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ミスターじょんの英子講座  作者: 見染奈央子
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レッスン0「ブラックアウト」

家のポストを開けると1枚のチラシが目に留まり、そこには【英語レッスン1時間驚きの1000円!】と書かれていました。


1時間のグループレッスンの相場からすると半額以下、運転免許(AT限定)以外の資格を持たない私にはとても魅力的でした。


人見知りで内気な自分を変えるきっかけになるかも!っといつに無く前向き思考に後押しされ入会を決め私は4回のレッスンが受けられるお試し1ヶ月コースに入会しました。


そしてレッスン当日

教室のチャイムを鳴らすと中から長身で細身の体系、整った顔立ちにグリーンの瞳その容姿に一瞬で心を奪われてしまいました。

(めっちゃイケメンやん!来るまではちょっと不安だったけど来てよかった~)

心の中でつぶやき、顔の火照りを抑えようと平常心を装いました。


「レッスンのウケニキタひとデスカ?」

片言の日本語にかわいらしさを感じ

「あっ、はい」

私は謎の「あっ」を発しながら、軽く会釈


「オー!ウェルカーム♪」

満面の笑顔に白い歯をキラリとさせて、彼は私をぎゅっとハグした。

(わーやべー超良い匂いする~まずい意識がもうろうと…ダメだ!こんなチャンス2度と無い!なんとしてでもこの匂い家に持ち帰ってやる!)

なんとか意識を保つ事に成功した私は、身体いっぱいに匂いを取り込み肺の奥迫に匂いを留めようとしました。

(私の体なんとしてでも彼の匂い付き酸素を二酸化炭素に変えるなよ!)

身体に命令し、私自身も呼吸を出来るだけ浅くする事に勤めました。


「ワタシハじょんデス、あなたのオナマエハ?」

「つっつゆこです、佐々木露子」

(わっ、なんで名前から先に言ってんだろ…名前で呼ばれたいといういやらしい女の部分がでてしまった)

自己嫌悪に陥りました。

そんなふさぎ込む私にじょんは全く意に介さず

「つゆこデスネ!どうぞヨロシクオネガイイサシマス」

(よっしゃー!名前呼び捨てキタ――(゜∀゜)――!!いやらしい私グッジョブ!)

運命の人「じょん」の名前を心に刻み込みながら、二人の明るい未来に胸躍らせました。


その後、手続きを済ませ好きな席に座るよう言われるとなんの迷いもなく、最前列真ん中の席に着席しました。

その後私と同じくお試しコースにその他の者どもが集まり、私の他に8人の生徒が着席しました。


そして私とじょんの愛のレッスンが始まりました。


次回レッスン1「授業開始」(仮)

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