旅立ちの始まり
6部分が書けました。
グダグダな結末になってしまいましたが、宜しくお願いします。
これで完結です。
私はゆっくりと目が開いていくのを感じた。
「莉乃!莉乃!聞こえる?」
お母さんが私の右手を両手で握りしめながら言ったのが分かった。
「お母…さん」
「お母さん!」
私は病室らしい所に居てベッドから体を起こそうとした。
「いいのよ、莉乃。
横になっていなさい。
ナースコールで看護婦さんを呼ぶわ」
お母さんは少し泣き顔でナースコールを押した。
見渡すと私は点滴をしていた。
「お母さん、私どうしたの?」
私は天上界でのことを思い出していたが何故病室にいるのか分からなかった。
「ええ、莉乃。夫婦岩の小さい方の石の横の草むらに横になって倒れているのを村役場の人が見つけてくれたの。
10日ぶりよ…。神隠しにあったんだと皆んな言ってるけど莉乃は覚えてない?」
「う…うん、覚えてないよ」
私が答えたら看護婦さんとお医者さんが来られた。
「起きましたか。
目立った傷もありませんから近い内に退院出来ますよ」
お医者さんが言った。
私は2日後に退院をした。
お母さんは優しく奮発して葡萄を買って来てくれて家で一緒に食べた。
「もうすぐ夏休みも終わりだから夏休みの宿題!頑張りなさい」
お母さんが私に言った。
「うん!」
私は元気に返事をしたが涙が流れてきた。
「どうしたの。莉乃。泣いたりして。
怖い事が本当はあったの?」
お母さんは私に尋ねた。
「うううん…違うよ!
お母さんと葡萄を食べると美味しいな〜と思って!」
私は本当の事と言ってはいけないだろう事を言わなかった。
ーお母さんに会いたかった
ー私には本当の生みの親がいるみたいだけど私はお母さんのことを大切にして将来は看護婦さんになりたい
私は葡萄を食べ終えると宿題に取り掛かった。
夏休みも開けて二学期の始業式の日に真理恵は教室にいたが真理恵も近づいて来ないし帰りに声を掛けようと私は思っていた。
そして二学期の始業式の日の帰り道で
「真理恵!」
私は前を歩く真理恵に声を掛けた。
「真理恵、私…一人で天上界に行ってたの」
そう私が言うのが終わる前に
「私、あなたの事嫌いよ!
元々嫌いだったの…」
真理恵は私に顔も向けなかった。
私は真理恵に嫌いと言われてしまい、それも元々嫌いだったと言われて驚いた。
「どうして嫌いなのに…最初に声を掛けて来たのは真理恵の方だよ」
私も負けじと言った。
「あなたが羨ましいから。
お父様があなたの右手に触ると良い事が起こるって私に言ったから触りたかった。ただそれだけ!
もう話し掛けてこないで欲しいわ!」
真理恵はわざと私に嫌われようとしているのだろうか、と私はお人好しな事を考えていた。でも面と向かって嫌いと言われた事が無かったので驚いた。
「分かった…ごめん」
私は走って家に帰った。
ー真理恵に嫌われていたのか
ー私も友達いなくなってしまったな
家に着くと私は服を着替えて家から近くの広い公園まで久しぶりに歩いて行った。
ーはあ、木が沢山並んだ公園って癒される!
私は野球場の芝生に寝転んで空を見ていた。
風の強い日だった。
ー私は一人だけど一人じゃない気がする
ー海斗くんはサイレントサインの仲間達の事を話してくれたっけ
ーそれと私の人生はこれから苦しむと…
ーそれでも…
私は思い巡らししていた。
ーこの世は不公平な事もある
ー生まれながらに病気や障害を持っている人や生まれない赤ちゃんもいる
ーでも今人類が繁栄しているのには理由があるはずだし、私は自分の人生の苦しみを自分なりに生きて乗り越えて行けばいい
強い横殴りの風が吹いた。
ー本当は心細い…
ーでも私はお母さんを守らなくちゃ!
ーサイレントサインの方達!聞こえますか!私頑張ります!
私はそう宣言して公園を歩いて家路に着こうしていると赤ちゃんを抱っこしているお母さんとすれ違った。
ー赤ちゃん…
何となく振り出しに戻る事も出来ない人生を今、自分は駆け足で大人へと急ぎたい気分だった。
西の空にはオレンジ色に焼けた夕陽。
「あ!UFOだ」
私は声に出してにっこりした。
読んで下さりありがとうございます。
初めてストーリーを考えて何とか完結まで出来ました。
小説家になろうの中の小説もあまり読まずに書きました。
もっとこれからは小説家になろうの中の小説も読んで勉強して、また何か書けたらいいな〜と思います。
ここまでも読んで下さりありがとうございます。
また縁があれば宜しくお願いします☆




