『俊賢、二音文字チョウも奝の字も忘るること』速記談2070
民部卿源俊賢、参議として定文を書くとき、左大臣源雅信公の言葉を速記していたところ、二音文字チョウが思い出せず、何となくそれっぽい字を書いてごまかした。それはさておき、速記を反訳するとき、チョウの漢字が思い出せず、筆の字をつぶしてごまかして書いた。左大臣は、一上としてこれをごらんになり、これは奝の字か、それとも敦の字か、といぶかられた。俊賢、このことをもって、生涯の恥としたという。
教訓:よくあることといえばよくあることであるが、後世に伝えられてしまうのは失態である。