第30話 「奴隷に愛され過ぎて夜も眠れない」
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シュトラウトランドの中央部に位置する競技場はその日、異様な雰囲気に包まれていた。
月明かりに照らされて、競技場の白壁に無数の人々の影が刻まれている。
いつもならば勝敗予想を売り出すテキ屋や屋台で賑わう表通りはあまりに多すぎる観衆のせいで店を畳むことを余儀なくされていたし、競技場に入りきらなかった人々は少しでも中の様子を伺おうとその周辺で長蛇の列をなしていた。
過去に前例のない雰囲気の中、工房「ドワーフの穴」をまとめるエンリカと聖教会のシスターであるクリスは特待席で競技場の中心を見下ろしていた。
「あらかじめ優先して中に連れられてくる筈が随分と時間がかかったな」
やや疲れを感じたような調子でクリスが呟いた。傍らにいたエンリカもそれに同意するように頷く。
「特待席も完全な満席の上、入り口は大層混雑していましたからな。普段は使われない裏口も開放されておりますゆえ」
普段ならば幾ばくかの空席、高額な観戦費用の所為で決して満席にはなり得ない特待席でも観客がひしめき合っている。聖協会の口添えがなければいくらクリスとエンリカといえども、外であぶれている群衆の一風景となっていたに違いない。
その事を考えれば少々の疲れは甘受すべきだろうと、クリスは独りごちた。
「しかし君たちシュトラウトランドの人間は本当にトーナメントが好きなんだな。昨日、どこの店に行っても明日は臨時休業だと張り紙がしてあったぞ」
「まあ、それくらいしかまともな娯楽がありませんし、なにせ今日は特別な日ですからな。白の愚者に宣戦布告した男が遂にその舞台にたどり着いた日です」
そう、エンリカの告げた通り、レイチェルとの死闘を終え無事通算30勝を達成したアルテは白の愚者への挑戦権を手に入れていた。
その挑戦権を行使したのがつい先日のことである。
非公式ながら行われた不敵な宣戦布告はそのインパクトもあいまって狂人アルテの名をシュトラウトランド中に刻みつけた。
そして正式な宣戦布告の知らせも、先触れや噂好きの住民の口を通して、あっという間にシュトラウトランドを駆け巡り、見ての通りの喧噪を生み出している。
シュトラウトランドを根城とし、その圧倒的な武の才とカリスマで人々の心を支配し続けている七色の愚者、ホワイト・レイランサー。
何の前触れもなくトーナメントに殴り込みをかけ、愚者を恐れるどころか、己の袂に屈服させることに酔いしれている狂人アルテ。
前者の人気は言わずもがな。後者のアルテも一部の人間の間で狂信的な人気を生み出している。神に等しいとされる最強の吸血鬼がただの人間であるアルテに敗れ去るその瞬間を味わいたい。
いつの時代も薄暗い背徳感に身を任せる人種は一定以上存在する。
かく言うエンリカもその一人になりつつあると、彼女自身が自覚していた。
「正直なところ、最初のうちは彼のことが恐ろしくてたまりませんでした」
彼が誰のことを指すのか。
そんな無粋なことをクリスは問うたりしなかった。ただ黙ってエンリカの言葉に耳を傾ける。
「けれども今なら彼に心酔しているイルミ殿の気持ちもほんの少しばかり理解できるような気がします。かの狂人は周囲にいる人間にまで狂気を振りまく天才ですな。気がつけばこちらの心まで焼かれている。忌々しきあの太陽に身を焦がされるように」
思い出すのはレイチェル・クリムゾン戦でこの目にしっかりと刻んだ光景。夜の漆黒の空に広がった黄金色の輝き。
戦乙女を、赤い翼の乙女を地に堕とした現実。
