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旅の魔法使い  作者: こむぎさんち
2/2

学び時

1ヵ月時間をおいてしまった....


「おじぃ~ちゃ~ん!買ってきたよぉ!」

「おお!頼んだ食材をもう買ってきてくれたのか!早いのう、さすがは

 儂の孫じゃ。」

「いやぁ、お爺ちゃんのお料理美味しいからね!早く食べたくって、、、」

「そうかぁ~ルナは、美味しいものが大好きだからな!」

「うん!」

「おしっ待っておれぇ~とびっきり美味いもん作ってやる!」

「うん待ってる。」


 あのオークションから7年の月日がたった。

 この老人の名前は『エイデン・モリス』

 赤ん坊を落札したエイデンは、魔法の実験や錬金術の媒体にするわけでもなく、

 その赤ん坊をわが孫のように、愛情を注いで育ててた。

 赤ん坊を家に連れて帰るときに、エイデンは、赤ん坊の名前を考えていた。

 これから暮らす家族であり、自分の魔法知識や、技術の後継者たる赤ん坊の名前は適当に付けてはいけないと思い、考え、悩んでいた。

 その末に月のように美しく、穏やかに育ってほしいという思いを込め、

 ルナと赤ん坊に名付けた。『ルナ・モリス』と。

 このルナが、先のお使いを頼まれていた少年である。


「ねぇねぇ!お爺ちゃん、いつになったら魔法を教えてくれるの?」

「そうだなぁ~基本知識のマスターと魔力量の向上と、体力づくりがある程度終ったらな。」

「それっていつぐらいになるの?」

「ざっとあと二年じゃ!」

「えぇー!早く魔法使いたいぃー!毎日毎日筋トレとお勉強、それと魔力を出し切ってまた回復したら出し切るの繰り返し、もう飽きたぁ!」


ルナがそう駄々をこねているとエイデンは、ため息をつき、ルナに言った。


「いいか、魔法はそんなに簡単じゃない。少しでもミスって暴発させたら

危険じゃ!ましてやルナはまだ7歳じゃろう、若いうちの体力作りは大事じゃ。

それに魔力を出し切るのを繰り返すのは魔力量を上げるためじゃ。」

「そうだけどさぁ~」


ルナは不満を感じていた。それはごく当たり前の事で、7歳の子供なら

魔法というものにかっこいい使ってみたいなどという感情が芽生えるのも、

しかも自分の家庭は魔法を使うのだから焦るのも無理ない。

今よりも幼いころにエイデンに魔法を見せてもらってからルナは魔法の虜である。


「それに~魔力量を上げたら一気に新しい魔法も覚えられるし、魔力切れで

倒れることも少なくなるじゃろ。だからもう少し我慢するんだ」

「~んっ!わかったよ。その代わりい~っぱい!魔法教えてね!」

「任せろ。はなっからルナには儂の魔法をすべて叩き込むつもりじゃからな!

だから楽しみにしとくんじゃ。」

「そうする!」


魔法が大好きなルナにとってエイデンの言葉は魅力的に聞こえていた

早く習いたくて毎日いつ魔法教えてくれるのか楽しみにしていた。

トレーニングに励みノルマをこなす日々を送っていた、そんなこんなで

あっという間に二年がたっていた。

ルナは9歳の誕生日を迎えていた、季節は夏。きれいな花が咲きほこり

草木は生い茂っていた、小鳥の鳴き声は美しく、また雲の隙間から光の筋が

さしこみ、それはまるで天のはしごのようにも見えていた。

そんな温かくもきれいでゆったりした日だった。


「お爺ちゃん今いないよねぇ、、、?」


ルナは周囲を見渡し、そこらじゅうをウロチョロしながらエイデンがいないか確認していた。

それはまるで何か隠してこっそりやるように、、、


「えっとぉ、高難易度の魔法には補助になる詠唱が必要になるのとイメージだ、輝く粒それは大きくなりやがて鋭い光の槍になる、もっと集中....魔力を手に集めてそれを変化させる」


