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5話 アリスちゃんの成長

 


 月日が経つのは本当に早いものですね。アリスちゃんと暮らし始めて約1年が経過しました。子育ての大変さや難しさを身に染みて実感しています。でも、まだまだこれからが本番です。


 赤ちゃんの頃も可愛かったのですが、最近ではその可愛さに更に磨きがかかったような気がします。アリスちゃんが喋る度に、私が心肺停止しそうなのですよ! もう、可愛い! 可愛いしゅぎる! 尊いが来たと思えば、また更に可愛いの暴力が津波のように押し寄せて来るのです!



「ままぁ! ぴったんこちよ!」

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛…………!!」

「あるじぃ……!? お気を確かに! はいこれ、エリクサーです! まだ傷は浅いですよ! これを飲んで精神を落ち着かせて下さい!」

「ごくごく……ぷはぁっ……!? 一瞬、天国のお母様がこちらに手を振ってるのが見えたわ……ついに私にもお迎えが来たのかと思ったわ」



 これは行けません……最近アリスちゃんのおかげで、エリクサーの消費量が半端ないです! 私の心臓が持ちません! 一日にどれだけ三途の川を渡りかけたことやら……



「んぅ? ふぇんねーたん?」

「お嬢様、落ち着いて下さい。もう僕達のライフはゼロなのです。ほら、あそこをご覧下さい、サラマンダーが気絶しています」

「さらねーたん、おひゆね?」

「いいえ、あれはお昼寝ではありません。お嬢様、気絶と言うのです。意味は気を失っていると言う意味です」

「きえちゅ?」



 あかん。フェンリルのフェンちゃんもやられてしまいそうです。かつて敵無しと恐れられていたフェンリルですら、アリスちゃんの前では……うちの子可愛いすぎぃ!(n回目)



「よし、落ち着いたわ……今のうちにバフを掛けて置こう」



 ミレーナは詠唱破棄を使って、瞬時にこの家全体に精神強化魔法を掛けた。




精神強化(マインド)神々の祝福(ゴッド・プロダクト)




 この魔法は精神干渉系統魔法の最上位に位置する魔法です。現在この魔法を使える者は、この大陸で私を含めて3人の大賢者しかおりません。



「主ぃ! 名案があります!」

「何ですか? フェンちゃん」

「お嬢様におしゃぶりを咥えさせてみたらどうでしょうか? 咥えてる間は喋れないので、こちらの精神が乱される事はないと思います」

「よし、それで行こう! アリスちゃん〜おしゃぶりしましょうね〜♪」



 アリスちゃんがハイハイしながら私の元に笑顔でやって来ました。先程、精神強化魔法を掛けた筈なのに、胸が異様にドキドキします。ふぅ……まずはこのおしゃぶりを咥えさせて、少しでも私達の精神を落ち着かせましょう。



「……?」

「ふぉぉぉぉあああああああああぁぁぁ……!?」

「主ぃ! これは……まさかのおしゃぶりさせたら、逆にお嬢様の可愛さを更に引き立てる結果になるとは……」



 親は我が子が可愛いと良く言いますが、今ならその言葉が痛い程に分かります。アリスちゃんはまだまだ幼いですが、髪の毛も綺麗な金髪で、もしかしたら容姿は私に似るかもしれません。血の繋がりは無いですが、ハーフエルフで金髪の髪の色となると最早運命……いいえ、これは必然だったのかもしれません!



「んにゅ……まま、だいちゅき!」

「ディフ……ディフフフ♡ ママもアリスちゃんの事、だぁい好きでちゅよぉ♡」

「んにゅ!」



 おおっ!? これは、もしや!?



