第56話 モンスターとの戦闘
断首の丘でマリアと一緒にモンスターを探すこと十分。ようやくモンスターに出遭えた。
「サハギンです、気を付けてくださいバランさんっ」
「マリアも投げヤリに注意しろよっ」
二体のサハギンが俺たちを横から挟み撃ちにしてきた。
半魚人のような見た目のモンスターで毒が塗られた投げヤリを持っている厄介な連中だがSランク冒険者の敵ではない。
俺とマリアは背中合わせになりそれぞれ一体ずつサハギンと向き合う。
「はっ!」
俺は一歩踏み込むとエクスカリバーを振るった。
『ギャギャッ……』
サハギンのこめかみにクリーンヒットする。
エクスカリバーが本物の剣なら今の一撃で勝負はついていた。がエクスカリバーはレプリカなので切れ味はゼロだ。
せいぜいこん棒でぶん殴ったくらいの衝撃しか与えられない。
サハギンはよろめきながらも投げヤリを放ってきた。
レベル150の俺なら避けることは造作もないが後ろにはマリアがいる。
俺は投げヤリを避けずにぱしっと掴むと反対に投げ返してやった。
『ギャギャッ……!?』
自分の武器が体に刺さり毒で動けなくなるサハギン。
俺は投げヤリを引き抜くと地面に倒れ込んだサハギンにとどめの一撃を浴びせた。
その時、
「きゃあっ」
背後からマリアの声がした。
振り返るとマリアがサハギンに馬乗りになられて首を絞められていた。
「このっ!」
『ギャギャッ……!』
俺はマリアに馬乗りになっているサハギンの顔面を思いきり拳で打ち抜いた。
地面に転がり動かなくなるサハギン。
「大丈夫か? マリア」
「ヤ、ヤリがかすってしまって……」
見るとマリアの服が破れて右腕から血がたらーっと流れ出ていた。
顔も青白くなっている。
「毒かっ?」
「はい、で、でも大丈夫です……」
そう言うとマリアは震える手で杖をかかげた。
「ホ、ホーリーキュア!」
唱えると同時にマリアが光に包まれる。マリアの顔色が徐々によくなっていく。
「……ふぅ。も、もう平気です。すみません助けてもらって」
「いや、無事ならよかったよ」
「逃げないように逃げないようにって心の中で強く思っていたんですけど、いざモンスターを目の前にしたら体が固まってしまって……」
「仕方がないさ。段々と慣れていこう」
それから俺たちは断首の丘でモンスター狩りを続けた。
次第にモンスターを前にしても固まらなくなってきたマリアだったがそれでもモンスターに攻撃することは一度も出来ずすべてのモンスターを俺が倒した。
「す、すみませんバランさん、完全に足手まといですよねわたし」
「前と立場が逆になったな」
「……ふふっ、そうですね」
そして結局マリアはモンスターを一匹も倒すことが出来ないままデュラハンが現れるという夜になった。
【作者からのお願い】
「面白いかも」と思った方は、
広告の下にある☆☆☆☆☆からの評価や、ブクマへの登録をお願いいたします!
皆様が思っている何百倍も執筆の励みになりますので、何卒お願いいたします!!




