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第12話 村での生活

「バランさんおはよう!」

「バランさん、おはようございます」

「おはようさん。村長」

「水やりかい。新村長っ」

俺の顔を見るなり村人たちが笑顔で気さくに挨拶してくる。

俺も「おはよう」と返す。



バラン村に住むようになってから十日が過ぎた。

成り行きで就任した村長の座にも少しずつ慣れてきていた。

村の人たちも俺を新しい村長として受け入れてくれているし、ミノケンタウロスの一件以降平穏無事な生活が送れているのでいうことなしだ。



俺のバラン村での一日は朝六時に起きるところから始まる。

朝起きると顔を洗い庭の畑に水をやる。

バラン村では基本自給自足の生活なので村人はそれぞれ専用の田畑を持っているのだ。

そして出来上がった農作物を村人同士で物々交換する。


ちなみにうちで作っているのはほうれん草とカブと大根だ。

まあ、うちといっても正確にはガゼフさんとリエルの家なので俺は居候させてもらっているだけなのだが。


広い畑に水をやり終えると家に戻ってリエルが作ってくれた朝ご飯を食べる。

その後はリエルと一緒に農作物の収穫の手伝いに出向く。

村の敷地のほとんどは田畑なので人手はいくらあっても足りないくらいだ。


ミノケンタウロスに村が襲われる前は牛や豚、ヤギやニワトリなどの家畜も沢山いたらしいが全部食べられてしまったため今はいない。

新村長としてはそのあたりのこともいずれなんとかしなくてはと思っている。


夕方頃になると作業は終わり。

自宅に帰って休む者もいれば酒場に集まって宴会を開く者もいる。

俺はというと下戸なので酒場には寄らずに村の周りを見て回る。

ミノケンタウロスの時のようにまたモンスターが襲ってこないとも限らないからな。


あ、そうそうミノケンタウロスで思い出したが俺のレベルは現在150だ。

つい最近まで一桁台だった俺のレベルだが、ミノケンタウロスを一体倒しただけで150に跳ね上がっていたのだった。

おかげで畑仕事をしていても全然疲れないし大量の農作物を乗せたリヤカーも一人で難なく運べる。


レベルが上がった恩恵は他にもある。

武具や装飾品にあらゆる属性や付与効果をつけられるようになったのだ。

なので俺は物理攻撃と魔法攻撃のダメージをゼロにする効果を持った腕輪、ダメージキャンセラーと飛行能力を付与したスカイマントを作って身に着けている。


エクスカリバーと合わせてまさに鬼に金棒状態の俺は今やどんなモンスターが襲ってこようとも追い返せる自信がある。



「バランさーん、朝食の用意が出来ましたよ。水やりが済んだらいらしてくださいねー」

リエルが家の中から声をかけてくれた。


「わかった。すぐ行くよ」

そう返して家に向かう俺。


今日もまたのんびりとした一日が始まる。

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