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第18話 風と水、初めての共闘



 水祈学院との合同訓練は、そのまま中庭で続けて行われた。


「じゃあ次は――“混成小隊での護衛訓練”いきましょうか」


 ミオ先生の声が、穏やかに響く。


「想定は簡単です。

 中央に“守るべき対象”を置きます。

 そこを、風祈と水祈の混成チームで守りきること」


 言いながら、先生は中庭の中央に小さな祈装柱を立てた。

 淡い光が脈打っている。


「この柱が“祈りの拠点”だと思ってください。

 誰か一人でも近づけたら“拠点損傷”として攻撃側の勝ち」


「攻撃側って誰がやるんです?」


 シュンが手を挙げる。


「そこはもちろん――」


 ミオ先生が微笑む。


「先生たち、ですね」


 その言葉と同時に、ユラ先生とカガリ先生が、楽しそうに指を鳴らした。


「いやな予感しかしないんだけど」


 シエラが、露骨に眉をひそめる。


「先生が本気出す訓練って、だいたいロクなことにならないよね」


「失礼だな〜。

 ちゃんと“加減した本気”だから大丈夫だよ?」


「加減した本気が一番たち悪いって、前に自分で言ってましたよね」


 ノノハのツッコミに、周りから笑いがこぼれた。



「守り側の編成は――」


 ミオ先生が祈り板を見て、名前を読み上げる。


「風祈学院から、天霧くん、シエラさん、ヴァンくん。

 水祈学院から、セラさん、ユイさん、ナギくん」


「お、隊長組と、攻撃手と制御役で固めた感じか」


 シュンが腕を組んで頷く。


「ノノハさんは、外側から“場の調整”をお願いします。

 歌は強すぎないやつで」


「は〜い、“うっかり全員寝かせる歌”は封印しておきます〜」


「絶対に封印してくださいね」


 ミオ先生の声が、ほんの少しだけ真剣になった。



 守り側六人は、祈装柱の周りに円を描くように立った。


 セラが、ふんわりと水の膜を広げる。

 淡い光を帯びた水が、柱の上にひとつの“天蓋”を作った。


「まずは、ここを基準にしましょう。

 この膜が破られた時点で、かなり不利になります」


「了解」


 ヴァンが短く返事をする。


「俺は、外側に風の壁を重ねる。

 真正面から突っ込んでくる攻撃は、できるだけそっちで逸らす」


「なら、あたしは“動くほう”ね」


 シエラが祈装剣の柄に手を添えた。


「風の壁の外側。

 抜けてきそうなやつを、走って叩き落とす」


 ユイと呼ばれた水祈の少女が、ぱっと手を挙げる。


「じゃあ、あたしはシエラさんの後ろにつきます!

 足元、滑らないように“流れだけ”敷いておきますから!」


 茶色がかった髪を短く結んだ、小柄な少女だった。

 目つきは元気で、人懐っこい笑顔がよく似合う。


(この子が、ユイか)


 以前、名前だけ聞いていた“攻撃寄りの水祈”。


 ナギと呼ばれた少年は、口数少なくうなずくだけだった。

 長い前髪の下から覗く目は、ひたすら周囲の流れを見ている。


「ボクは、風圧と衝撃の“逃がし”を担当します」


 声は低いが、柔らかい。


「風と水、両方がぶつかりすぎたら、下に落としますね」


「助かる」


 俺は自分の役目を確認する。


「じゃあ、俺は――」


「“どこを割り切るか”、決める役だね」


 セラが、静かに言葉を継いだ。


「全部守ろうとしても、穴だらけになります。

 “ここさえ守れればいい”って線を、あなたに決めてほしい」


「線、か」


 足元の石畳の上に、視線を落とす。


 祈装柱。

 その周りにいる仲間。

 守るべき範囲と、捨ててもいい範囲。


(全部は、無理だ)


