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少年冒険者の生活  作者: ▲■▲
二章:足跡の読み取り方と砂塵舞う採掘遠征
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原初の混沌



「あーーー、くそぅ! もったいねえ! もったいねーなー!」


「そのくせポイポイ捨てるなぁ」


「これはこれで金をバラまいてるみたいで楽しいんだよ!」


 航行中の砂上船でそんな会話を交わす青年と少年の姿がありました。


 親方さんとセタンタ君です。


 船に積まれている大事な鉱石をポイポイと砂原に捨てていっています。


 それは親方さんの船からだけではなく、ロムルスさんのハラペコ・アンニア号、レムスさんの凄えイカしてるレムス号でも行われている光景でした。


 積荷を軽くし、船速を上げているのです。


 出来るだけ急いでエルミタージュに辿り着くために。


「つーか、アンタは別について来なくて良かったんじゃないか?」


「いいんだよ、こっちの鉱石も補填してくれるんなら、手伝いについていくさ」


 セタンタ君は手に入れた鉱石を惜しそうに眺めつつも、捨て続けている親方さんに対して言葉を投げかけました。


 補填は確かにしてもらえる約束をしたのですが、実のところ親方さんは少し損をしているのです。救援に向かう事で命の危険に晒される――以外の事でも。



 遠征隊長のロムルスさんは仲間に相談しつつ、救援行きを決めました。


 カンピドリオ士族の皆さんは戦闘大好きっ子多いので「面白そう」「誉れだ」「モテそう」と救援行きを二つ返事で了承し、セタンタ君とマーリンちゃんも「せっかくだから」と了承しました。


 ただ、渋る人もいました。


 親方さんの部下達です。


 彼らは危険なエルミタージュ行きを拒否しました。


 救援の報酬が約束されるとはいえ、それは命の危険を天秤にかけたうえでの対価です。彼らの判断を臆病だと罵っていい人はどこにもいないでしょう。


 ロムルスさんもその判断を尊重しつつ、救援はアンニア号とイカ号で向かうとし、親方さん達の船には3人だけ人狼の護衛を割き、別れようとしました。


 しかし、親方さんはロムルスさん達についていく道を選びました。


 渋る部下の人達と交渉し、自分の取り分を追加の報酬として配る事を確約し、頭も下げて三隻で救援に行く了承を取り付けました。


 そうまでしてでも、親方さんはエルミタージュ行きを選んだのです。


 文字通り、身銭を切って。


「エルミタージュに家族とか友達、恋人でもいるのか?」


「いや、誰もいねえよ」


「なら何で」


 セタンタ君の疑問に対し、親方さんは鉱石を捨てる手を止め、ちょっと恥ずかしそうに汚れた手で頬をかき、「思い出が欲しいんだよ」と言いました。


「思い出?」


「まあ、その……オレが行ったところでカンピドリオの人達や、才気あふれる若者のお前さんやネコの子みたいに活躍は出来ないだろうけど……それでも人手があるに越したことは無いだろ? 後方支援や防衛の手伝いぐらいは、多少出来るさ」


「そりゃ、いてくれた方が助かるよ。直接戦闘に参加しなくても――」


「役立たずで終わるかもしれない。それでも、少しだけでも役に立てたら……冒険者辞めた後でも、『オレは一つの街を救う手助けをしたんだぞ』って自分を慰める思い出の一つには出来るだろって、思ったのさ」


「…………」


「お前さん達は才能あるから、今回の件がちっぽけの事件で終わるかもだけど、才能の無いオレにとっては……すがりたくなる活躍の場なんだよ」


「ちっぽけな事件なんかじゃねえよ」


 セタンタ君は話を聞くために止めていた手を再び動かしはじめました。


「実際に生死が懸かっている人達がいるんだ。アンタが行く事で助けられる人が増えるかもしれない。助けられた人にとっては特に一生モノの事件で、助けてくれたアンタに一生感謝し続けるような出来事になるかもしれないんだから」


