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のほほん異世界暮らし  作者: みなと劉


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141 シャズナと鳥と友情

鳥が我が家にやってきてから数日が過ぎた。シャズナはその間、一度も鳥のそばを離れず、まるで自分の友達を見守るように寄り添っていた。朝、僕が目を覚ますと、窓から差し込む朝陽がシャズナの毛並みを柔らかく照らし出し、その隣で静かに目を閉じた鳥の姿が見えた。


日が昇るにつれ、鳥は少しずつ元気を取り戻し、箱の中で翼を広げて羽を試しに動かすようになった。シャズナはその動きに敏感に反応し、うれしそうに小さく鳴き声を上げると、優しくその横で寄り添った。鳥もまた、恐れることなくシャズナの存在を受け入れ、その表情は少しずつ穏やかになっていった。


ある日、鳥がとうとう初めて小さな声で鳴いた。まるで「ありがとう」と伝えているようで、僕はその光景を見て胸が熱くなった。シャズナもその声を聞いて、嬉しそうに顔を上げ、そっと鳥に鼻先を近づけた。鳥はくちばしでシャズナの鼻を軽くつつき、友情の証を示すかのように見えた。


僕はその二匹の絆を見て、言葉にできない感動を覚えた。種族は違えど、心は通じ合うのだと気づかされた瞬間だった。シャズナと鳥の間に育まれた小さな友情は、僕にとっても大切なものとなり、これからもきっと心の中で輝き続けることだろう。


そして、鳥が元気に羽ばたき始めるその日、シャズナはきっと空へ飛び立つその姿を笑顔で見送るに違いない。



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