173 夏の日差しを肌で感じて
夏の日差しが強く照りつける午後、空は青く、太陽の光が大地をじんわりと温めている。今日もシャズナは元気で、いつものようにしっぽをゆるやかにふりふりしながら歩いている。陽気な気分にぴったりなその姿に、僕の心も自然と和む。
「今日は暑くなりそうだな、シャズナ。」と、少し汗をぬぐいながら言うと、シャズナは「にゃー」と一声鳴いて、僕を見上げる。その瞳には、何だか嬉しそうな光が宿っている。
農場に着くと、太陽の光を浴びて夏野菜たちが一層元気に育っていた。トマトが真っ赤に色づき、ナスやピーマンも鮮やかな色を見せている。僕はシャズナに少し声をかけて、作業を始めることにした。
まずはトマトの収穫から。果実が完璧に熟れ、手に取るとしっかりとした重さを感じる。シャズナは僕の足元で嬉しそうにくるくると回り、時折しっぽを振りながら、収穫作業を見守っていた。
次にナスとピーマンの収穫を終えると、シャズナは少しだけ足元に寄り、涼しげな風を感じると顔を上げて「にゃー」と鳴いて、またどこかへと走り回っていった。
「元気だな、お前は。」と微笑みながら、収穫した野菜を集める。
あたりはまだ暑いけれど、シャズナと過ごすこの穏やかな時間が何よりも心地よく感じる。収穫が終わる頃には、シャズナも少しだけ疲れたのか、木陰でひと休みしている。その姿もまた、今日の暑さを和らげてくれる。
「今日もいい仕事をしたな、シャズナ。」と、しばしの休息を楽しみながら、収穫した野菜を見つめていた。




