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翔太編〜5話

 そうやって連れてこられたのはー

 カフェだった。意外と席は空いていた。今学生は部活中だからだろう、見た感じ大人の人がちらほらいるだけだった。


 響は周りを見渡した。そして、窓に近く、周りに人がそこそこいる席に座る。わざとあまり目立たないだろう場所を選んだのだろう。


「意外だな、響がこんな店に来るなんて」


「話しやすいかなって思って」

「気分転換にもなるだろうし」


 確かに雰囲気的には話しやすい。でも、こういうところ来たことないからどことなくソワソワする。

 そして、響と目が合った。響の瞳に映る自分の顔は少しやつれているような気がした。響が僕に体を近づけるように座り直した。


「何飲みたい?」


 身構えていたせいか、その質問に少し困惑する。


「えっと…」


 メニューに目を走らせる。正直いうとカフェに来る機会がほぼないので、特に好みとかはない。


「りんごじゅーす」


 適当に目がついたものを言ってしまう。響の目がどことなく細くなったような気がした。どことなく感じる幼さを感じ、リンゴジュースを勢いで言ったことを後悔した。


「へぇ、じゃ僕も同じのにしようかな」

 響が店員を呼び、注文する。


 しばらくするとリンゴジュース2つが、2人の目の前に置かれた。


「僕たち2年生だけど、受験とか意識してる?」


 受験まであと1年少し。成績的に芳しくなかったこともあって、大学受験なんて考えたくなかった。


「…すこしは」


「嘘だね、結構気にしてるでしょ」

 即答される。


「気にしすぎるのは、精神的に良くないよ」

「原因は君じゃなくて親だろうから、君が直接どうこう出るものではないかもしれないけど」

「少なくとも、自分でこんなふうに気分転換する機会をつくったほうがいいよ」


 飲みかけのリンゴジュースを置く。少し複雑な気分だった。確かに響のアドバイスは的確で、嬉しかった。それと同時にさらっと響が勘で当ててくるところに少し恐怖を感じた。


「それ飲んだら行こうか」


 響の方に視線を移す。その手元には空のグラスが置いてあった。待たせてることに罪悪感が湧き、急いで飲み干す。そして、お互いお金を出し合って会計を済ませ、店を後にした。


「響、アドバイスありがとう」


 帰り道の途中、別れる前に僕は今更感謝の言葉を伝える。


「どういたしまして。また気分転換がしたくなったら、誘ってね。疲労がで始まる前にね」


 数少ない友達がいい奴でよかったなと、改めて思う。


 その後、10分ほどして帰宅した。

 最後まで読んでくださりありがとうございます。短く、内容も稚拙かもしれませんが、今後出るであろう物語の続きも読んでいただけると幸いです。

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