にいるから、魚見ながら来て。僕はそこにいるから』

『わかった。でも私魚に夢中になって気付かないかもしれないから声かけてほしい』

『了解。じゃあこっちに向かってきて』

『は〜い』

 それから私たちは無事合流し、一緒にお昼ご飯を食べるとこに向かったのだ。

こんにちはあるいはこんばんはザラメです。読んでくださりありがとうございます。本文中で出てきた気配の消し方は作者もよくやります。作者は元から影が薄いのでそれが原因かもしれないけれど、これをやってたら意外と気付かれません。個人差はあるので、絶対に気づかれないということはないので、気をつけてくださ。

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