「ああ……。そうか、そうかもな……スマン、不謹慎な事を言った」


「俺に謝られても知らねー。アンタはアンタが出来る範囲の事をしたらいいんじゃねーの? それよりさっさと鉱石捨ててくれ」


「く、クソ生意気なガキだなぁ!」


 親方さんは声を荒げつつ、直ぐに笑って勢い良く鉱石を捨て始めました。


 捨て終わった後、親方さんは砂上船の軌跡に残る鉱石を少しだけ見送った後、自分で自分の頬を叩いて気合を入れ、自分の仕事へと戻っていきました。


 その表情は、憑き物が落ちたようにサッパリとしたものになっていました。




 親方さんの船の手伝いを終えたセタンタ君はアンニア号へ飛び、戻りました。


 気になる事もあったのでマーリンちゃんのところへと急ぎました。


 そこにはロムルスさんもいて、ちょうど話し合いをしているようでした。


「セタンタ、戻ったか」


「あっちの鉱石は全部捨て終わった……けど、あの雲、大丈夫?」


「わからん」


 船の進路には大きな雨雲がありました。


 遠目にも広範囲に大雨を降らせているのがわかります。雷こそ鳴っていませんが、雨量そのものはククルカン群峰の天候に迫るほどのものがあるようです。


 そんな雨雲の下には、砂色の渓谷地帯も広がっています。


 渓谷地帯を越えた先に目的地があります。


「この辺りはまったく雨が降らないわけではないが、あれは明らかに異常な量だ。ひょっとすると、魔物か神か、あるいは人が降らせているのかもしれない」


「だから迂回路に関して相談してたんだよー」


「迂回路って、あそこの渓谷地帯突っ切らないとかなり遠回りになるだろ」


「危ないとこ突っ込んで全滅するよりはマシ、と思うしかないと思うよー」


「アルヒが魔物の群れに襲撃されている時にエルミタージュのゲートが不通となった。少々出来すぎている。その状況下であそこを突っ切るだけの勇気を私は持ち合わせていないのでな」


