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のほほん異世界暮らし  作者: みなと劉


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121/409

121 行商人から油揚げを買い付けた

冬の風が村を吹き抜け、暖かい食べ物がますます恋しくなる季節が続いていた。そんなある日、行商人が村を訪れるという知らせが入り、村人たちは小さな広場へと集まり始めた。彼の荷馬車にはいつものように、各地から持ち込まれた様々な食材や日用品が並べられていた。


「おや、これは珍しい」と僕の目に留まったのは、きつね色に揚げられた油揚げの束だった。行商人が笑顔で説明する。「この油揚げは特別な製法で作られていて、煮込んでもしっかりとした食感を保つんですよ。寒い時期におでんや煮物に加えると最高です。」


僕は早速数束を買い付け、家に持ち帰ることにした。油揚げは冬の食卓に欠かせないもので、しっかり味を染み込ませた料理は心も体も温めてくれる。帰り道、行商人との話を思い返しながら、どんな料理を作ろうかと考えていると自然と足取りが軽くなった。


家に着くと、鍋に出汁を張り、野菜や冬きのこを加えた煮物を作る準備を始めた。切り分けた油揚げを鍋に入れ、じっくりと煮込むと、だんだんと香ばしい香りが広がっていく。煮込んだ油揚げはふっくらと膨らみ、中から染み出す旨味が一層食欲をそそる。


「これで今夜は、心も体も暖まる夕食になりそうだ」と、一人ほほ笑む僕。窓の外では、冷たい風に揺れる木々の音が聞こえたが、家の中は油揚げの温かさで包まれていた。



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