『~輝く一閃の耀 これは数多の希望と絶望 決して逃れることのない運命

孤独の果てに勝利あれ 我が敵を貫いけ -耀神の聖槍(アラマズド・スピア)-』


「ちょっと、あっ!うわー!」


魔法は失敗だった。彼はまだ基本知識しかまだ教わっていなく、実際に魔法を扱うのは今日が初めてだったからだ。それなのに不発ではあるが最高何度の魔法を発動させていたのだ、魔力もまだ足りず経験も浅い成功するはずもない。

そこは地面がえぐれていて草木は燃えていた、カルナは大けがを負っていた。

左腕は火傷し皮膚がはがれていて、指は骨まで見えていた。顔の皮膚もたれ落ち

それはまるで焼死体のようだった。だがルナは一命をとりとめたが、意識を失っていた。非常に危険な状態ではあるが....


「!?でかい音と振動がしたと思ってきてみれば、、ルナ!!何があった!

意識はない、、、ひどい今すぐ治療しないと!」


『~癒しを与えたまえ かのものに安寧と安息を与えたまえ 暗き過去はもうない 混沌の渦の中をかき分け 新たな未来を切ら開け 闇を断ち傷をいやし心を浄化せよ 目覚めの時だ 純愛の羽衣(ホーリー・パナケイア)


「頼む....!わしの全魔力を注いで....ぐっ!自然マナも今持てる力で吸収するんだ!なんとしても治すんだ!この子を死なせるわけにはいかない、、、ルナ....」


エイデンは必至だった。自分と血はつながっていないとは言え愛する孫には違いないルナを死なせたなかった、それに今まで魔法の危険性をちゃんと詳しく説明

しなかった自分に比があると思うのと同時に、我慢できず焦って魔法を使った

ルナに少し怒っていた、やるせない思いでいっぱいで気持ちの整理ができてなかった。


「うっ.....」

「お?ルナ!ルナや!意識は戻ってないかでも傷は完全とまでいかないが治ってる

生きてはいる....うっっ本当に良かったぁ、急いで家まで運ばないと!」


ルナの意識は戻らなったが顔の傷は完治し指は手は少しあとが残ってしまっているが何とか回復はできた。あの状態からここまで回復させられる者はそうそういない、これはエイデンが優れた魔法使いである証である。洗礼された技術はものをいう、

それから3日が経った


「ん~うぅぅっ.....あ、ここは僕の部屋....あれ魔法の練習してたんじゃ、

あれ?」

「うおん?ルナ!ようやく目覚めたか!」

「お爺ちゃん僕は....?」

「馬鹿者!まだまたもに魔法を教えてないのに勝手にやりおって!規模を見るに

大魔法を発動し不発させたな、死ぬ寸前の大怪我だったんだぞ!」

「ご、ごめんなさい....僕やってみたかったんだ、やるなら大魔法のほうがいいかなって、、、」

「本当の大馬鹿者だよ!普通最初からそれやろうとは思わんだろ!そのせいで死にかけたではないか!」

「うっ....」

「まぁ、本当に生きてて良かった。これに懲りたらもう教わる前に魔法を使うなよ」

「はい....」

「それといい知らせだ!明後日から本格的に魔法の修業を始めるぞ」

「ほんとにぃ?!やったー!!」

「ただし、ちゃんと初期魔法からな」

「うん!」

「今日はもうゆっくり休んでおけ、後で飯を持ってくるからな!」

「ありがとうお爺ちゃん、魔法書を読んでるよ。」

「まったく....勉強熱心でいいがほどほどにな」


エイデンは部屋を去り、ルナは自分お近くにある魔法書を取り読み漁っていた。

そのまま何事もなく一日が終わり、その次の日ルナは訓練をしていて

いつものメニューを少しきつくし、励んでいた。

天気は雨、空は鼠色(ネズミいろ)小雨の音色は穏やかでとても落ち着くものだった、虹がかかっていてそれは神秘的ともいえる光景だ。


「とうとう明日!ようやく魔法を習える、よしっ今日のメニューはあともう少しだけど気合を入れてもう2セットやろう!」








次もよかったら読んでください!

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