薄明光線2話
前回の作品をまだ読んでいない方は、まずは、第一話をご覧ください。
薄明光線。それは、太陽が雲に隠れているとき、雲の切れ間から光が漏れ、光線の柱が放射線状に地上へ降り注いで見える現象。
目が覚めると、時計の針は7を指していた。
もうすっかり夜だ。親も帰ってきている。
スヤスヤ寝ていた僕を見て、寝かせたままにしてくれていたのだろう。
「さっさと夜ご飯食べなさい!私も忙しいの」と母が怒り、その横で父が笑っている。
僕は素直に「はーい」と返事をし、夕食に手を付けた。
今日の夜ご飯は、カレーライスだ。
舌が子供の父親のせいで我が家のカレーは甘口だ。
まぁ、父の優しそうな顔を見ていれば甘口しか食べれないというのも分からなくはない。
ちなみに、僕はオタクの街で有名な日本橋の辛口のカレーのほうが好きである。
辛口で思い出したが、前に一度、母が麻婆豆腐を辛口で作り、父が「辛い」と激怒したことがある。
といっても、カレーは誰しもが好きな食べ物といっても過言ではない。
給食で、カレーが出た時の、小学生の顔といえばこの世で最高の、笑顔かもしれない。
「そういえば、黄レンジャーの好物のカレーライスだったなぁ」僕は、ボソッと呟いた。
考えることが、昭和だとよく言われるが、自覚がある。前世が、昭和の人だったのかもしれない。
今年、平成が令和にかわり、平成生まれが馬鹿にされるのではないかと、脅えていたが、平成生まれの昭和感覚野郎は、いったいどんな目に合うのだろうか。
そうこうしているうちに僕は、夕食を食べ終えていた。
その後、なぜか分からないが、珍しく食器を流しに持っていった。
キッチンに引き寄せられるような感覚が一瞬あった。
「実に珍しい」自分でもそう思うほどだった。
普段、食器を片付けることなど絶対にしないクソガキだからだ。
母も驚いた顔をしていた。
「熱でもあるのかしら?」とアニメなどでよく聞くおなじみのセリフが、とんできた。
僕は「大丈夫っしょ」と返した。
そして、皿を食器棚になおす際、僕は、とある物を見つけた…
はいどーも!
たくみ師匠です!
今回は二話ということで、お楽しみいただけたでしょうか?
環奈とのあんな事やそんなことになる展開を期待していた男子の皆様、期待を裏切ってしまい申し訳ございません(笑)
次回にご期待ください。
では、ごきげんよう!