第6話 「龍、彼、そして雨」
神響世廻 6話 「龍、彼、そして雨」
ズゥーーン
(あぁ、死んだんだな……これは)
もうすぐ、自分は塵になるのかな?そう考えてはいるが、何処か違う。こんな至近距離なのに攻撃が当たっていない。
おかしい、そう思ってふと前を見た。
そこには彼が居た。
その人は、青色に光る。盾で自分を守っていてくれた。
「危ないなぁあんた、もうすぐやられてまうとこやったで!」
何故だろう。逆光で体が黒に見えているのに。見覚えがないはずなのに、何故か声を聞くだけで涙がでた。
「あ…ありがとう…ございます……」
「ん?なんやお前、覚えとらんのか。悲しいなぁ」
……記憶喪失前の自分と関係あるのだろうか。そう考えている間に、龍の攻撃は止んだ。
「ははははは!そこまでなんかいな!ってことは、あんたかなーり弱ってるか、貧弱なんやろなぁ!」
バババババババババ
そう彼が言い放つと、大きな魔法陣らしきものが天井に出来た。魔法陣と言っても。中に複雑な式が記されている。
「こっから、反撃開始やな。」
その瞬間。天井に出来た魔法陣から、青に光る矢雨が凄まじい勢いで降り注いだ。
グガァァァァァ!!!!
龍の咆哮が、空気を押し退けた
辺りは熱気にが立ち込めている。砂ぼこりで前が見えない。
「ボウっっ!!」彼が放った強い風で、砂埃が押し出され、視界が晴れた。
まだ、龍は生きていたようだ。
「へぇ…意外とタフなんやなぁ。面白いっ!!!!」
ズゥーン
それを吐き捨てる様にいった彼は。青に光る半透明の剣を作り上げた。
「これでトドメがさせるとえぇなぁ!!」
バンッ!!
地面を足で押し出し、一直線に進んだ。約1秒も経っていない後、
ドガァァァァァァァァン!!!!!!
爆音が心臓を貫いた。
どうやら、彼の剣と龍の息吹が合わさり。水蒸気爆発のようなものを起こしたようだった、もう一度辺りが霧に包まれたが、それはすぐに引いた
そこに残ったのは、倒れた龍のみだった。彼は、いつの間にか消えてしまったようだ。
「……?!えぇっ、名前聞いたり、お礼出来てなかったのに……」
僕は、やむを得ず切り替え、1つ忘れていたことを思い出した。それは[封印]する事だ。まず、僕は龍の巣から出るため、草元素を使い、上に頑丈なツタを伸ばした。
シュルルルッ。バシッ
「よし」
グッグッッ
「強度もバッチリ。よし登ろう」
数分後……
「ふぅー疲れた……はぁ〜〜」
僕は一息ついてから、封印の儀式を開始した。
儀式と言ったが、やり方は簡単、草元素を使い寺院の周りをツタで囲み、特定の詠唱をするだけ、僕はそれを早速開始した。
ズズズズズズズズ
寺院の周りをツタで囲んだ。
「えぇっーーっと……確か……」
まずい。完全に忘れてしまった……
「あっ!思い出した!ーっふぅーー 神なる片鱗となりし生命の全てよ、その尊き運命を輝かせ、邪なる魂を封じたまえ。生命と運命の全てが世界の深淵となりし。この世の源流となりし力を、今分け与えと申し、この邪龍を封印せよ!」
長い詠唱が終わった直後、さっき囲んだツタ達が黄緑に光り輝き出し。寺院全体を囲むように動き出した。
ツタはだんだんと太くなり、やがてそこに巨大な寺院があったのが嘘の様に、それは巨大な木と化した
「おぉ……思った以上にデカイな……」
僕は圧倒された、だが、早く帰りたかったので、草元素を上に打ち上げる準備に入った。
「よし!あとは草元素を打ち上げ…………」
ザァッーーーーー
強烈な雨が降り出した、最悪だ、とりあえず草元素の光の球を上空に放った。
ヒューーーーー
それから10分はたっただろう。アヌイ達はこの雨で気づけていない…………アヌイが来る方法は多分草元素での転送だから、来るなら一瞬だろう……つまり。そういうことだ。
「どうしよょぉぉぉーーーー!!!!!!!!!!!!!」