「我々月の民は弱い。魔の力に縋り付きながらやっとのことで生きていくことができる。一日の半分は暗がりで日の光に怯えながら、残りの半分は世界に跋扈する吸血鬼という上位存在に脅かされながら」
聞けば狂人アルテはすでに数十の吸血鬼を一刀の元に伏し、神の一柱である青の愚者を殺しているという。
「そんな中で彼は我々にとって眩しすぎる存在なのかもしれませぬな。それこそ太陽のように直視するに堪えない、浴び続ければ身を滅ぼす毒。けれども、我々にとっての希望も可能性ももしかしたらそこにあるのかもしれない」
一拍おいて、
「だからこそ見届けたい。我々に狂人と誹られる男がどこまで行けるのか。どこまでこの世界を変えてくれるのか。私はそのために今日まで彼に協力してきたのです」
言葉はそこで途切れる。耳を傾け続けたクリスはただ静かに頷いた。
彼女もまた、エンリカと同じ心境なのかもしれなかった。
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慣れない力の行使にはやはり体力を使うのかもしれない。
レイチェルがやって見せたように、太陽の力を手のひらに集中させるべく控え室でそれを注視していた。
イルミは少しばかり距離を置いて虚空を見つめている。ここ最近何となくではあるが、彼女に避けられている気がする。
もしかしたら太陽の力を扱いだした俺に対して警戒感を抱いているのかもしれない。そのうち知らず知らずの間に傷つけていたことを含めて謝罪したいが、その機会には恵まれずにいた。
「アルテ、いるか?」
びくり、とイルミの肩が跳ねた。同じ太陽の力を扱うもの同士、今声をかけてきたレイチェルにも警戒心を抱いているのだろうか。
「入るぞ」
いつか見た赤い作業着に身を包んでレイチェルが控え室に入ってきた。彼女は頬に若干の機械油らしきものをこびり付かせていた。
「魔導人形の最終点検は今終わった。出来ればエンリカにも見てもらいたかったが、彼女は聖教会から特待席に誘われているらしく都合がつかなかった。まあ、うちの残ったスタッフの腕も確かだから問題はあるまい」
暑苦しいのか赤い作業着の前をはだけてレイチェルは向かい側に腰掛けた。カーキ色のシャツが汗で肌に張り付いている。
それだけ一生懸命働いてくれたのだろう。
「で、どうだ? 勝算はあるか?」
一息ついたレイチェルが問うてくる。どこか挑戦的な瞳が今は何故か頼もしい。
思えば彼女との一戦も今回のようにシュトラウトランド中から注目されながらの戦いだった。
「……正面からやり合えばゼロ。搦め手で二割だ」
俺は正直に自分の感想を述べた。あれから随分と仮想世界でのシミュレーションに付き合って貰ったが、結局のところそれくらいまでしか勝率を伸ばすことは出来なかった。
だがレイチェルの返した反応は俺の予想とは大きく違っていた。
「はは、素晴らしいな。二割は勝てるようになったのか」
「トーナメントの大会規則を読み込んで抜け穴を探しに探した二割だがな。もしも勝利判定を得られなければそれで終わりだ」
レイチェルはご機嫌な笑みを零した。そしてそうか、そうか、と頷いた後、己の顔をそれこそ互いの額がくっつくまで寄せてきた。
「おめでとう、狂人よ。英雄になるための一歩が遂に踏み出せた。あの白の愚者相手に二割勝てると嘯いたのはこのシュトラウトランド中を探しても君ただ一人だ。
私ですら一分と踏んでいたんだ。その自信にもしも根拠があるのならば私は素直に君を賞賛しよう」
嫌みでも何でもない、心底嬉しそうにレイチェルは笑った。
そしてくっつけていた額を話すと少しばかり間を開けてこう問いかけてきた。
「そういえば無事に勝利した暁には義手を手に入れて私の故郷に来るんだったな」
