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大隊1話1500文字以上で考えてるんですけどコメントが入ると思ったよりも短くなりますね……

これ以降はもうちょっと調整したいと思います


 1000人? なんで?

 ウィンドウから目を背け、深呼吸をする。


 ……いや、流石に今のは見間違えかもしれない。多分、一桁多く数えてしまったとかそういう感じ。

 まあ一桁多くても100人はいることになるんだけど……とにかく、そう思い込んで配信画面に目を向ける。



 視聴者数:2682人



 増えてる!!


 大慌てでリーナに通話をかけるけど、一向に繋がる気配はない。大事な用事らしいし、多分電源を切ってるんだと思う。

 ……つまり、私はこの大量の視聴者の前で本当に一人で配信をしないといけない……ということで。

 え、なにこれ悪夢? だってこんな……一日でこんなに増えるとかなくない?


 耐えきれずにアリスを抱えてもふもふする。癒される……。アルルもひんやりしてて気持ちいい……。


 ……と、そんな風に現実逃避しても目の前の光景は変わらなかった。なんか配信サイトのルーキーランキングにも乗ったみたいでどんどん人が増えている。

 このままではたぶん黙っていてもどんどん人が増えていってしまうので、意を決してカメラとマイクをオンにして、声を出してみることにした。



「えっと……こ、声とか聞こえてますか……? 大丈夫ですか……?」


『聞こえてるよ~』

『待機』

『かわいい』

『また特殊職が出たと聞いて』

『初見です!』

『おお~』

『肩に乗ってるの何?』

『オッケー』

『初心者だ』

『カワイイ』


「ひぇっ……」



 視聴者4128人。その勢いが直接のしかかってくるようなコメントの濁流が私を襲う。



『初見です』

『おつ~』

『ディザスタークイーンってどんなジョブ?』

『ゴスロリ~!』

『また新しい特殊職が』

『もう一人いるんじゃなかったっけ』

『初見』

『なんかすごい人いるな』

『掲示板から来ました』



 コメントの波は収まることを知らない。

 確かに掲示板で少し話題になったとは聞いたけど、まさかここまでなんて……。



「何でこんなことに……」


『特殊職だしなあ』

『特殊職が二人もいたら流石に見に来る』


「特殊職ってそんなに凄いものなんです……?」


『すごい』

『全然いないからなあ』

『めっちゃ気になる』

『配信ってなると特殊職になる方法とかも分かるかもしれないし』



 ……なんか、思ってたのと違う……?

 確かに従魔姫(ディザスタークイーン)は私だけって言ってたけど、他にも候補はあったしみんな一つは特殊職が選べるんだと思ってた……リーナも特殊職だったし。

 でも、コメントを見る限り特殊職はそれだけですごいらしく、それが二人で配信してたら確かに話題になるかも……というのは理解できた。

 理解は出来たけど、こんな大勢の前で配信する覚悟はまだできてない……でもやるって言った手前投げ出すわけにもいかないし……。



「ちょ、ちょっと人が多すぎて、どうしたらいいか……えっと、とりあえず今日はさっき言った通りレベル上げをするので……よろしくお願いします」


『わーい』

『どこでレベル上げするの?』

『ミニドラゴンがどういう感じなのか気になる』

『見せてもらおうか、ディザスタークイーンの実力とやらを』


「とりあえず黒葉の森でレベル上げをしようかな……と」


『あそこか』

『行ったことないな』

『ボスカッコいいよな』

『そもそもテイマーってどんなジョブなんだ』

『先には進まない感じ?』


「あ、えっと、本当は二人で配信する感じなので……今日は次の街にはいかないように……って感じです」



 だめだこれ……コメントが多すぎて上手く反応できない。

 どれを拾ったらいいのかとか、なんか無視してる感じにならないかなとか、気にし過ぎなのは自分でも分かってるけどそのうえで直らないから私なんだよねって……また私の思考がネガティブモードに入ったのと同時に――



「――貴女がエネですね?」



 私の背後から、そんな声が聞こえた。


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