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たった一人の戦争

いつも読んで下さってありがとうございます。よければブックマークなどをしてもらえると嬉しいです。

「エルドア王・・・。」

その言葉と共に全身に殺気を纏い睨みつけるクリスと、その後ろに隠れるラミア。

「よく私たちの前に姿を現せたものね・・・。それとも自殺願望があるのかしら?」

「ふふふっ。久しいなクリス、そしてラミアよ。たしかに、そなたなら我が兵もろとも殲滅できるであろうな。だが、こちらも幼子一人ぐらいは道ずれにはできるぞ。」

そう言って、ラミアを見て微笑む。

「それに、今回はその方が目的ではない。そちらにいる<転生者>に用があるのだ。その者は帝国の者で我が同胞を、此度の戦争により多くを殺害した者の仲間である。よって此方に引き渡して貰おう。」

たしかに、如何にエルフ族が強くても、転生者六人相手では勝ち目がないのであろう、それに、彼らは洗脳によって殺人マシーンとなっているのだから、多くの犠牲者がでてるのであろう事は理解できる。

「それは、洗脳によって帝国に操られてのこと・・。詳細は事前に書簡にて送ったはず・・・。」

「それで、国民が納得すると思っているのか!帝国や転生者に殺された、親や兄弟たちがな。事実、クリス。きさま自身も我を見るなり殺気に溢れておったではないか。」

「そ それは・・・。」

エルドア王の言葉に、言い返す事ができず、声を圧し殺したクリス。

「わかったか。人は憎しみを忘れぬ、いかに<大賢者>と言われた貴様でもな。では、さっさと連れていけ。」

そう言って振り替えって立ち去ろうとして、側にいた兵士が私に手枷を嵌めようとしたとき、

「茜お姉ちゃん、連れていくの?お姉ちゃん悪いこと何もしてないよ・・・。」

ラミアの一言にクリスが「そうね。悪い人は他にもいるのにね・・・」そう言うとクリスが叫んだ。

「エルドア王。茜は行かせない。だけど、そのままでは帰れないでしょう、だから私は王族として国民の手本となるべく、貴方を憎む事は忘れるわ。そして、茜は、この島からは外には出さないと誓いましょう。茜もそれでいいわね。」

私が頷こうとしたとき、エルドア王が、更なる条件をつきだした。こうなるのが解っていたように。

「それだけでは足らぬわ。では、クリスとラミアの王位継承権を放棄して貰おうか。」

そうか。最初から此が目的だったのか。クリスとラミアは前王の娘。今は、エルドア王が国王だが正式には継承権は二人にあったのである。それを放棄させるのに私が使われたのだった。

「そして、<対転生者>のみ、茜とやらが島より出て奴等と戦ってもらう。国民への償いとして<転生者>を殲滅してもらう。そのかわりに、以後この島には、王族やエルフは入らない事を誓おうではないか。」

と言うことは、この<辺境の地>である島をくれてやるから、ここから出るな、そして身分も平民だぞっと言っているもので、<転生者>はお前が殺せと言ったものである。だが、<転生者>も、その能力によって、一人で戦いに参加するとは考えられず、多くの兵士を引き連れてくるだろう。ということは、私一人で<転生者>と多数の兵士を相手にするって事を意味していたが、私のために、自分達の思いや継承権をも捨てて守ってくれた二人の気持ち答える言葉は、これしかなかった。

「わかったわ・・・。その条件で引き受けるわ・・・。」




そして、私の<たった一人の戦争>が始まったのである。

次回予告 茜の参戦により苦戦する事になった帝国の様子です。おたのしみに。

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