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のほほん異世界暮らし  作者: みなと劉


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59 サマーオーブと夏らしさ

日差しが次第に強さを増し、花咲村は本格的な夏の気配に包まれていた。村の畑も緑が濃くなり、活気づいている。僕は畑の端に植えた新しい作物「サマーオーブ」の様子を見に行った。種を蒔いてから数日が経ち、小さな芽が地面から顔を出していた。


「順調に育ってるみたいだな」


僕はその小さな芽に水をやりながらつぶやいた。サマーオーブは行商人が教えてくれた通り、夏の暑さに強い品種であり、他の作物よりも早く成長する特徴があるという。そのため、この季節にはぴったりの作物だ。村の皆もこの新しい実を楽しみにしているようで、会うたびに「どう?新しい作物は?」と声をかけてくる。


「お兄ちゃん、サマーオーブってどんな味がするの?」


畑を訪れていた子どもたちの一人、ミナが興味津々な目で尋ねてきた。彼女は元気いっぱいで、畑で遊ぶことが好きな子だ。


「まだ実をつけてないから分からないけど、甘くて少し酸味があるって聞いたよ。暑い日に食べると元気が出るらしいんだ」


僕がそう答えると、ミナは「早く食べてみたい!」と笑顔で言った。その笑顔は、夏の太陽よりも明るく感じられ、僕もつい笑みを浮かべてしまう。


村の広場では、夏祭りの準備も着々と進んでいた。大人たちは屋台を設営し、子どもたちは浴衣を着て練習している踊りを披露する予定だ。祭りの夜には、村全体が集まって一つになり、花火が夜空を彩る。


「サマーオーブが祭りの日に間に合うといいな」


そう思いながら、僕は畑に戻って手入れを続けた。サマーオーブが立派に実り、村の人々に新しい夏の楽しみを提供できる日を夢見て、僕の心は期待と喜びで満たされていた。



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