タコと海女
むかし、むかし、タコの親子がいました。
タコの親子は畑から大根を引っこ抜き、大根を抱えて海へ戻ろうとしたところ、海辺を歩いていた海女に捕まってしまいました。
タコの親子はいいました。
「どうか、見逃してください。見逃してくれたら、とても気持ちよくしてあげますから」
「ふうん・・・」
タコの親子は海女の家に連れて行かれました。
海女の家でタコの親子は精一杯、海女に気持ちよくなってもらおうと奉仕しました。その様子は今日、春画に残っているとかいないとか。一通りの奉仕がすむとタコの親子はいいました。
「満足していただけたでしょうか」
「ええ。とても気に入ったわ。でもね、上の口は満足していないの」
「え?」
その夜、海女の夫の漁師が帰ってきました。
「おかえり。どうだった。漁は」
「だめだ。今日はめぼしいものは捕れなかった」
「そう。でも、今日はいいタコが手に入ったのよ。大根と炊き合わせてみたのだけれど」
「そうか。うまそうだな」
タコの親子は海女とその夫の漁師でおいしくいただきました。
漁師の夫はいいました。
「このタコ、なんだか、お前のあそこの匂いがするような」
「あら、まあ・・」
海女は笑いました。
その後、漁師と海女はいつもにもまして、仲良しになりました。
おわり