「ああ、太陽の力、いや、太陽の時代についての手がかりが何かあるかもしれない。お前を『太陽病』だと診断した男も探してみたい」
「そうか、なら一つだけ私の願いを聞き届けてくれないか?」
俺の今後の旅の目的を語れば何故かレイチェルが食いついてきた。
「いや、なに、単純な願いだ。私もその旅に連れて行ってほしい」
これには結構驚いた。何せレイチェルの口ぶりからは親に捨てられた過去を大層忌むべきものとして捉えているように見えたからだ。
そんな彼女が、俺の旅についてくるなんて想像も出来なかった。
レイチェルは俺の驚きをよそにこう締めくくってみせた。
「何はともあれまずは目の前の白の愚者だ。吉報を期待しているぞ」
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白の愚者は赤い女を唾棄すべき存在だと考えていた。
己を片腕で打倒しうる能力を持ちながらも、武人の矜持など塵芥と同じとしか考えていない彼女が憎くて憎くてたまらなかった。
何よりその存在が全くと言っていいほど理解できなかった。
何故それほどまでに無自覚に傲慢でいられるのか、何故それほどまでに無邪気に気まぐれに生きていけるのか。
自らの武という概念そのものに向き合い続けてきた彼にとっては、まさに理解の範疇を超えた振る舞いだった。
もしも己が赤い女と同等の武を奮えるのなら、どれほどまでに誇り高く戦い続けることが出来たのだろう。
何物にも遮られない天の頂に到達したとき、この蒙昧な精神はどこまでの高揚を覚えてしまうのか。
想像しても決してその片鱗に触れられないだけの武を彼女は持っている。
だから憎い。
だから妬ましい。
だから憧れる。
だから己という個の矮小さを思い知らされてその膝を折れさせる。
シュトラウトランドという名の箱庭に閉じこもってしまった彼はもう頂点を目指せない。
もう誇り高き戦いとやらを取り戻すことはない。
手の届かない頂点に恋焦がれて摩耗していくしかない。
彼は、ただゆっくりと死を待つだけの古強者だった。
その境遇を諦め受け入れ、その時を待つだけの老人だった。
けれど。
けれども。
そんな現状に白の愚者を叩き落とした筈の張本人が再びそこに現れた時、世界の全ては一変した。
死にゆく古強者が息を吹き返す、特別な物語を彼女は話す。
「というわけだ。ホワイト・レイランサー。理解してくれたかな」
来訪は突然だった。
シュトラウトランドの競技場の地下深く。
白の愚者以外は何人たりとも立ち入りを許されていないその一室に女の姿はあった。
地にまで届こうかという白銀の髪に、赤い血をそのまま落としたかのような真紅の瞳。垂れ流す魔の力のカラーはスカーレット。
重厚な黒壇で作られた机に腰かけた彼女は、備え付けの椅子に深く腰掛けた白の愚者を見下ろしていた。
「にわかには信じられん、いや、信じたくないというべきか」
「だかお前は最後には信じるさ。私の出鱈目加減をこの世界で二番目に知っているのはお前だ」
「一番目は誰だ?」
問いに対して赤い女、赤の愚者スカーレット・ナイトはこう答えた。
「黒の愚者、ユーリッヒだよ。彼女は彼是半世紀近く前にあれほど痛めつけたからね。その実力差も、彼女自身に渦巻く怨念の大きさもよく知っているだろう」
「ふん、下らん」
「確かに下らないだろう。けれども私と彼女の袂を分けたのは事実だ。そしてその道はこれからも決して交わることはない」
横柄に笑う赤の愚者は白の愚者にとってどこまでも不愉快で理不尽な存在だった。
だが彼は不思議と彼女の言葉から耳を背けることができない。
「ならばその袂を分ける原因となった狂人が私の元に現れるのは真実なのだな」
「ああ、精々痴話喧嘩の原因だ。お前は彼との闘争を存分に楽しむがいい」