 それは分かっている。


 だったら――


「……半径三歩分」


 俺は、柱から少し離れた場所に立って、ぐるりと足を回した。


「ここから、ここまで。

 この円の中に入った攻撃だけを、絶対通さない」


 石畳の上に、淡い線が描かれる。


 円の内側と外側で、風の流れがわずかに変わった。


「それより遠くは、“できるだけ”でいい。

 届きそうなやつは叩き落とすし、無理だと思ったら外で受け流す」


 シエラが口角を上げる。


「いいね。

 “ここだけは絶対通さない”って場所、あたし好き」


「じゃあ、そこを中心に動きましょう」


 セラが、天蓋の水膜を少しだけ薄くする。


「無理に広げるより、厚く、小さく。

 勇くんの線の内側と、ぴったり重ねます」


 ナギが、下から水の支えを差し込んだ。

 線の内側の地面の色が、ほんの少し変わる。


「流れ、整えました。

 これなら“落とす場所”も、分かりやすいです」


「よし」


 ヴァンが静かに息を吐く。


「じゃあ、あとは――来るのを待つだけだな」



 攻撃側は、ユラ先生とカガリ先生。

 それから、上級生の有志が数人。


 ユラ先生は、いつもの笑顔のまま中庭の端に立った。


「攻撃側の目的は、簡単。

 柱に触ること。もしくは、“誰かの戦意をくじくほどの一撃”を入れること」


「戦意って、どうやって見るんですか〜?」


 ノノハが外野から手を挙げる。


「分かるよ。

 風、見てればね」


 ユラ先生は、軽く指を鳴らした。


「じゃ、始めよっか」


 風が、一瞬だけ止まる。


 次の瞬間、横合いから強い突風が吹き込んできた。



「左、二枚!」


 ヴァンの声と同時に、俺は線の外縁に風の壁を立てた。


 ユラ先生の風が、さっと形を変える。

 最初の突風は、壁に当たる直前で散り、細かい刃のようになって襲いかかってきた。


「細かいのずるい!」


 思わず叫ぶと、どこか遠くから笑い声が返ってきた。


「戦場で“ずるい”は褒め言葉だよ〜!」


 ユラ先生の声だ。


(くそ……)


 細かい風刃は、壁をすり抜けて内側に入ってくる。


 線の内側、柱のそばにいるセラとユイへ向かって――


「そこッ!」


 シエラの風が横から叩きつけられた。


 足場を蹴って駆け込んだ彼女の一撃が、風刃の軌道をまとめてそらす。


 散らばりかけた風は、ナギの水流に絡め取られ、

 そのまま地面へと吸い込まれていった。


「今の、気持ちよく決まった〜!」


 シエラが笑う。


「シエラさん、足元の流れ、少しだけ強くしますね!」


 ユイが、彼女の動きに合わせて水の筋を敷く。


 シエラの踏み込みが、さっきよりも滑らかになった。

 風と水が、ひとつの軌道を描いている。


(……本当に、よく合うな)


 感心している暇もなく、今度は反対側――

 上方向から、鋭い気配が降ってきた。


「上!」


 叫ぶと同時に、線の内側へ飛び込む。


 カガリ先生の祈装剣が、真上から振り下ろされる気配。

 風に乗った殺気が、柱を狙っている。


 セラの水膜が厚くなり、

 ヴァンの防壁が、下から支えを入れる。


 俺は、自分の線に沿って一歩踏み込んだ。


「ここから先は、通さない!」


 風を“受ける線”に流す。


 落ちてくる衝撃が、線に触れた瞬間――

 力が横へと逸れた。


 斜めに滑った一撃を、シエラがさらに叩き落とす。


「先生の一撃、重すぎ!」


「お前らが元気すぎるから、これでもだいぶ抑えてんだぞ!」


 カガリ先生の怒鳴り声が、半分笑いになっていた。



 攻撃と防御の応酬は、しばらく続いた。


 ユラ先生の変則的な風。

 カガリ先生の真っ向勝負。

 上級生たちの、実戦で鍛えられた祈装。


 それら全部を、風祈と水祈の混成で受け止める。


 風の壁で方向を変え、

 水の膜で衝撃を和らげ、

 落ちてきた力を地面に逃がす。


 ノノハの歌が、場の空気を一定に保ち続けていた。


(――合ってきた)


 何度目かの攻撃をしのぎながら、ふとそんな実感が生まれる。


 俺の線と、セラの水膜。

 シエラの突撃と、ユイの流れ。

 ヴァンの防壁と、ナギの落とし。


 それぞれの役目が、少しずつ“噛み合う位置”に収まってきていた。


「いいですね」


 どこかでミオ先生の声がした。


「これなら――」


 言葉の続きを、突然の違和感がさらっていった。



(……ん?)


 胸の奥が、ざわりとした。


 今まで中庭を満たしていた祈りの流れ。

 風祈と水祈と、歌と、先生たちの攻撃。


 そのどれとも違う、乾いた“空白”が、どこかに混ざった気がした。


(何だ、今の)


 線の外側に、目を向ける。


 中庭の端。

 石畳が芝に変わる境目。

 そこに――一瞬だけ、風が止まった場所があった。


 止まる、というより、“抜けている”。


 穴のように、ぽっかりと。


「天霧くん?」


 セラの声で、我に返る。


 目の前には、ユラ先生の次の攻撃が迫っていた。


 大量の風を“見せかけ”にして、その陰に本命を隠すやり方。


 いつもならすぐに見抜けるはずなのに、一瞬判断が遅れた。


「悪い!」


 慌てて線を引き直し、

 本命の一撃のほうに壁を立てる。


 ギリギリのところで受け止めることはできたが――


「ちょっと、どうしたの勇。

 今の、いつものあんたなら余裕で捌けてたでしょ」


 シエラが肩越しに言う。


「……変な“穴”を見つけた」


「穴?」


 セラが、わずかに表情を引き締めた。


「どこですか」


「中庭の外れ。

 芝のあたりに、一瞬だけ風が止まってた」


 言葉にしながら、自分でもそれがどれだけおかしいことかを実感する。


 この学院では、風は常にどこかを流れている。

 完全に“ゼロ”になる場所なんて、そうそうない。


 あるとしたら――


(ゼロライン。

 それから、“無祈”に噛まれたところ)