 この世界において、魔物は神様が創造しています。


 人を苦しめるのが大好きな邪神様なので、意図して配置した魔物達で人の都市を攻め立てるという事は日常的に行われています。


 アルヒほどの規模の襲撃はそうポンポンは行われてはいないのですが、エルミタージュの件も含むと疑って急がば回れの選択をするのもアリでしょう。


 もちろん、回り道をしていれば救援遅れますけどね。


 無理して最短経路を通って全滅する可能性も、もちろんあります。


「さらに北に回り込めば半日の遅れで済む」


「しかし兄者よ、回り込んだ先にも怪しげな雨雲が出てきてヤバそうだったら、また回り込むのか? ならもう突っ込むのもアリじゃないか」


「お前の言う事も一理あるのだがな」


「何か待ち受けてたら、それはそれで楽しいから行こうぜ!」


「なぜお前はそう、賢そうに取り繕わん……」


 弟さんをジト目で見たロムルスさんが、弾かれたように渓谷地帯を見ました。


 渓谷地帯の方から何かが飛んできたのです。


 それはまるで砲弾のようでしたが、ロムルスさん達の砂上船の遙か上空でパン! と弾け、弾けたところからモクモクと煙が出てきたではありませんか。


 そして、それはあっという間に空を覆う雨雲へと成長し、セタンタ君達は土砂降りの雨を被る事になりました。




「わーい、天然のシャワーだ」


「どこが天然だ愚弟! マズい、やはり魔物か――あるいは神の協力者か」


「兄者、突っ切るのか?」


「ああ、だがそれ以前に――総員戦闘準備! 船速を限界まで上げろ!!」


 雨に濡れつつ厳しい表情となったロムルスさんが檄を飛ばしました。


 カンピドリオ士族の人達は即座にそれに従い、親方さん達の船も慌てつつも明らかに異常な雨雲を見ながらワンテンポ遅れつつもそれに従いました。


 殆どの人が上を警戒しました。


 しかし、ロムルスさんは下を注意するように喚起し、マーリンちゃんも表情を堅くしながら大雨の降る砂漠の各所を指差しました。


 親方さんは指示に従いつつも、理由がわからず大声で聞いてきました。


「下に何がいるんだ!?」


「アイスゴーレム! ここは奴らの縄張りだ!」


 ロムルスさんの叫びに答えるよう、爆発でも起きたかのような砂柱が立ち上り、その下から言葉通りのもの――蜘蛛型のアラク・アイスゴーレムが現れました。


 近場だけで五体のアイスゴーレムが姿を現し、金属を擦り合わせたかのような咆哮をあげ、雨に濡れた砂の大地を高速で滑り始めました。


 セタンタ君達の船を追ってきています!


 通常、夜しか出てこないアラク・アイスゴーレムですが、雲によって陽光が遮られ、大雨によって急激に大地が冷えていった事で地表に出てきたのです。


 意図せずその縄張りの真っ只中を航行する事になった三隻の船は燃料を一気に使いつつ、魔術の力で加速しました。


 幸い、進路上には現れる気配が無いので何とか渓谷地帯に逃げ込む――いえ、逃げ込む以前に相手の方が早いようなので追いつかれそうです。


「倒すならコアを狙いか!?」


「そりゃそうでしょ! コアを壊さない限り再生するんだから!」


 人々はまだ距離があるうちに弓や弩を使い、遠距離攻撃を仕掛けました。


 しかし、勢い良く弾かれました。


 本職の弓使いさん達の矢すら楽々に弾き、アイスゴーレムが爆進してきます。


 少し砕いても瞬時に再生していっています。通常のアラク・アイスゴーレムはガンガン再生する魔物ではないのですが、天候が味方して壊れる端から雨水を取り込み、新たな鎧にしているようです。


 再構成しつつ、どんどん近づいてきます。


 白兵戦の時が近づいているのです。



「キリがねえ! あんなの倒せるのか!?」


「攻撃を続けろ。それと可能なら私に倣え」


 ロムルスさんがそう言いつつ、大弓を構え、矢を射ました。


 放たれた矢は二本。


 片方は魔物ゴーレムに向かい、もう片方は魔物とはまったく別の方向――砂漠を流れていた大岩へと突き刺さりました。


 ゴーレムは矢では倒せませんでしたが、矢に結び付けられたワイヤーがゴーレムの身体に巻き付き、ビンッ! とワイヤーが張りました。


 ゴーレムに絡みついたワイヤーの逆側には大岩へと突き刺さった矢があり、倒せずともワイヤーで大岩の重さをモロに受ける事になったゴーレムは転け、砂上船から遠ざかっていきました。


「この通り、倒す必要は無い。今回は逃げ切ればいい、足止めしろ!」


「いやいや若、地味に難しいですそれ!」


「方法は各々考えろ。丸太をぶつけてもいい」


『無いです!』


「なら私を援護してくれ。牽制射、時間を稼げ」


 了解、と大声で応じたカンピドリオ士族の皆さんが削りきれずとも牽制し、出来るだけゴーレムの追跡速度を弱めるために脚を狙い始めました。


 その間に足止めの本命であるロムルスさんが矢を放ちましたが……しかし、アイスゴーレムを止めるに十分な大きさの岩もゴロゴロとは転がっていなかったため、完全には止めきれていません。


 そんな最中、マーリンちゃんが狙われました。


「避けろマーリン!」


「えっ?」


 セタンタ君の叫びを聞きつつ、一瞬呆けたマーリンちゃんの身体が横合いから飛んできた何かにぶつかり、それに絡め取られ、一瞬で砂地に落とされました。


 アイスゴーレムが氷で出来た糸を放ち、マーリンちゃんを捉えたのです。


 マーリンちゃんは咄嗟に防護魔術で自分の身体を守り、地面に叩きつけられ削られる衝撃は緩和しました。砂上船から置いてけぼりになりそうになりましたが、何とか魔術の糸を伸ばし、それを船に絡めました。