顔の部品を全て線にして笑う赤の愚者はそれだけ見れば年頃の少女そのものだった。
先ほどまでの横柄な態度はすでに鳴りを潜めている。
ホワイト・レイランサーはそんな様子に不気味さを感じながらも、奇妙な高揚感を抱き始めていた。
世界の頂点である赤の愚者が語る狂人。自分が見下し、眼中になかった筈の人間族の青年。
「かつてこの世界を支配した太陽の時代の生き残りか。だが、かの種族は非常に秀でた太陽の力を操る技術で繁栄を極めたという。果たしてその青年はお前がいうほどの力を持っているのか? 月の時代である今、どこまで戦える」
見定めるような鋭い視線を受けてもなおスカーレット・ナイトは余裕を崩さない。
彼女はどこか懐かしげに微笑むと、それまでの声色と少し違った調子で答えた。
「私が手塩にかけて育ててきたんだ。退屈はさせない。まあ、少しばかり過干渉が過ぎたのかユーリッヒの逆鱗に触れてしまったがな」
会話が続いたのはそこまでだった。
もはや語ることはないと判断したのかスカーレット・ナイトは軽やかに黒壇の机から立ち上がると、ホワイト・レイランサーに背を向けた。
不意にさらされた無防備な背中。華奢な、突けば真っ二つに折れてしまいそうな女の背だ。だがホワイト・レイランサーがその背に拳を叩き込むことはなかった。
背を向けたままスカーレット・ナイトが呟く。
「ユーリッヒならばその魔の力が尽きるまで黒の槍を叩き込んでくる。それがお前と彼女の差だよ。レイランサー」
最後の言葉はそれだった。
残されたホワイト・レイランサーはただ静かに瞳を閉じた。
失望されるほどスカーレット・ナイトに期待されているとは自惚れてはない。
思えば出会った頃からあんな調子だった。ただ拳を振るうしか才のない彼に、スカーレット・ナイトは何も期待していなかった。
彼女から彼女の思惑を聞かされても、所詮自分は計画の駒でしかないことを理解しただけだった。
そこに憤怒を感じることもなければ悲しみも見いださない。
何もない空っぽな、空虚な自分にはすでに慣れた。
その虚無すら己のパーソナルカラーである白らしいと自嘲する。
ホワイト・レイランサー。
生きることの、戦うことの意味を見失った武人はただ一人、惰性のように狂人と刃を交わす時を待っている。
/
イルミが唯一自分のことを褒めてやりたいと思ったのは、崇拝するアルテの前で泣いたりしなかったことだ。
部屋に閉じこもり一晩泣きはらした。感情の起伏が激しすぎたのか、いつもは自分の影でおとなしくしている二匹の使い魔も、主を心配して勝手に湧き出てきていた。
彼らの毛皮に顔を埋め、言葉にならない声を呻き続けた。
その甲斐があったのか翌日にはほとんどいつも通り皆の前で振る舞うことが出来るようになっていた。クリスには何かしら悟られていたかもしれないが、聡い彼女は幸いなことに何も言ってこなかった。
ただアルテに対してはこれまで通りとはいかなかった。
彼の前に立つとどうしてもレイチェルの陰がちらついてしまう。
吸血鬼を殺すことしか考えていない彼のことだ。そこに色恋沙汰はなく、同じ太陽の力を扱えるレイチェルを何らかの形で利用したのだろう。
けれどもその役割は、道具としてアルテに使われる役割は本来自分のものなのだ、とイルミは考えていた。
アルテは吸血鬼を狩る障害になるものは何人たりとて容赦しない性格だ。イルミよりもレイチェルの方が有用ならばあっさりと捨てられることも十分に考えられる。
唯一救いなのは、少なくともここシュトラウトランドでホワイト・レイランサーに挑み続ける限り、魔導人形の動力としての価値がイルミにあったことか。
もちろん、動力として宛てにされているからには、たとえそれぐらいしか期待されていなくても、イルミは全てをかなぐり捨ててアルテに付き従う覚悟だ。