 背筋に、冷たいものが走った。



 そのとき。


 中庭の端で、ぱち、と小さな音がした。


 誰かが指を鳴らしたような、

 祈りの線がひとつ切れたような。


 そこから、じわりと“静けさ”が広がる。


 風も、水も、歌も、そこだけ避けて流れていく。


 ――虚風。


 昨日、塔の上から学院を見下ろしていた影。

 ジルが、遠くの空白からそっと指を動かしていた。


「……さすがに、敏いな」


 中庭の中心にいる少年――天霧勇の視線が、

 確かに“穴”のほうを向いたのを、ジルは見ていた。


「でも、まだ“こっち側”までは届かない」


 虚風の騎士は、外套の中で膝を抱え込む。


 風を止める祈りが、芝の上に小さな円を描いた。


 そこに落ちてきたのは、

 さっきまで中庭を飛び交っていたはずの風祈の欠片たち。


 笑い声。

 負けた悔しさ。

 勝った嬉しさ。

 誰かのことを考える、甘いざわめき。


 それら全部が、穴の中でいったん動きを止める。


「……うるさい」


 ジルの肩が、僅かに震えた。


「そんなの、長くは続かないのに」


 虚風の祈りが、穴の底に落ちていく。


 けれど、その“完全な停止”は、あまり長くは続かなかった。


 ふと、穴の縁を、別の風がなぞったからだ。



「やっぱり、なんか変だ」


 俺は、線の外側に向かって、そっと風を流した。


 穴の位置を、直接覗き込まない。

 ただ、“どこに流れが滞っているか”を探る程度に。


 風が、ひとつ引っかかった。


 何かに触れて、わずかに戻される。


(……空っぽ?)


