【漫才】ネタ出し
ふたり「どうもー!◯◯でーす!」
ツッコミ「みなさん漫才いろいろ見てはると思うんですけど、今日はどんな感じで僕たちがネタ出ししとるか紹介したいと思います」
ボケ「よいしょっと」
ボケが肘を立ててうつ伏せになる。
(観客に向かって横向き。ツッコミの方を向く。)
ツッコミ「いやいや、お前何しとんねん! お客さんの前なんやから、ちゃんと立てや!」
ツッコミがボケを立ち上がらせる。
ボケ「いや、いつも通りマンガ読もうかと」
ツッコミ「そこはええねん。ちゃんとかっこつけぇや」
ボケ「アイネクライネナハトムジーク」(ドヤ顔)
ツッコミ「そういう意味じゃないっ」
ツッコミがボケにつっこむ。
ツッコミ「大体意味わかってんのかいな」
ボケ「最近映画化された伊坂幸太郎の小説だぞ」
ツッコミ「おお、分かっとるやんけ」
ツッコミが若干のけぞる。
ツッコミ「最近といえば、あれやっとるやん。ラグビーワールドカップ。あれでなんかネタ作ろか」
ボケ「トラーイッ!」
ボケが先ほどと同様に肘を立ててうつ伏せになる。
ツッコミ「さっきとおんなじやんけ!
何しとんねん。ほんま」
ツッコミがボケの手を持って引くタイミングで。
ボケ「試合が終われば」
ふたり「ノーサイド!」
二人が顔だけ正面に向けて笑顔になる。
二人とも立ち上がる。
ツッコミ「ってなにやらすねん!」
ツッコミ「ほら、あるやろ。ビール右手で持っとる奴に飲ませるときの掛け声」
ボケ「バッファロー!」
ツッコミ「それや!それ!せやから、僕がこう、右手でビール持っとくから」
ツッコミがビールを持つ振りをする。
ツッコミ「君がこう、両手で牛の真似したらどうや!?」
ツッコミが両手の人差し指を頭の上に乗せる。
ボケ「それの何が面白いのでしょうか」
ツッコミ「辛辣ッ!」
ツッコミ「さっきから僕ばっかりネタ出しとるやんけ。君もなんか考えてみいや。」
ボケ「それじゃあ僭越ながら」
ボケが姿勢を正す。
ボケ「暇を持て余した若者たちが街中で怖いものを言い合っている。そのうちのひとりが他の奴らの怖いものを馬鹿にするから、さあ大変だ」
ツッコミ「おお、古典落語やんけ。ほんでほんで?」
ボケ「とうとう怖いもんが饅頭だと白状させられたそいつは、寝てる隙に長屋ン中を饅頭だらけにされてしまう」
ツッコミ「ほうほう」
ボケ「だけども饅頭が怖い奴ァいるわけねぇ。
たらふく食ったそいつは、長屋ン外にいる奴にこう言った」
ツッコミ「ここらでいっぱい」
ボケ「ビールが怖い」
ボケが左手でジョッキを持つ振りをする。
ツッコミ「ラグビー観戦に戻っとるやんけ!」
ツッコミがボケの左手から右手でビールを奪う振りをする。
ボケ「バッファロー!」
ボケが両手の人差し指を頭の上に乗せた上で、上半身を折り曲げてツッコミに向ける。
ツッコミ「やかましいわ!」
ツッコミがボケの頭の上にツッコむ。
ふたり「どうもありがとうございました!」