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神響世廻   作者: 神来社 楓亜
草の国:タバルジール編
13/15

第11話「獣人と人災」

すみません、打ち込みが遅くて遅れました…


オリジナル小説

神響世廻 11話 「獣人と人災」


タッタッタッタッ


「大丈夫ですかー?!」

「えっ……あっ、はい」

スッ…パッパッ


獣人の彼女は服に着いた砂を払い言った。


「さっ、先程はありがとうございます!」


「いえ、とんでもないです。」


「私!日向子(ひなこ)って言います!」


「え……?」


「えっ…あ、あの、じいちゃんが恩を売られたらまずは自分の身分を相手に話せって言ってたので……」


「へぇ、そうなんですねぇ。えっと、僕はルークと申します。少し聞きたい事があるんですが……」


「はいっ!!!!」


「何故ここで屋台を……?」


「え、ええっと…ーーーーーー


どうやら、加羅伊戸国は現在、「鎖国令」が発令されているようで、1人でここに来てしまい、ここで政府の関係者に見つかるとまずいようだ。

また、1人では多くの客に対応出来ず、それでもお金は稼ぎたいため、路地裏で出店を開いたらしい。



「なるほど……だからここで…、そして、1人の所をあの男らに目をつけられたと。」


「そうです、本当に、ありがとうございます!」


(随分元気だな、大丈夫そうだ)


「えっと、お礼に、なんか作りますね!」


「えっ!いや、大丈夫ですよ!」


「いえ!!振る舞わせてください!!!」

(も、申し訳ないな)


コトッ…カチャッ……


日向子さんはそう言うと、緑の粉とお湯を混ぜて、そこに牛乳を混ぜた。その飲み物の中に、鍋で小さい白玉の団子を作り入れた。


「出来ました!これ、抹茶牛乳団子って言います!味と食感が売りなんです!飲んでみてくださいっ!!!」


「あっ、ありがとうございます。」


ゴクッ


(す、凄い…まろやかで、この抹茶って奴の味とあってる。いつも飲んでた牛乳より濃厚で、……それにこの団子の食感が面白いな……)


「おっ……」


「おっ……?!!!!」


「美味しい……」





「やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」

「実はこの飲み物、私が考えたんです!外国の方の下にあって良かったぁぁ〜!」


そう言うと日向子さんは、下から箱を取り出し、そこから長い円形のの筒を取り出した。そしてそこに抹茶牛乳団子をいれた。


「これ、出発されるまで冷やしておきますね!」


「ありがとうございます。あっ、そういえば

どうやって日向子さんは鎖国令が出されている国からここまで。?」


「えーっと、方法は秘密ですけど、本当は弟と一緒に来たんですが、ある事が起きてはぐれてしまったんですよね……」


「弟さんは……?」


「私の弟は多分、今加羅伊戸国に居るはずだよ!だからいつか国に戻りたいんだけど……」


「そうだったんですか……」


タッタッタッタッタッ


「おーい!ルーク君達〜!!!」


その声のした方向を確かめるように右に振り向くと、そこにはハルビスがいた。


(あれ、右腕の傷が治ってる…?)

「あっ、ハルビスさん!」



「ごめんね!ちょっと手こずっちゃった!……あっ、キミ、大丈夫かい?」



「はいっ!あの時は助けてくれてありがとうございます!私、日向子って言います!」


「うんうん、ありがとう、俺はハルビス・フローゼリア。緑乾騎士団の副官補佐ってのをやってるよ!」



「緑乾騎士団…?」


「ええっと…この国の治安を守ってる団体って言ったら伝わるかな?」


「あっ!分かりました!ありがとうございます。」


ぐうぅぅっっ〜……


ハルビスとルークの腹が同時に鳴った。


(やべっ)(あっっ)


「あはははは!今作りますね!何がいいですか?」


日向子さんは、そう言いながらメニュー表を差し出して来てくれた。


「んんっ〜そうだなぁ〜なら、この"カツ丼"って奴を頼もうかな?ルーク君は?」


「えっと……なら、この"焼きそば"ってものをください」


ハルビスはカツ丼、ルークは焼きそばをそれぞれ頼んだ……


ーーー数十分後


アハハハハッ!!!


「いやぁ〜!ちょっとして貰いすぎだったかな?」


「いえ!全然です!」


「じゃあ、2人分で28ワンカね」


「あっ、お代はいらないですよ」


「いや、この飲み物のプレゼントも貰ったし、迷惑掛けちゃったからね!貰ってくれ!」



「あ、じ、じゃあ有難く受け取ります!」


「今日は本当に色々ごめんね〜またいつか!!」


「はいっ!本当にありがとうございました!」


辺りは既に日は落ち、空は茜色に染っていた。



「ん〜…宿は混むだろうし、俺の家に泊まれるかな?狭いけどね」


「分かりました、ありがとうございます。」


そうして、嵐の前の静けさの様に、一日は過ぎていった……


続……



ーーーーーーーーーーーーー

そして、翌日、夜が開ける頃のお話…

ーーー「王宮、首神の部屋」ーーー



ースッゥッ……「ここまで、こんな朝に1人だけでお客さんが来るなんて珍しいじゃないカ」


タッ

アヌイの目線の先、開ききった部屋の扉の奥から狐の口元様なマスクで顔の下を隠し、フードを被っている綺麗な青髪の男が現れた。


「お前に話がある」


「ああっ、何ダ?って…見張りの者を全員突破出来るなんて凄いなぁ、しかも、目撃もされず…只者ではないってことは俺にも解る(わかる)ナ!」


「俺の名はロンだ、覚えてても覚えて無くてもいい」


部屋中に重い緊張の空気が張りつめる


「何故ならば。」「何故なラ」


アヌイは未来を読んでいたかの様に、彼の言動を当てた


「ふっ、思ったより頭が回る神だったのか」


「兄ちゃんうるさイ」


ズゥゥゥーーー

重い空気は、ロンの手元にある禍々しい球のせいかもっと暗くなったのがわかる



「とにかく、お前を利用させて貰う。」


「なぁ、1ついいカ?」

「なんだ」


「抵抗ってアリか?」


ロンが少し笑ったような気がした


「まぁ、否定はさせないがナ!」


ズンッッーー             ダァァァァン!!!!!


アヌイが床に踏み込んだ瞬間、地面は崩れ、ロンは音も立てず既にアヌイの懐へとその球をねじ込んでいた、そのロンの動きははさながら時でも停めたようなものだった


「グッ」  ーーッドォォォォンーー  「アガァッ!!!」


「調和の神アヌイ、仲良しごっこをしているからそんなに弱いんだ。」


「グッ…ハハッ…皮肉が上手いなァ……」

(グッ…こいつ…この球…魔障と消えたはずの闇元素の力が入ってる…なんなんだ…)


「無駄な足掻きだな、それが埋め込まれた以上…闘眼(とうがん)を持つ神ならば分かるはずだ。」


「国民を…消すつもりカ…目的はなんダ……」


「全ては話さないが、これから消えるお前とこの国の為に少しだけ話してやろう。」




目的…それは……



「天理の神座を下す」


「ハハッ…天理の野郎に抗うなんゾ…バカのする事だナァ」

アヌイの拳に黄緑の眩い光が集まり始めた…


「最後の…って…居ねえじゃねえカ………」


ドォォォォォォン!

アヌイの暴走し始めた力は、部屋を一発で破壊した。


ドサッ


「アイツ…時間操れるのカ…」








「ふざけんナ………」ーーーーー

続く

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