夢~そして邂逅
またこの夢だ
何の夢かもわからないがここ最近必ずこの夢を見ている
この夢にはまだ続きがあるのだが俺の目を覚まさせた原因は2つ
1つは周りがうるさすぎる
といってもここは傭兵達が集められまさにもう数時間ほどで戦場に赴く準備をしている最中なので仕方がないと言えば仕方がないが…
もう1つは……
目をつぶったまま寝たふりをしながら意識を集中させる
約50歩程の距離に二人の男
片方はそれなりに大きく、片方は小柄
足音を消そうとしながら二人は徐々にこちらに歩いてくる
心の中でめんどくさいと思いながらも二人がもっと近づいてくるのを待つ
どうせなにかかしらを盗もうとして忍び足で近づいてきているのだろう
そして大柄の男は約6歩、小柄の男は約3歩程のところで足を止める
二人は戦いの物資を積めた箱の上に寝そべってる俺を完全に気づいてないと思っているようでこそこそと何かを話している
「こいつホントに寝てやがるぜ兄貴」
「っのんきな野郎だ俺らでいっちょ渇を入れてやらねぇーとな」
「こいつ生意気にも専用のSSなんて持ってますぜ!」
「っことは女神の雫も……」
最近は女神の雫もどんどん稀少になってしまいこの手の輩が増えて全く持ってうんざりだ
そんな事を考えていると小柄な男がそろりと近づき俺の腕に付いているブレスレットに手を伸ばそうとしていた
仕方ない……めんどくさいがやるか
目を開け小柄な男の腕をつかみそのまま地面にひれ伏せ顔を足で踏みながら腕の関節を決める