「くっ、くそぅ……」


 浮遊して追いつこうにも、アイスゴーレムが氷の糸越しに異能を行使してきます。マーリンちゃんは自分の身体が急速に冷えていくのを悟りました。


 ゴーレムの攻撃です。このままでは凍死します。


 いえ、それ以前に追いついてくる魔物に――。


「は、うぅ、し、しんじゃう……」


「なら抵抗しろ馬鹿!」


 ゴーレムの糸が断ち切られました。


 それと同時にマーリンちゃんも気絶し、魔術の糸も切れました。


 しかしマーリンちゃんが置いてけぼりになる前にセタンタ君が拾い上げました。


 マーリンちゃんが落された時点で砂上船から飛び降り、追いかけていたのです。


 盾を借りてロープを掴み、水上スキーのように盾で砂原を滑走しつつ、槍でゴーレムの糸を断ち切り、槍に引っ掛けマーリンちゃんをピックアップしたのです。


「マーリン起きろ! おい!?」


「…………」


 マーリンちゃんは、ぐったりとしたまま動きません。


 そうこうしているうちにゴーレムが近づいてきています。ひとまずマーリンちゃんを助けたとはいえ、ゴーレムそのものはまだ撃退出来ていないのです。


 セタンタ君も両手塞がってるので、ろくに抵抗も出来ません。


 ここまでか、と彼が諦めつつ、槍を投げ捨てる選択を選びかけた時の事でした。



「よっしゃそこだッ!」


「ああもうっ! クソったれがあああ!!」


 レムスさんの声に続き、親方さんの叫びが聞こえました。


 そして、セタンタ君達に近づいてきたアイスゴーレムが強い衝撃を受けました。


 狙いすまし、急停止した親方さんの砂上船の船尾がアイスゴーレムに激突したのです。アイスゴーレムは回避もままならず、船尾にめり込みました。


「乗れ! ガキ共!」


 セタンタ君は慌ててマーリンちゃんを船に投げつつ、自分も続きました。


 親方さんは涙目で「オレの船がッ! 売ろうとしてたのにッ!」と叫びつつ、しっかりと船の操作だけはして急速発信しつつ、親方さんの船に乗り込んできていたレムスさんに懇願しました。


「せ、せめてゴーレムだけは何とかしてくれぇ!!」


「ハハハ、任せとけ!」


 人狼化したレムスさんは船尾から登って来ようとしていたアイスゴーレムと対峙しつつ、ザパッと船の燃料である魔物油を被りました。


 そしてあろうことか自分に火をつけ、ゲラゲラと笑いながら火ダルマの状態で戦い始めたではありませんか! キチガイ殺法! アイスゴーレムはゴリ押しで押し切られ、レムスさんにコアを抜き取られてしまいました。


