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1-3. 魔法少女の定義
本章では、魔法少女を物語的存在としてではなく、
システム上の存在形式として定義する。
魔法少女とは、
「願いを叶える能力を付与された主体」
である。
契約によって発生する変化は、
性格や価値観の置換ではない。
人格は契約前後で連続しており、
変化するのは存在の構造である。
この構造変化の中核が、
ソウルジェムへの情報移行である。
人格情報、意思決定、行動制御は、
肉体ではなくソウルジェム側に集約される。
魔法少女の肉体は、
行動のための端末として機能する。
損傷や死亡は可逆であり、
制御主体であるソウルジェムが保持されている限り、
魔法による復旧が可能である。
この点において魔法少女は、
生物学的存在ではなく、
機能的存在へと移行している。
また、魔法少女は
エネルギーを消費する主体であると同時に、
将来的にエネルギー供給源へと転化する可能性を持つ。
ただし、この転化は
契約時点では観測されていない。
本章では、
魔法少女を「戦う少女」や「選ばれし存在」として扱わない。
あくまで、
契約により定義された
システム上の実行主体として位置づける。