だがその覚悟の純粋さまで今もなお保ち続けることが出来るほど、彼女は強くはなかった。
どうして自分では駄目なのか。
彼の覇業にはひょっとしたら自分は必要ないのではないだろうか。
考えれば考えるほど想像もしたくない答えが頭の中をぐるぐると駆け回る。
決戦はすぐそこだ。
いらない問いは必要ない。
心を殺し、今までもそうしてきたように狂人に飽きられぬよう、不要と判断されるように魔の力を行使するだけ。
アルテにはまだ見せたことのない、彼のために刻んだ入れ墨を服の下でかき抱く。
いつかこの紋様をアルテに打ち明けることが出来れば。
それはきっと、とても幸せなことに違いない。
アルテとレイチェルが共にいる光景をそれ以上目に入れたくなくなったイルミは、一人選手に割り当てられた魔導人形の整備場に足を運ぶ。
レイチェル子飼いの整備員たちは既に姿はなく、黒と金の魔導人形がひっそりと佇んでいた。
備え付けられた脚立によじ登り、魔導人形の中へと入り込む。そして自分が役割を果たすべき場所に座り込むと、膝を抱えて顔を伏せた。
もう泣かなくても大丈夫だと思い込んでいたのに、いざアルテのことを考えるとぽろぽろと滴が膝を汚していった。
力が欲しいと思った。
アルテに必要とされる、彼が自分のことを見てくれるに値する力が欲しいと思った。
ぱきん、と世界のどこかで音がする。
もしもイルミが少しでも冷静な思考を残していれば、自身から膨大な量の魔の力が流れ出ていることに気がついたに違いない。
けれども可視化するほどの、七色の愚者に並ぶほどの魔の力の密度はそこにはなく、イルミ本人が注視しなければ感じることはできなかった。
本来ならばそれで終わるはずだった世界の変化は幸か不幸か、イルミの願った力の権化を呼び寄せることとなる。
「驚いた。ノウレッジから許可もなくここまで出力できるようになっているなんて。これは嬉しい誤算なのか、それとも破滅の始まりなのか」
背後に何かいる。
イルミは顔を伏せたまま気取られないように自身の影に魔の力を流し込んだ。
普段行っている、無差別に人を襲ってはならないという命令を省略し、ただ背後に飛びかかれと命じた。
だが--、
「おっと、危ない危ない。さすがにそれは危険。あなたの狼は魂まで喰らい尽くすソウルイーター。私とて無事ではすまないよ」
狼は出現しなかった。
背後にいる何者かが自身の影に触れているとイルミが理解するまでに数秒かかった。
最早限界だ。先ほどとは別の意味でイルミは涙が零れそうになった。膝が笑い、噛み合わない歯がかちかちと音を鳴らした。
濃密な赤い魔の力が魔導人形の中に流れ込んでいる。ひとたび呼吸してしまえばその魔の力に当てられ発狂してしまいそうになる未来を視た。
頭頂を手で捉えられる。
そしてゆっくりと背後を振り返させられた。
抵抗する気は起きなかった。
目に焼き付いたのは自分と同じ、血で彩られた深紅の瞳。
「本当はまだ顔合わせするつもりはなかったのだけれど、あなたの泣き顔がちらついたからね。様子を見に来たよ。ねえ、イルミリアストリアス。どうして泣いているのかしら。出来ればまたあの笑顔を見せて欲しいな。だってほら--」
女は笑った。
世界が生み出した災禍の吸血鬼は笑った。
それは彼女らしくない、スカーレット・ナイトらしくない親しみすら感じさせる笑みだった。
全てを見下した横柄な笑みでは決してなかった。
彼女は続けた。
「世界でたった一人の妹だもの。だからお姉さんに聞かせて? どうしてあなたは泣いているのかしら。どうしてあなたは力が欲しいと願ったの? 世界に訴えかけるほどそんなに強い願いを思うの?」




