第三話 一旦お別れ
前の投稿からだいぶ経ったけど、これからどんどん遅れるから、うん。
そんなこんなで僕たちが再び口を開いたのはしばらく経って、夕方頃になった時だった。
誤解してほしくないのだが、流石の僕たちもそこまで長い間時間を無駄にしていた訳ではない。
そもそも僕の診療自体が午後にあって、そこから尾左内君と会って、話し合っただけだから。
本当だから。
そんな重くなった空気の中、そんな雰囲気を変えるかのように、
「ん〜、じ、じゃあ俺、これから帰るから。」
いや、違うか。
ただこの場から離れようとしているだけか・・・・・・・・・・・・・・
「じゃあ俺も帰ることにするわ。」
「え?ここに入院してるんじゃあねぇの?」
「あ〜〜、いや。しばらくは通院して、夏辺りから入院する事になったんだわ。まぁ、詳しいことはこれから親と要相談、かな?」
「ヘェ~。」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
悲しいかな、僕には一度萎んだ会話の種をもう一度大きくするような会話センスまでも持ち合わせていなかった(それは作者も同じだが)。まぁとはいえ今から新しい話題に入るにはもう遅いかもしれないが、いやもう遅い。
「んじゃ、さよなら。」
「んっあ、あ、あぁ・・・・・・・・・じゃ、じゃあな。」
別れるとき、尾左内君の心残りのあるような顔は少し気にはなったはなったが、別れて数歩歩いたところで頭の中から消えていた。