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ウサギ追いし

読んでくださってありがとうございます~!

本当はもっと更新したいんですけど、アヴァロンを頑張っていたのでこれが精一杯だったり


 さて、スライムを倒しつつフィールドを進んでいると、別種のモンスターが私たちの行く手を阻むように現れた。



[ホーンラビット Lv.3]



 眉間から生える鋭い角に、きりっとした赤い目。もとは白かったのであろう体表は闇のオーラに覆われて紫色になっている。



『ウサギだ』

『ジャッカロープ的な?』

『意外とこういうモンスター多いよね』


「あれ、捕まえたいな……!」


「お、早速テイム? サポートするよ~!」



 そう言ってリーナはアルルに攻撃のバフを与える。


 モンスターをテイムするには、まず敵を弱らせないといけない。

 少しかわいそうではあるけど、そもそもこの世界のモンスターは「厄災の霧」というものに侵されて魔獣化しているらしく、その霧を追い払って本体のモンスターを仲間にするのが《テイム》らしい。《テイム》で霧を追い出すためには本体が弱っている必要があって……だからこれはモンスターを正気に戻すためには仕方ないこと。



「なので動物愛護団体とかには言わないで…………」


『ゲームだし大丈夫でしょ……』

『心配しすぎ』

『そもそもテイマー以外は普通に倒しちゃうしな』



 そう言っている間にホーンラビットは戦闘態勢になっていた。

 もう戦うしかないので、アルルに指示を出す。



「アルル、《閃爪》……!」


「キュイッ」



 ホーンラビットに接近したアルルの爪が輝きを放ち、交差するように振るわれた……けど、その寸前でホーンラビットは何かのスキルを使ったようで、風のようなエフェクトがホーンラビットを中心に現れて、ものすごく速いスピードで動くことで《閃爪》を回避した。

 お返しと言わんばかりにホーンラビットは角で攻撃をしてくるけど、それはアルルが頑張って避けてくれた。


 飛んでる以上、アルルに攻撃は当たりにくそうだけど……万が一ということもあるし、魔法で攻撃してもらおう。



「えっと次は……《銀炎》!」


「――!」



 私の声に応えて、アルルは宙を舞って口を開けた。

 その口の奥が一瞬発光したかと思うと、銀色の炎弾が生成されて一直線にホーンラビットの方へ飛んでいく。

 炎は地面に着弾するとボッと一瞬大きく燃えて、その勢いに押されたホーンラビットが吹き飛んだ。



「……い、生きてるよね……?」


「大丈夫っぽいよ?」


 吹きとばされたホーンラビットは伏せた状態で動けなくなっていたけど、まだ生きてるみたい。

 次からはちょっと手加減して撃ってもらわないとダメかな……まあここは一番最初のフィールドっていうのもあるし、モンスターも結構弱めに設定されてるのかも。

 何はともあれ、弱らせるというのはこれで問題なくできているはず。というわけで《テイム》を試してみる。



「よし……《テイム》!」



 そう唱えると、私の手から淡い光が出て、ホーンラビットを覆っていた黒いオーラが晴れていく。

 それだけでなく、その身体の中からも霧が出ていって……数秒後、ホーンラビットはさっきまでのモンスター的な外見から白い毛並みとつぶらな瞳のかわいい外見へと変化していた。

 ただ、さっきの攻撃を受けたダメージはまだ残っているらしい。HPを回復できるものとか持ってないかな……とアイテムを確認していると、リーナがホーンラビットに手をかざす。



「回復は任せて! 《応急処置(ファーストエイド)》!」


「回復もできるの?」


「うん! 簡単なものみたいだけど、序盤は結構役に立つと思うよ~!」



 ホーンラビットはリーナの回復スキルでどんどん元気になっていって、HPが完全に回復するとぴょんと跳ねた。



[ホーンラビットを仲間にしますか?]



 そんな表示が目の前に現れる。テイムが霧を払うスキルならどうやって仲間にするのか気になっていたけど、こうして向こうから来てくれるらしい。

 当然のように私はその選択肢に迷わず「はい」を選択して、私の使い魔編成に新たな仲間が加わった。



――――――――

固有名:命名待ち

種族名:ホーンラビット(♀)

レベル:1


HP:50

MP:10


STR():35%

VIT(耐久力):5%

DEX(器用値):15%

AGI(敏捷性):40%

INT(知力):5%

MND(精神力):5%


スキル

《皮貫き》《ラビットステップ》

【野駆け】


信頼度:1

――――――――



「なるほど……速攻って感じかな……?」


『VIT5%ってだいぶ紙装甲だな』

『MNDも魔法防御力に参照されたりするから本当に紙』

『機動力あるっぽいからヒット&アウェイって感じになりそうね』


 アルルも結構そういうタイプな気がするけど、それよりもさらに特化って感じかな。まあアルルってなんでもこなせそうだしね。やっぱ最初の一体だから特別なのかな……?


 それはともかく、名前どうしようかな……今回も固有名を付ける必要があるわけだけど、アルルみたいに種族名からつけるのはちょっと難しそう。

 せっかくだから兎に関連するような言葉で……うーん……あれ? というかこの子メスなんだ。種族名の横にマークが付いてる。

 アルルにはそういうの無かったしこのゲームには性別とかないのかと思ってたけど、アルルが特別だっただけらしい。

 女の子なら、ちょっとかわいい名前にしたいかな。



「じゃあ、アリスにしようかな……!」


『いいと思う』

『かわいい!』



 イナバと迷ったけど、角が生えてる分ファンタジー寄りだしアリスの方が良いかなって。今後兎系のモンスターを更に仲間にすることがあったらその時はそう名付けようかな?

面白い!と思っていただけたら下の「☆☆☆☆☆」から評価していただけると嬉しいです!!

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