「アリスちゃん! ついに……ついに立つ時が来たと言うの!?」

「お嬢様! 頑張って下さい! 主に掴まりながらそっと立つのですよ!」



 あぁ、思わず手が出てしまいそうですが、これはアリスちゃんにとっての試練です。ぷるぷると震える足で私の身体に捕まりながら、立とうと頑張っているのです! フェンちゃんと私で応援しながら見守る事にしましょう。



「ぐぬぬ……ままぁ、ふぇんねーたん!」

「あと少しですよ!」

「さあ、立つのよアリスちゃん! 大丈夫、貴方なら出来るわ! だって、私の娘ですもの!」



 そして、アリスちゃんは覚束無いような足取りですが、一歩……また一歩とよちよちと歩き始めたのです!



「ままぁ! おっきちたよ!」

「おお!! アリスちゃん! 凄いわ! やはりうちの子は天才よ!」

「主ぃ! 今日はお祝いですね! ちょっと! サラマンダーは何時まで寝てるのですか! お嬢様が立ったのですよ!?」



 フェンちゃんが気絶しているサラちゃんの頬っぺたをぺちぺちと叩いて叩き起しました。



「はっ……!? 女神様?」

「何、寝惚けてるのですか! てか、貴方本当に逝きそうになってるじゃないですか!」



 私達3人は可愛いと尊い等と言った耐性が低いのかもしれません。でも、見てるこちらも物凄く嬉しいのですよ! こうしてアリスちゃんの成長を間近で見られて、少しずつ成長する姿を見ていると私もこの子のママとしてもっと頑張ろうと思うのです!



「なぬ!? お嬢が立ったのか!」 

「さらねーたん、ありすしゅごい?」

「凄いですよ! 俺……感動してまた気絶しそうだよ……」



 フェンちゃんやサラちゃんもアリスちゃんの事を本当の妹の様に接しています。家族構成で言ったら、私がママで、フェンちゃんにサラちゃんがアリスちゃんのお姉ちゃんと言った所でしょうか?



「ままぁ、なでなでちて!」

「アリスちゃん! ムギュっ♡ もう、好きなだけ撫で撫でしてあげまちゅよぉ♡ よしよし♡」



 頭を撫でてあげるとアリスちゃんは、目を細めて気持ち良さそうにしています。私の身体に必死にしがみついてるのもまた更に可愛いです! 最近、可愛いと言う言葉しか最早出て来ません。きっと数年後には、語彙力を失った哀れなハイエルフが誕生してしまうかもしれませんね。



「アリスちゃんの髪の毛サラサラしてて綺麗だね♪」

「ままと同じ! きんぱちゅだお!」

「うふふ……そうだね♪」



 アリスちゃんは将来間違い無く美少女になるわね。パッチリとしたおめめにぷるんとした幼女特有の唇。アリスちゃんが成長して行くのが楽しみね♪ でも、アリスちゃんはハーフエルフの中でも血が濃い方ですね。耳を見れば大体分かります。



「あら? アリスちゃんお眠でちゅか? ママと少しお昼寝する?」

「ん……」

「じゃあ、一緒にベッドへ行きましょうね〜」



 私がアリスちゃんを抱っこしてベッドへ向かうと、後ろから人化した姿のフェンちゃんやサラちゃんが笑顔で付いて来ました。実はこの2人も結構な甘えん坊さん何ですよ♪



「しょうがないから、俺も一緒に添い寝してやるぜ!」

「サラマンダーは、床で無様に這いつくばってれば良いのです。僕が主とお嬢様の隣りで寝るもん」

「な!? フェンリル、てめぇ……お前こそ床で寝てろ!」

「こらこら、2人とも喧嘩しないの! ベッドは狭いけど、私の上にアリスちゃんを乗せて寝れば、左右に2人とも入れるでしょ?」



 川の字で女の子同士密着してお昼寝です♪ 狭いベッドの上では、必然的に肌を密着させる事となります。私は川の字の真ん中と言うVIP席♪ 何故なら、上からアリスちゃんと言う名の天使ちゃん、左右にはフェンちゃんやサラちゃんと言った、白銀のケモ耳美少女と赤髪の美少女に挟まれて寝る事が出来るのですから♪


こんばんみー! 二宮です!


ブクマと高評価ありがとうございます! 私の拙い作品を読んでくれて感謝です!



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