第8話 不屈の漢!チョウル!
side あらすじ
暴虐非道の悪魔ウラハラの名により牛人タンシオと魔人鈴木ロペスから巨額の金を徴収したバニラドラゴン安宅灰夢は、残る徴収先である蟻地獄〜サバクコキュートス〜に向けて歩みを進めていた!
side サバクコキュートス軍
「速報!18階層に居たサバクドラゴンが逃走しました!」
「速報!1〜5階層の低級魔物がストライキを!」
「速報!アントマン4天王がストライキ!」
次々と来る悲報に顔を渋くするのはウラハラのライバルでありダンジョンマスター、チョウルであった…
「金は払ってやっても良いが、ウラハラの様な悪の化身がリーダー張るのは認めん!全軍!カツアゲドラゴンに正義の一撃を加えるのだ!」
チョウルは古代中国の英雄であり、リッチとなった今でも正義の心を宿している貴重な人物である。
ただ戦法は汚いと評判である。
side 灰夢
「もーう帰りたいよー。砂漠に落とし穴掘りすぎでしょ!中に槍とか肥とか入れてくるし!飛べば良いって?残念ながらバニラドラゴンの羽は飾りだよ飾り!
早く飛べる様になりたいけどレベルMAXなのに進化しないのはクソジジイとクソババァの呪いですか?
というかサバクコキュートスごと吹き飛ばした方が早いよね。」と世迷言を叫んでいると急に空が黒く染まった。
「闇は我が領域我が城我が人生 混沌は汝を裂き
我心を込めて打ちし一撃は 貴様を壊す
禁術<暗黒之宙> 爆ぜろ」
ビックな骸骨の放った一撃がカツアゲドラゴンにクリーンヒットした!
「やったか?」
しかし灰夢の防御に弾かれ、渾身の一撃は霧散した。
全くの無傷である…。
勝てぬと悟ったチョウルは凄まじい速さでリッチ土下座を決め、年間ダンジョン予算の半分を支払った。
無傷で申し訳なくなった灰夢はすり傷が付いたと優しい嘘をつき、アントマン4天王は解雇された
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