表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「サン・ジェルマン並行宇宙を行く」(セーラー服と雪女 第22巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/24

⑮ ロッホ・ネス・モンスター

 翌日、約束通りやって来た由理子とともに、サン・ジェルマン伯爵は、地下駐車場に降りて行った。

 するとそこには、5台のワーゲンビートル・タイプワンが、行儀良く並んで停められていた。


「じゃあ、由理子さん、早速行きましょうか?どうぞ助手席へ。」

 伯爵はドアを開けて彼女をエスコートした。

 こういうクラッシックな気遣いが、オンナ心に刺さるのである。


「ああ、ありがとう伯爵。あら?この子は黒いのね?」

「ええ、コレは、とって置きの装備を備えた、新型の5号機なんですよ。実はナビシートのゲストは、アナタが初めてなのです。」


「まあ、素敵!…でも私、京子さんに叱られないかしら?」

 「大丈夫ですよ。コレも仕事…大事な研究の一環ですから。」


 彼はシレッとした顔でそう言うと、自分も直ぐに運転席に収まった。

「さて、座標の入力をしましょう。」


並行宇宙No.xxxxxx

 西暦1992年5月31日

 時刻10時00分

 北緯57度18分

 西経04度27分


 伯爵は、以上のように、コントロールパネルに入力すると、クルマを発進させたのだった。


 到着した場所は、霧の濃い山間部の、とある湖の上空だった。

「…ここですよね…って、えっ!?」

 サン・ジェルマンが助手席を見ると、由理子が、静かに涙を流して泣いていた。


「どうしました。どこか具合でも、悪くなったのですか?痛いところが有るんですですか?」

 彼の問いに、由理子は泣きながら答えた。

「違うの。現場に来たとたん、SOSの内容がハッキリしたの。」

「…それは…どんな?」


「環境の変化のせいで、自分以外、みんな死んでしまったって…。今はもう一人ぼっちで、食べ物もみつからないし、体調も良くないって…。」


「…やはり、そうでしたか。」

「伯爵は、以前から何か知っていたの?」

「いや、いや。由理子さん、ココは有名ですから…。」


「えっ?」

「ここは…ネス湖ですよ。そして恐らく、アナタのテレパシーの相手は"ネッシー"…それは所謂、未確認生物、つまりUMAの中でも、世界一有名なお方だ。」


「ネッシー…そう言えば子どもの頃、そんな名前を良く聞いたような…。」

「その正体は、未だ不明とされています…この世界線ではね。」


「あら?ナニか含みの有る言い方をするのね?」

「ええ、まあ。私の知っている、とある並行世界では、ネス湖でみんな元気にやってますよ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