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14『知井子の悩み・4』

魔法少女なんかじゃねえぞ これでも悪魔だ 小悪魔だけどな(≧▢≦)!


14『知井子の悩み・4』 





「マユ、あった!」



 知井子が群衆の中から、這うようにして薬の小瓶を探して持ってきた。


「あ、ありがと (;≡д≡;) 」


 おきて破りの蘇生魔法をやったマユは、戒めのカチューシャに頭を締め上げられ、気絶寸前だったぜぇ。


「おじいさん、このスポーツドリンクで……」


「…………」


 しかし、発作が3分近く続いているジジイは薬を飲む力もねえ。


「寄こして!」


 マユは、知井子からスポーツドリンクを取り上げると、口に錠剤を含んで口移しでスポーツドリンクごと飲ませてやったぜ。


 オオ……((;"°;〇°;)) ! 


 野次馬どもは、感動の唸り声をあげやがるけど、手伝おうなんてやつは居ねえ。感動しながらも、どこか気持ち悪がっていやがる。ま、こんなもんだけどな。



 おじいさんは、しばらくすると息も整って元気になってきやがった。



「だ、だいじょうぶですか、なんなら救急車よびますけど」


 今頃になって、駅員さんがやってきた。


「それには及ばん、この子達のお陰で助かった」


「でも……」


「いいと言ったら、いい!」


 おじいさんが睨みつけると、駅員さんはスゴスゴと行ってしまった。


「すまんな、こんなジジイに、口移しで飲ませてくれたんだね……キミもせっかくの洋服を汚させてしまったなあ」


「あ、いいんです……こ、これ、オバアチャンのお古ですから(^_^;)」


「お古に、タグが付いているのかなあ」


 知井子のゴスロリにタグが付いたままだということに、マユは初めて気が付いた。



「じゃ、わたしたち、ここで……」



 マユと知井子は、息子さんが勤めているというビルの前までやってきていた。おじいさんもピンシャンしてやがるんで、もういいだろうと思ったんだ。


「それじゃわたしの気が済まん。息子にも君たちに礼を言わせたい」


 というわけで、マユと知井子は、そのビルの三階まで付いていくことになった。



 エレベーターのドアが開いて驚いたぜ!



 目の前が、HIKARIプロの受付になっていやがる。


 HIKARIプロと言えば、東京、大阪、名古屋などにアイドルユニットを持って、急成長のプロダクションだぜ。


「黒羽を呼んでくださらんか」


 タバコでも買うような気楽さで、受付のおねえさんに言うジジイ。


「クロハと申しますと……」


「チーフプロデューサーとかをやっとる黒羽だ」


「あの、失礼ですが。アポは……」


「わしは、黒羽英二の父親だ!」



 え( ゜Д゜)( ゜Д゜)( ゜Д゜)!?



 黒羽英二と言えば、HIKARIプロの大黒柱、今売り出し中のアイドルユニット生みの親。そして、マユには分かった。さっきまで、地下鉄の入り口で人待ち顔で立っていたプロデユーサーであることにな……。




☆彡 主な登場人物


マユ       人間界で補習中の小悪魔 聖城学院

里依紗      マユの同級生

沙耶       マユの同級生

知井子      マユの同級生

指原 るり子   マユの同級生 意地悪なタカビー

雅部 利恵    落ちこぼれ天使 

黒羽 英二    HIKARIプロのプロデューサー

片岡先生     マユたちの英語の先生  

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