固定パーティー
ラブコメにも挑戦! 会話文の書き方を練習しなければ…
「あ、それでボクと固定パーティ組もうよ!」といきなり爆弾を放り込んできたリリ。
「ええ?! 固定パーティーってオレまだ初心者だし、それに攻略組ってわけじゃないし、農場で畑仕事とかするんだよ?!」 返事をしながらパニクってしまう。
「平気平気! このゲーム時間加速のこともあって、のんびり一つの拠点で気が合う人と固定組む方がいいんだよーー。その点ヒビっくんはここを拠点に動くとおもうし、とても楽しそうなこと一緒にできそうな気がするんだよねー!ボク生産系もやってみたかったし!冒険は全然行かないわけでもないでしょ??」
「い、いや。確かに冒険とかも行きたいし、リリはとても一緒にいて楽しいけど…」
「ヒビっくんが嫌ならごめん…迷惑だったよね…」急にテンションを落としてしょんぼりするリリ。
子供を泣かせたような奇妙な罪悪感が襲ってくる。
「嫌いなわけじゃないよ!!!リリの事は気が合うと思うし、オレも友達になりたいし!!」
「でも固定パーティー嫌がられた…」どんどん顔を俯かせて落ち込んだ声を出してくるリリ。
「嫌じゃないよ!!いきなり誘われてビックリしただけで!!むしろオレでいいの?」
とヒビキが焦って言った瞬間、リリは顔をパッとあげ
二パーーっと笑いながら、
「うん、ヒビっくんがいいんだ!!」と言ってくる。
「ずっる?! 泣き真似かよ?!」
「へっへー!【トリックスター】ですから!!」
「むーー騙されたよ…」とヒビキががっくり項垂れると、「…嫌…てなく…本当…よか…」と何かボソボソっと聞こえる。
「ん??どうしたの?」
「なんでもないよっ!」
ブンブンっと首を振るリリに不思議そうな顔をして追求しようとすると、リリがニヤニヤっと笑いながら、
「ボクはもうヒビっくんを友達だと思ってたのに、
ヒビっくんは『友達になりたい』なんだー?」
「いや、それもほら?言葉の綾ってやつで!」
「あーあ、お姉さん悲しいなあー」とからかってくる。
「お姉さんって身長じゃ…「んんっ? なぁに ヒビっくん?」 …なんでもありません。」
ヒビキの儚い抵抗は一瞬で終わる。 リリの笑った目がマジだ。
(身長については弄らないでおこう…)とそっと心に秘めるヒビキ。
「と、とりあえず…一応さ…」
「ん?どしたの?」
「リリ、これからよろしくね?」
すこしはにかみながらいうヒビキの様子にリリは、すこしビクッとしてから 「こ、こちらこそ、これからもよろしくね!」と何故か頬を染めながら言ってくるのだった。
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