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風纏う大鷲、カイル

日間一位をキープ出来ててとても嬉しいです



 風を纏う鷲、ヴィントアドラー。

 その身体に狙いを定めて、アルルに指示を出す。



「アルル、《銀炎》!」


「――!」



 銀色の火球は一直線にヴィントアドラーの方に飛んで行って……しかし寸前で軌道が逸れてしまった。

 相手はほとんど動いていない。よく分からないけど、纏っている風が原因なのかな……?

 多分遠距離攻撃に耐性を持っているみたいな感じだと思うので、接近戦を挑めば大丈夫なはず。


 というわけで作戦を考えた。

 作戦と言っても、ヴィントアドラーが高い位置にいるときはアルルが《閃爪》を使いながら戦って、低空飛行になったところをアリスが《皮貫き》で狙い撃つって感じの簡単なものだけど。


 そんな戦い方で少しずつ削っていると、ヴィントアドラーの方も学習したようで挟み撃ち状態にならないように低空飛行しなくなってきた。

 その状態でアルルだけをマークして遠距離魔法を使ってくる。

 ちょっとまずい状況だけど……でもこれが狙っていたことでもある。



「《ラビットステップ》!」



 アリスのスキル《ラビットステップ》は一時的に跳躍力を向上させて回避率を上げるスキル。

 回避ということで防御寄りのスキルになってるけど、この跳躍力は攻撃にも活かすことが出来たりする。



「……今っ!」



 私の合図に合わせて、アリスは高く跳ぶ。

 その途中で木の幹を蹴って体勢を整えて――アルルに意識を向けていたヴィントアドラーの背後にアリスが到達した。


 ギリギリでヴィントアドラーはアリスに気づいたみたいだったけど、もう遅い。発動した《皮貫き》が無防備な背中に直撃し、ヴィントアドラーはバランスを崩して地面に落下した。


 よし、今のうちに……!



「《テイム》!」



 倒れたヴィントアドラーに手をかざしてテイムを発動。しっかり弱っていたようで、黒い霧が身体から出ていって無事に浄化することが出来た。



「これでよし……」


『88888888』

『ナイス連携』

『めっちゃ高く跳んでたな』

『というかいきなりレアモンスターと遭遇してるの運凄いな』


「え……ヴィントアドラーってレアモンスター……?」



 まあ確かに遠距離攻撃を逸らしてくる特性はかなり厄介だし、そんな特性を持ってるモンスターが普通のモンスターと同じように何度も出てくると結構しんどそう。


 飛んでるから近接攻撃はしにくいし遠距離は結構無効化されるし……冷静に考えるとかなりめちゃくちゃなモンスターだった。

 私の場合は飛べるアルルがいたから大して苦戦はしなかったけど。



 さて、今回は街であらかじめ回復薬を買ってあるのでこれで回復を行う。

 モンスターへの使い方がよくわからなかったのでとりあえずだばーっとかけてみると、みるみるうちに傷が癒えていって、ヴィントアドラーはすくっと立った。

 そして――



[ヴィントアドラーを仲間にしますか?]



「よしっ……!」



 軽くガッツポーズをしながら、ヴィントアドラーを仲間にする。

 早速ステータスを見てみよう。



 ――――――――


固有名:命名待ち

種族名:ヴィントアドラー(♂)

レベル:1


HP:30

MP:75


STR():10%

VIT(耐久力):5%

DEX(器用値):10%

AGI(敏捷性):30%

INT(知力):40%

MND(精神力):5%


スキル

天風(あまかぜ)

竜巻を巻き起こす風属性範囲魔法攻撃。消費MP25。

鎌鼬(かまいたち)

鋭い風で切り裂く風属性単体魔法攻撃。距離による威力減衰が起きにくい。MP10。

攪乱(かくらん)

敵の周りを高速で飛び回り、敵の攻撃命中率を下げる。

狂風(きょうふう)

纏っている風が敵の狙いを逸らすため、敵の攻撃が当たりにくい。


信頼度:1


――――――――



 なるほど……魔法攻撃力に影響のあるINTが40%とすごく高くて、その代わりにSTRやVITがとても低い。典型的な魔法アタッカータイプだ。

 アルルが万能型、アリスが近接物理型なのでバランスもいい感じ。


 スキルとかは一旦置いておいて、とりあえず名前をつけてしまおう。

 この子は雄って書いてあるので、かっこいい名前にしたい。

 うーん……強風を表す「ゲイル」にしようかと思ったけど、それだとちょっとゴツい感じがするので……



「じゃあ、カイルで……!」


「ピィーっ」



 カイルは高い声を上げながら私の懐に潜り込んできた。なんかめちゃくちゃ甘えてきてる……かわいい……。


 もう少し堪能したいけど、それは街に戻ってからにしよう。

 というわけで、私たちはさらに森の奥へと進むことにしたのだった。

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