158 農作業の合間に瓜きのこの研究と記録つけ
朝日が昇り、農場には爽やかな風が吹き抜けていた。作物たちも太陽の光を受けて元気に葉を揺らしている。今日も農作業は忙しいが、合間を縫って瓜きのこの研究を続ける決意を新たにした。
「まずは野菜の収穫を終わらせてからだな」と、僕は鍬を手に取り畑に向かった。収穫がひと段落すると、腰を伸ばして一息ついた。シャズナが僕の足元に寄り添い、軽く「にゃあ」と鳴いている。
「シャズナ、少しの間、研究室に行ってくるよ」
研究室は農場の一角にある小さな小屋で、瓜きのこの栽培実験の道具や記録用の紙が所狭しと並んでいた。新たな条件で始めた培養床の様子を観察し、記録をつけていく。湿度計や温度計を確認し、データを丁寧にノートに書き込む。
「温度は問題なさそうだな、湿度も維持できている。でも、もっと栄養素を追加する必要があるかもしれない」
手にした筆がノートの上で走り、思考を整理していく。合間に、シャズナが研究室の隅で昼寝を始めていた。彼女の安らかな寝息が聞こえると、自然と僕も心が和んだ。
「さて、もう少し頑張るか」とつぶやき、次のステップとして新たな土壌改良案を記録に追加した。
「新たな観察記録:
土壌改良案:天然の肥料を少量追加し、栄養素を増加
観察日数:3日目
特記事項:湿度は75%、温度は16度に維持」
農作業と研究が並行して進む中、その充実感に心が満たされていた。シャズナの寝顔を一瞥し、僕は少し微笑む。穏やかな日々の中での研究は、いつか大きな成果へと繋がるだろうと信じて。




