表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「サン・ジェルマン並行宇宙を行く」(セーラー服と雪女 第22巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/12

① 並行宇宙への挑戦

 コレは、かつて隕石にぶつかって壊れた、ミケーネの宇宙船を、サン・ジェルマンが直した時期から、ほんの少し時が過ぎた頃の話である。(第19巻 参照)


 宇宙船の修理中、手伝っていた彼には、何となく推察出来てしまった事が有る。それは、並行宇宙を移動する技術と、その仕組みだ。


 その技術は、犬族と猫族のみに知られたモノであり、門外不出のモノであった。


 特に好戦的で、征服欲の強い、ハダカ猿族たるニンゲンには、教えてはならない、とされているモノなのである。


 だからこそ、直接ミケーネ王子に訊いて、教えてもらう訳にもいかず、彼は仕方無く、コッソリ盗み見るような、真似をしたのである。


 仕組みが分かれば、実験してみたくなるのが、マッドサイエンティスト…じゃなかった、天才物理学者としての、サガというモノである。


 そして、その実験台になるのは、もちろん自分自身だ。何故なら、そんな面白い事…じゃなかった、危険な事に、他人を巻き込む訳にはいかないからなのである。


 そんな訳で今日は、いよいよ並行宇宙へ旅する、実験の初回の日となった。


 彼は、黒い車体のワーゲンビートルの中に、組み上げた装置を設置して、推定したデータを入力した。

 そして、ワクワクしながら、スタートボタンを押したのだった。


 さて、一方ココは、とある亜空間。

 所謂、時空と時空の狭間だ。

 場所的には、惑星ガイア…つまり地球の、北極点の近くだった。


 折しも、今ココで、ちょっとした、とある種族のサミットが行なわれていた。  


 そのメンバーは、以下の通りである。

 日本からユキメ。

 ロシアからスネグーラチカ。

 北欧からフロスト・メイデン。

 中国からシュアンニュ。

 フランスからダム・ブランシュ。

 北米からウィンディゴ・ブライド。

 アンデス地方からラ・ムヘール・デ・イエロ。


 そう、それは、"超時空雪女会議"であった。

因みに、本日の議題は、現代における、各国の雪女の末裔の状況について、であった。


 各人の報告も終盤に差し掛かったころ、、彼女たちが座っていた、円卓の中央の空間に、異変が起こったのである。

 

 そこに、ジワジワと黒いカゲが現れ、最後には、四隅にタイヤの付いた、大きな黒い塊として、その姿を確定したのだ。


 それは、サン・ジェルマンが乗った、並行宇宙移動マシンの黒いビートルだった。

 彼の失敗の原因は、出発地点を、亜空間の影響下にある、テレビ塔の地下駐車場にしたことだった。


「ああ、すいません。場違いなところに、出てしまいました。どうやら出発地点のせいで座標がズレて…ココは多分、私的な亜空間ですよね?すぐにお暇致しますので…。」


 運転席から出て来た彼は、取り敢えずその場に居たみんなに、ヘブライ語で謝罪した。

 これまでの経験から、この言語が異世界共通語らしいと、見当を付けていたのだ。


 だから彼は常々、"昔々、神がお怒りになって、世界の人々から、共通の言語を奪った"という伝説は、あながち作り話では無いのかもしれない、と思っていた…仮に、この世に神が居れば、だが。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