 レムスさんは勝どきをあげながら酸欠に至ってぶっ倒れましたが、消火してもらうとほぼ一瞬で再生し、ケロリと全裸を晒しました。


「勝った。さすがレムス様、なんともないぜ」


「船はちょっと燃えたぞバカァ!!」


 雨で湿ってないと危ないとこでした。


 レムスさんはゲラゲラ笑いつつ、半泣きの親方さんに「アンタの機転がそもそもの始まりだぜ」と言いつつ、アイスゴーレムのコアを渡しました。


「炎上までは聞いてない!!」


「わりいわりい。そのコアを売って補填しといてくれ。しかし、アンタも結構やるじゃねえか。もう冒険者辞めるの止めちまえばよくね?」


「ヤダッ! 辞めるッ! ホットドッグ屋になるッ!!」


「もったいねー」


 炎上ホット人狼ドッグはそう言い、ケタケタと笑いました。



 結局、倒す事が出来たアイスゴーレムは一体だけでした。


 他は何とか足止めに成功し、一向はやむなく渓谷地帯へと踏み入りました。


 マーリンちゃんはまだ凍傷状態で気絶していますが、治癒の魔術はかけられ続けているので何とか命を繋ぎ、痛々しい痕が残る事も無いでしょう。


 アイスゴーレムの追跡も撒いたようなので、何人かは「助かったー」「危なかったなー」と安堵の息をもらしています。


 それ以外の人達は堅い表情で緊張を解かず、警戒を続けています。


「何か、嫌な感じがする……この渓谷地帯」


「雨でいまいち匂いがわからんけど……何か変な感じしないか?」


「わかる。わかるけど何でかよくわからん」


「息苦しい感じ」


 人狼さん達が口々にささやきあっている中、セタンタ君は寝込むマーリンちゃんの治療を人に任せ、ロムルスさん達のところに行きました。


 行こうとしたところで、ロムルスさんの下知が全員に届きました。


「……進路、そのまま。全員、指示あるまで下手に動くな」


 雨の中ではありましたが、それは全員の耳に届きました。


 ロムルスさんは内心、自分の失態に舌打ちをしていました。


 無理をしてでも渓谷地帯に入るべきでは無かった、と。


 砂原の方を迂回してもアイスゴーレムの縄張りは直ぐに抜ける事が出来ず、追跡してきていたアイスゴーレム以外にもワラワラと湧いてきたでしょう。


 それでもなおロムルスさんは思ったのです。


 そちらの方が、マシだったかもしれない――と。


 そんな事を考えながら、谷の中から雨雲を見上げていたロムルスさんの視線を追い、カンピドリオ士族の若い女の子が上を見ました。


 同時に、砂上船に降り注ぐ雨が止みました。



「…………? ――――!?」


 その子は思わず悲鳴をあげかけ、後ろから伸びてきたレムスさんの手に口を塞がれました。おかげで何とか悲鳴はあげずに済みました。


 セタンタ君も上を見て、ゾッと青ざめました。


 バケモノがいたのです。


 それは巨大な大蛇の腹のようでした。


 見えているのは大蛇のほんの一部。


 いえ、そもそも全容は大蛇と言えるものですら無いかもしれません。


 それは砂上船が進んでいる谷の両側にある二つの山の上を通過しているところで、谷底からでは頭上を埋め尽くす腹のほんの一部しか見えませんでした。


 腹の幅だけでも1キロほどあるかもしれません。


 全長となると、どれぐらいの大きさの大蛇バケモノなのでしょうか。


 セタンタ君達の頭の中には「一つの大陸並みの大きさがあるんじゃないか」という不吉な考えが過りました。


 もはや、単に外見が大蛇に似ているだけの生き物です。


 この手の生き物を形容するに相応しい言葉があります。


 竜種。


 バッカス冒険者達が戦う魔物達の中で、最強と呼ばれる存在です。




「――――」




 山を崩しながら渡っていた巨大な体躯が、ピタリ、と止まりました。


 そして、微かに身震いしたその身体から何かがバラバラと落ちてきました。


 うろこ、でしょうか……?


 ロムルスさんが「全速離脱!」と叫び、皆がそれに応えました。


 降ってきたのは、鱗ではありませんでした。


 バケモノの巨体に鱗のように張り付いていた、無数の魔物達です!


 それらは上空から一気に降下してきて地面に突き刺さり、度重なる衝撃で地面がグラグラと揺れました! 鱗に似た魔物そのものが味方の魔物に轢き潰され死ぬほどでしたが、それでも死んだのは降下してきたものの一割程度。


 滝のように落ちてきた鱗の魔物達は、三隻の砂上船を猛然と追撃し始めました!


 別の場所でも落下していたのか脇道からも大量に湧き出てきています!


 それに追われる砂上船は、大津波に追われる小動物の如き存在でした。




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