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閑話 王子様の初恋

今回は瑞稀くん視点です。

 僕の容姿は比較的整っている。だから昔から僕に告白してくる女性は多い。しかしその人たちは僕の外見しか見ていないで、中身を見てくれない。だから全て断ってきた。本当の僕はオタクだ。みんなアイドルやイケメン俳優や美しい女優が好きだが、僕は2次元の女性キャラやVtuberの方が好きだ。しかし、本当の僕を知った女性はみんな僕から離れていく。しかし、中学3年生の時に知り合った麗夜くんと伊達さんは僕の中身を知った上で一緒にいてくれる。そして知った、彼らも隠していることを。それから僕らは親しくなった。彼らと一緒にいる時間はとても楽しかった。こんな感情になったのは初めてかもしれない。誰かと一緒にいて楽しいと感じたことはほとんどない。だからこの関係が続くことを望んだ。


 高校に入学してから2ヶ月が経った。僕は相変わらず沢山の人に告白された。しかし、全員断った。そしてある日僕は伊達さんに誘われて、お昼ご飯を食べることになった。しかも同じクラスの小雪風華さんも一緒だそうだ。僕は彼女のことはあまり知らないが、多分いい人だろう。彼女の容姿は結構整っている。小顔だし足も長い。しかも顔も整っている。あれでメイクしてないらしい。


「え、なんで東條くんがいるの?」

 彼女は今日僕と食べるのを知らなかったようだ。

「昨日話したじゃん。覚えてないの?」

 どうやら彼女は忘れていたようだ。彼女っていつもテスト学年一位で頭いいけど、結構抜けているみたいだね。

 それから僕らは楽しいお昼の時間を過ごした。小雪さんは人間観察が好きらしい。そしてオタクでもあった。僕がオタクだって知った時驚いていたけれど、なぜか僕は違和感を抱いたのだ。なぜだろう。彼女が演技しているようにも見えなかったけれど、なんか反応がおかしかった。まあいいや。


 それから僕たちは毎日お昼ご飯を一緒に食べたのだ。緊張はしなくなり、楽しく話せるようになっていった。

 しかし、1週間がたったある日、僕はめっちゃ緊張していた。今までにないほどの緊張だ。初対面の人と話す時とは違う。サッカーの試合の時とも違う。この気持ちはなんだかよくわからない。自分でもよくわからない感情だ。

 なんとか平静を保ってご飯を食べることができたが自分がおかしかった。彼女に話振られた時は嬉しかったけれど、とても緊張した。あんなに心臓がバクバクしたのは初めて。僕はまずいと思ったので、麗夜に相談することにしたのだ。


「今日はわざわざ時間を作ってありがとう麗夜」

「気にしなくていいよ。それにしても瑞稀が相談に乗って欲しいだなんて珍しいね。何があったの?」

「実は」

そう言って僕は麗夜に説明した。自分の感情のことを。

「それって多分恋だよ」

「え、恋?」

「うん。僕も八重のこと好きなた時そんな感じの感情になったよ」

「そうなの?」

「うん。しかしその感じだと初恋だね」

「そうだね初恋だね。でもどうしよう、僕小雪さんのことほとんど知らないのに好きになってしまったってことは僕の外見しか見ないで告白してくる人とやっていること変わららないよ」

「そんなことないよ。一目惚れじゃないんでしょ」

「そうだよ。彼女といるととても楽しいし、楽な気分になれるんだ」

「そうなんだ。僕も彼女の中身はよく知らないんだよね。多分八重もそうだと思う」

「え、そうなの」

「うん。彼女はあまり自分のこっと話さないんだ。そして彼女は嘘をつくのが得意」

「初めて知った。彼女のことあまり知らないのに好きになってもいいのかな?」

「いいんだよ。好きという気持ちは抑えられないんでしょ?」

「うん」

「なら彼女のことをだんだん知っていけばいいんだよ。そして知ってから告白すればいいじゃないか」

「ありがとう麗夜。相談してよかったよ」

 そうして僕は初めて恋をしたことを知った。



 それから僕は彼女のことをよく知ろうと思った。しかし全然わからない。彼女はうまく隠している。そんなある日、お昼ご飯を食べていると、小雪さんが鈴木さんに呼び出されたのだ。内容は小雪さんが僕と食べているのが気に入らないらしい。何言っているんだ彼女は。僕が誰と食べようと僕の勝手だ。なのに陰キャだから食べてはだめだなんて酷すぎる。だから僕は怒ってしまった。

「あの鈴木さん。僕はこの4人でご飯を食べたいから食べているんだ。小雪さんは確かに陰キャだ。しかしそれがなんなの。別に僕が誰と食べたっていいでしょ。あなたには関係ないと思うのですけれど?」

と言ってしまったのだ。でもスッキリした。こうして少しハプニングがあったけれど、楽しい昼休みを過ごせたのだ。


 なんと彼女の家に行く機会ができました。伊達さんの誘いで、初恋の人の家に行くことになったのだ。しかも夜ご飯までご馳走してくれた。彼女の料理楽しみだな。彼女は弁当も自分で作っているらしくて、いつも美味しそうだった。その料理をたべれるなんて、感激。

 それから僕らは最寄りのスーパーに寄ってから小雪さんの家に行き、ゆっくりしていた。

(エプロンしている小雪さん可愛いな)

そんなことを思いながら、瑞稀と伊達さんとご飯ができるまでの間ゲームしていたのだった。

 彼女の部屋はねすごかった。ゲーミングPCがあって、その周りにフィギュアやアクスタ、タペストリー、ポスターまであったのだ。彼女はすごいオタクだった。しかも埃が被らないように1週間に一度、フィギュアを掃除しているそうだ。すごいという言葉しか出ない。僕でもこんなことしたことないのに。見習おうと思ったのだ。

 美味しすぎる。何この料理。彼女の料理はとても美味しかったのだ。まずは味噌汁。最初は薄いなと思ったけれど、他の料理を食べているとちょうど良くなる塩梅だった。卵焼きは絶品だった。彼女が作ったのはだし巻き卵で、甘めだった。しかし、おいしすぎる。これはまた食べたいくらいだ。そして鰆の西京焼は店に出していいくらい美味しかった。どうやったらここまで美味しくなるのだろう。たった一回のご飯で僕は彼女に胃袋を鷲掴みにされたのだ。しかも話を聞くと、料理を始めたのは中3かららしい。たった一年でこの上手さは凄すぎる。

 美味しいご飯を食べた後は小雪さんも入れてゲームをしていたのだ。楽しい時間はやはりすぐに過ぎ去ってしまい、帰る時間となってしまったのだ。

 

 帰り道3人で歩いていると瑞稀が

「明日から休みだね。デートでも誘ってみたら」

「え、デート!」

「瑞稀くん誰誘うの?」

「いやまだデートするって決まっているわけじゃないよ」

「小雪さん誘わなくていいの?」

「瑞稀くんふーか狙っているんだ。ならふーか親友の私から一つアドバイスしてあげる。あまり遠出じゃない方がいいよ。ふーか外に出かけるのあまり好きじゃないから。あと日曜日部活ないらしいよ」

「ありがとう伊達さん。近くの水族館にでも誘ってみるよ」

「いいんじゃない」

 そうと決まればさっそく誘わなくては。

『日曜日に一緒に水族館いきませんか?』

う〜ん流石にすぐには既読つかないか。あ、連絡きた。

『いいよ。詳細はまた明日話そ』

やった一緒にだかけられる。返信しなくては。

『わかった』

日曜日が楽しみだな。麗夜ありがとう。そうして僕は眠りについたのだ。

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