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7-4 反復による影響
本節では、
世界状態の再配置が反復されることで生じる影響を整理する。
前節で述べた通り、
再配置が行われるたびに、
世界全体の状態は過去の同一構成へ戻される。
一方で、特定主体に属する記憶のみが保持されるため、
再配置の回数に比例して、
保存される情報量は一方向に蓄積されていく。
この構造により、
世界側の状態は変化していないにもかかわらず、
観測主体のみが
過去とは異なる内部状態を持つようになる。
すなわち、
外部の配置が固定されたまま、
内部情報だけが増加するという
非対称な状態が形成される。
反復が進むにつれて、
この非対称性は拡大する。
世界は常に同じ過去の構成から再開されるため、
環境側には履歴が残らない。
しかし、観測主体には
複数回分の経験が重ね合わされることになる。
この結果、
単一の主体にのみ、
世界の進行とは無関係な
長期的な履歴が集中する状態が生じる。
作中で示される行動や判断の変化は、
この情報蓄積の結果として
説明することができる。
以上より、
再配置の反復は、
世界を変化させるのではなく、
世界と観測主体の間に
情報量の差を生み出す操作であると整理できる。




