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三章プロローグ
女がベッドの上でだるそうに横たわる。
「危なかったわ。特効薬を注入してもらっていなければ、即死してたわ」
「さすがは神の依り代なだけはあるな」
男がベッドの近くに置いてある椅子を引き寄せて座った。
「捕らえられなかったのは残念だけど、確認はできたのだから私達の任務は完了でしょ。これでようやく解放されるのよね」
女が男に嬉しそうに声をかける。
「そうですね。あなた達の仕事は終わりました」
すると突然現れた白い仮面の白いローブを羽織った小柄な人物が、二人の体に薬を注入した。
「約束が違うぞ!」
男が小柄な人物に掴みかかろうとするも、薬の影響で苦しみだす。
「お前達のしたことを許すはずがないだろ」
小柄な男が仮面を外し、二人を見下ろした。
その顔を見た二人が震え上がった。
「ど……どうしてあなたが……」
驚愕した表情のまま、体がみるみる朽ちていく。
それを小柄な人物は無感情な目で、ただ眺めていた。
二人の体が粉々になったのを確認すると、そのまま身を翻しその場を後にした。




