LV10到達!
「ハァッ!!ハァッ…!!」
ヒビキは肩で息をしながら斧を杖にして寄りかかっている。 横から軽くつつくだけで地面にへたり込みそうな様子だ。
そう感じるということは当然悪戯っ子の琴線をギターの如くかき鳴らす訳で…。
「エイッ!」 リリの脇腹ツンツン攻撃。
「うぎゅ!!!」ビクッとて飛び跳ねたあと、力尽きてズルズルと地面に伸びるヒビキ。
「あははは! ヒビっくん、面白ーい!」
「今この状態の俺をみて攻撃を加えるのは鬼畜すぎないですかね?!」
「今攻撃しろってなんかお告げがあったんだよ!」
「誰からですか!!カプリコーンからの電波か?!」
地面に座り込んで息を整えるヒビキ。 ツッコミのせいで余計体力を使った気がする。
「LV10おめでと! ね?簡単だったでしょ?」
「あれは簡単とは言いません!!」
少しでも処理を遅れると無限に増えていく狼達。
斧をコンパクトに当てる技術とカウンター技術がとても上がった気がする。
ケラケラ笑いながら狼を避けていたリリが印象的だった。
月明かりの下で(ケラケラ笑いながら)踊る(ように狼を避ける)美少女。
カッコがなければどんなに幻想的だろうと惜しむ気持ちが若干あるヒビキ。
「さて、帰ってステとスキル振っちゃお!」
リリはそんなヒビキに気がつかない様子で、そう提案してくる。
「ん、わかった。」
と息を整えたヒビキも立ち上がり、牧場へ戻り始める。
「どんなステとスキルにするのー?」
「んースキルはリスト見て考えるかなー。 ステはバランス型にするつもりなんだ。」
「ほうほう! ボクは完全特化タイプだけど、ヒビっくんは器用貧乏への道を歩むと!」
「言い方!?」
狼と出会わないように街道まで出て、のんびり帰る二人。
牧場についたらリビングで、ドロップ品の整理やスキル振りなどを行う。
「ドロップは毛皮と牙だねー。」
「全部換金で大丈夫?」
「なにか生産に使うなら必要だけど、今はヒビっくんもいらないと思うよー。」
「わかった。明日街で売ってこよ。」
「スキルはどうするの?」
「なんか一気にLVが上がっていっぺんに見れないから後でゆっくり見るー。」
「そうだね。生産系のスキルをとってもいいし、戦闘系スキルも必要になるかもしれないしね?」
お互い喋りながら整理をしていく。
途中でご飯のことに気がつく。
「あ、ご飯レストラン行くっていってたの忘れた!」
「あー、んじゃボクが適当に作るね。」
「むむ?! このパスタ美味しい!! ヒビっくん料理上手くない?!」
「料理スキルのおかげもあるかなー。」
「謙遜よくないよ! むー、女の子としての矜持が…。」
など穏やかに時間が過ぎていく。
「よし、寝よっか!」
「あ、リリ。休憩とか大丈夫?リアルの。」
「んー六時間睡眠セットして30分だけログアウトしよっかな!」
「ならボクもそうしよう。」
「ん!おやすみなさい!」
そう挨拶して、お互い自分の部屋に入る。
そして一度ログアウトするのだった。
一回全部まとめて書き直すか悩み中。
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