牧場の修繕+肉採り(LVあげは?)
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再度ログインすると、大体2日ほど経った朝だった。
体感時間の加速量が多いので一回の休憩で結構時間が経ってしまう。 (普通の農業系ゲームだったらすぐ作物が枯れちゃうな)と思いつつ、牧場マップを開き、ジャロイモの様子を見てみる。
スキルのオート機能のおかげで水などはきちんとあげられているようだ。
ただ、最初に自分で手入れをした時には、作物情報のところにある【品質バー】もゲージが伸びていたのだが、今回はあまり伸びていない。
(これがオーリンさんの言っていた、HQの量に関係あるんだろうなあ)
そんなことを思いつつ、今朝は自分で世話をしに畑に行く。
ジャロイモは植えてからまだ4日経っていないのに芽が出て、茎も出始めていた。
大体二週間くらいで収穫できるらしい。 リアルでちょうど24時間後になる。
その後、二週間はその作物の状態で維持され、その時間が過ぎると種と化すそうだ。
できるだけHQを作りたいので泉の水を汲んできて一本一本に丁寧に水を撒く。本当の農業なら水のあげすぎなどで障害が起こるが、【オルクリ】ではあげすぎても腐ることはない。
ある程度リアルに、ある程度はゲームの便利さをうまく配置しているバランスだ。
ジャロイモに水をあげたら、先日作った板を使ってとりあえず門の横の柵だけでも直すことにする。
修繕が必要な箇所は伐採の時の木と同じで、ターゲットマークが付いている。
ターゲットマークを意識して集中すると、コマンド【加工】・木板(10消費) と出てきた。
木板をアイテムボックスから取り出し、【加工】を念じると壊れてた柵がピカッと光り、綺麗な柵になっていた。
壊れていた箇所だけでなく、少し先の柵も新品のようになっている。
(直す箇所に対して消費多すぎだと思ったけど、この範囲が直るならまあまあか)と頷く。
(ただ先日採ってきた木材の数的に、最低でもあと二回は取りに行かなきゃいけないなあ…)と少し気落ちする。
(まあ、あの白い狼と会えるかもしれないし、頑張ろう!!)と一瞬でモチベーションを復活させ、 今日の予定に森へ木材伐採を組み込む。
森へ木材伐採に行く前にお弁当を用意しようと思ったが、食材が少し足りなくなっていることに気がつく。
今ある食材はトガリが好意でくれた物で、肉類がもう残っていない。 ヒビキの脳裏に【白狼】に会えたらという希望があるため、やはり肉を用意して森に行きたくなった。
(肉は確か魔物を倒しても手に入るって言ってたな)
オーリンが言っていた事を思い出しつつ、LV上げも兼ねて近くの草原に行く事にした。
草原に出ると足首くらいまでの草が生えていて、所々にプレイヤーの姿が見える。
ナイフや棒を手にちょっと大きなウサギと戦っているようだ。
ヒビキも周りを見回すと近くに誰も戦っていないウサギがいた。
じっと目を凝らしてみると【鑑定】が発動してウサギの頭の上にHPバーと【グラスラビット】と名前が現れる。
ちょっとデフォルメされたウサギでぱっと見可愛いため、ヒビキは一瞬躊躇いながら【グラスラビット】に向かって【斧】を振り下ろす。
斧が当たった瞬間HPバーがどんどん減り、バーがなくなった瞬間に光が弾ける。 光が消えた後には、小さな毛皮だけが残されていた。
(ふむ、ウサギも一撃か。 斧はやはり結構攻撃力あるんだな)と思いながら、新しい敵を探していく。
すぐに新しい【グラスラビット】が見つかり、駆け寄って斧を振り下ろす。
だが、今回は【グラスラビット】は軽やかに身をかわし、斧は地面を叩く結果となった。
(いったっ?!)
斧を勢い良く地面に叩きつけたため、ダメージがフィードバックされる。更に【グラスラビット】が体当たりで追撃してくる。 体当たり自体はダメージがほとんどなかったが、殴れば一方的に当たるわけではないと思い知らされたヒビキ。
少しナメていた気持ちを引き締め、きちんと狙ってから斧を振り下ろす。
また振り切るのではなく、地面の直前で止める気持ちも意識する。
今回は無事【グラスラビット】に命中し、ドロップアイテムに笹っぽい草に包まれた肉と白い毛の塊が残されていた。
読んでいただきありがとうございました。