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夢~そして邂逅

静まり帰った闇の中水面が風に揺れる


月明かりが二人の少年と少女を照らし二人は静かに目を閉じたまま向かい合っていた


少年

「………もうこれしか方法は無いのかな?」


ひときわ強い風が通りすぎると共に少年が口を開く


少女

「………もう時間がないみたい……」


少女がそれに答えると水面から幻想的な光がふわふわと現れ辺りを包む


しばらくの沈黙が続き少年は何かを決意したように息を大きくはくとゆっくりと目を開け、それと同時に少女も目を開ける


少年の眼差しは鋭く少女を見つめているがどこか悲しげで少女はとても優しい眼差しを向けている


次第に少年の右目が赤く光、白い十字架のような紋章が浮かび上がり


少女の左目は青く光、少年と同じ白い十字架のような紋章が浮かび上がる


少女

「大丈夫だよ?」


少女が優しく微笑みゆっくりと手を広げる


少年

「…………………………」


少年の左目からは涙が流れ


そして……


片手に握られた剣で少女の体を貫く


少女は少年をそのまま抱きしめ、少年ももう片方の手で少女を支えながらゆっくりと水面に腰をおろす


少女

「泣かな…いで」


少女は優しく微笑み少年の涙を拭う


少女

「きっとま……た巡り会え…るよ…ね?」


少女の瞼がゆっくりと閉じられていき少年は少女の手を握り締め大きく頷く


少女

「よ…かった……じゃ……あ先に…行っ……て待…って…るね」


そして少女の瞼が完全に閉じた瞬間、少年の無念の雄叫びと共に大きな光の柱が二人を包み込み天を貫く


そして辺りは元通りの闇に包まれ少年の泣く声しか聴こえずその手は虚しく空を握っていた


少年

「……次は絶対に助けるからな」


静寂の闇の中に少年の声が響くと少女を殺めた剣を自らに向け躊躇なく自らを貫き少年はその場で崩れ落ちた

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