さんちゃん
気がついたら俺はそこにいた。
俺は勇者だ。
いや、勇者だったというべきか。
いざ魔王を倒しに行くぞという前日に俺の家に刺客がおくられ。ちろん倒したが、絶命間際にその刺客はなにか呪文を唱え、気がついたら俺はここに飛ばされていた。
一種の空間転移魔法だろうか。
まずここがどこなのか、確認しなくては。。。。
周りは見たこともない建築様式の建物がたっていて、見慣れない服装の若い男女が建物を行き来したりしている。
建物の周辺は豊かな自然に囲まれており、ここがなんの施設なのか皆目見当もつかない。
とりあえず俺は現状を把握するため、丁度目の前を通りすぎようとする20代ぐらいの男性に
「おい、そこの君!ここがどこだか教えてくれないか?」
と声をかけた。
すると、言葉は通じたようだが、怪訝そうな顔をされ
「法政大学の多摩キャンパスですけど。」と彼は答えてくれた。
「ホウセイ大学のタマキャンパス…?」
聞いたことのない大学だ。
もちろん俺がいた帝国にも大学はあったがそんな名前の大学きいたこともなかった。
とりあえず、現状俺はなぜだかどこかの大学に飛ばされたのだと理解した。
俺ほどの勇者であればそれなりのもてなしを受けられるだろうと思った俺は先程の返答をくれた若者、いや多分このホウセイ大学とやらの学生だろう、に
「この大学の学長はどこにいるかね。」ときいてみた。
すると彼はやはり怪しいものでもみるかのように俺をねめつけながら
「学長?、学長は多分市ヶ谷にいるんじゃないですか…まぁ、でも経済学部長とかだったらそこのVブリッジわたったとこにある総合棟にいると思いますよ。」と言った。
わけのわからない単語を連発されあんまりよく理解はできなかったが、とりあえずここに学長がいないことだけはわかったのと、勇者たる俺が一学生の言うことを理解できていないなど恥ずべきこと以外のなにものでもないため、俺はわかったふりをして彼に
「ありがとう。すぐにでも魔王にうちかって、君たち学生が平穏無事に勉強できる世界を取り戻してみせよう。」と力強く言った。
学生は相変わらずぽかんとしたままだったが、まぁいいだろう。