 祈りがあるわけじゃない。

 でも、“何もない”とも言い切れない。


 ゼロラインのような、はっきりした境界ではない。

 もっと曖昧で、もっと中途半端な――


 そのとき。


「勇くん、こっちに集中!」


 ノノハの声が飛んできた。


 見れば、攻撃側の上級生の一人が、

 いつの間にか線のすぐ外側まで滑り込んでいた。


「っ――!」


 反射的に線を引き直す。


 風の壁で進路をずらし、

 シエラとユイが挟むように飛び込んで、

 その上級生を後ろへと弾き返した。


 結界が、保護の光を一瞬だけ強くした。


「はい、そこまで!」


 ミオ先生の声が高く響く。


「今日の合同訓練は、ここで終了です。

 攻撃側も守り側も、お疲れさまでした」


 ふっと、風の緊張がほどける。



「……ごめん。

 最後、集中切らした」


 訓練が終わってから、俺は仲間の輪の中で頭を下げた。


「いや、通してはいないし」


 ヴァンが肩をすくめる。


「ぎりぎりで間に合わせたなら、上等だ」


「それに」


 シエラが、じろっと俺を見る。


「あんたが“変だ”って言うときは、大体ほんとに何かあるしね」


「信用があるんだかないんだか……」


「“やな予感”の当たり率だけは妙に高いって話」


 悪態をつきながらも、声はどこか心配そうだった。


 セラが、一歩こちらに近づく。


「穴の位置、教えてもらってもいいですか」


「……あの辺です」


 中庭の端――芝生のあたりを指さす。


「今は、もうほとんど分からない。

 でもさっき、一瞬だけ本当に“空白”みたいなものがあった」


「“無祈”の気配では?」


 ナギが、静かに問う。


「はっきりそうとは言えない。

 けど、“祈りがそこだけ届かない”感じは、似てた」


 言いながら、自分の背中に冷たい汗が流れるのを感じた。



 その会話を、少し離れたところで、

 ミオ先生とユラ先生、リツ先生が静かに聞いていた。


「……気づきましたか」


 ミオ先生が、低い声で言う。


「うん。

 天霧くんが言うより、ちょっと前からね」


 ユラ先生は、中庭の端を眺めながら頷く。


「風がひとところだけ、妙に“止まろうとしてた”」


「止まろうとしてた?」


「完全に止まったわけじゃないんだ。

 でも、“止まりたがってる”感じ」


 それは、ユラ先生特有の言い方だった。


 リツ先生が、腕を組む。


「学院の結界には、今のところ大きな歪みはありません。

 ただ……外側に、“風の抜け道”みたいなものができかけている」


「無祈、ですか」


「だと思ったほうがいいでしょうね」


 リツ先生は、淡々と続けた。


「ただ、今の段階では、まだ“噛まれた”というほどではありません。

 様子見に来た、くらいのものです」


「様子見、ねぇ……」


 ユラ先生は、空を見上げる。


「相手が“虚風”だとしたら、確かにやりそう」


 ミオ先生が、わずかに目を見開いた。


「もう、そこまで特定を?」


「風の止めかたが、昔見た記録と似てたからね〜」


 ユラ先生は軽く肩をすくめた。


「風を動かさない祈り。

 “虚風”の線の引きかた」


 リツ先生が頷く。


「ジル、でしたね。

 元・風祈系の戦線要員」


「今は、“無祈の騎士”か」


 ユラ先生は、少しだけ目を細めた。


「……来るねぇ。

 思ってたより早い」



 夕方。


 水祈学院との合同訓練は解散となり、

 それぞれが寮や食堂へと散っていった。


 俺たち一年戦線は、少し遅れて中庭を後にする。


「勇くん、さっきの“穴”の話、

 あとでちゃんと先生にも共有してくださいね〜」


 ノノハが、少し真面目な顔で言う。


「もちろん」


「なんかあったら、また歌で場を落ち着かせますから」


 彼女の笑顔は、いつものふわふわしたものより、

 少しだけ強かった。


「頼りにしてる」


 そう言うと、ノノハは照れたように頬をかいた。


 シエラが、隣で腕を組む。


「……あんたさ」


「ん?」


「ああいう“やな感じ”感じたときは、

 ちゃんと早めに言いなよ」


「言ったつもりなんだけど」


「さっきのは“ちょっと変”くらいの言い方だった。

 あれ、“かなりやばい”の手前でしょ」


 図星だった。


「ごめん」


「べつに、責めてるわけじゃないけどさ」


 シエラは、前を向いたまま続ける。


「あたしら、同じ線の中にいるんだから。

 “ここからここまで守る”って決めたなら、

 そこに入ってる全員も、ちゃんと頼って」


 胸の奥が、少しだけ熱くなる。


「……分かった。

 次からは、もっとちゃんと言う」


「よろしい」


 シエラは、それだけ言って歩調を少し早めた。


 その背中を見送っていると――


「天霧くん」


 背後から、静かな声がした。


 振り向けば、セラが一人で立っていた。



「さっきの“穴”のことですが」


 セラは、本題から入った。


「こちらの隊でも共有しておきます。

 ナギは流れの変化に敏いですし、

 ユイは――ああ見えて、“不吉な水”を感じるのが得意でして」


「不吉な水……?」


「はい。

 “流れてはいけないほうへ流れようとする水”は、だいたい厄介ごとの前触れです」


 セラは、淡く笑った。


「あなたが言っていた“穴”に、似ていますね」


「……似てるかもしれません」


 しばらく、言葉を選んでから続ける。


「助かります。

 正直、俺ひとりじゃ見落とすことも多いと思うんで」


「ひとりではありませんよ」


 セラの声は、柔らかかった。


「あなたには、風祈学院の仲間がいて、

 私たち水祈の者もいます」


 そして、少しだけ目を伏せる。


「それに――」


「それに?」


「……風祈の線は、何度か、世界を繋ぎ直してくれましたから」


 唐突に出た言葉に、胸がひやりとした。


 何かを思い出しそうになる感覚。

 でも、その“何か”は、いつものように霧に飲み込まれていく。


(……今のは)


 俺が黙り込んだのを察したのか、

 セラはすぐに話題を変えた。


「リーグ本番までに、

 今日のような合同訓練、何度かお願いすると思います」


「ああ、もちろん」


 今度は、すぐに答えられた。


「風と水、ちゃんと噛み合わせておかないと、

 本番で困るのはこっちですし」


「それは、お互い様ですね」


 セラは、穏やかに笑う。


「――では、今日はこれで。

 また明日、お会いしましょう」


 軽く頭を下げて、彼女は水祈学院の宿泊棟のほうへと歩いていった。


 その背中を見送りながら、

 さっき感じた“穴”の感覚が、じわりと胸に残り続けていた。


(虚風……か)


 名前までは、まだ知らない。

 けれど、“風が止まる”というだけで、十分に嫌な予感がした。


 風祈学院。

 水祈学院。

 明日来る炎祈学院。

 そして、その外側で、風を止めようとする何か。


 祈装連盟リーグは、たぶんもう――

 ただの“交流戦”ではなくなりつつある。


 そんな確信だけが、

 夕方の風の中で、妙にはっきりと形を持っていった。


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