14枚目 ゆーとぴあ
ごめんなさい。今回長くなってしまいました。
大体、いつもの1.5~2倍くらい?(当社比)
でも、分割すると、面白みが半減するので、このままいきます。ご容赦を。
「は? 何言ってるんですか?」
受け付けカウンター越しに、マールさんに言われた。
暗黒の淑女会の騒ぎが収まった後、すぐに俺は、早く強くなるため、ルーキーマウスより強い敵が出る狩り場を尋ねていた。
「ユータさん、今の状況わかってますか?」
既にマールさんは、ギルド職員としての丁寧な口調に変わっていた。
どうでもいいが、プライベートのガサツなマールさんを知っていると、丁寧な口調の違和感が半端ない。
「ユータさんは今、暗黒の淑女達に目をつけられているんですよ? こんな状態でソロ活動なんて無謀ですよ」
「大袈裟な……」
「大袈裟じゃないです! ユータさん自身は……まあ、男だし、多少命の危険があっても構いませんが……」
「おい……」
「ユータさんのぱんつが心配です! 大体、あの子達も、ぱんつの力を知ったら、きっと無理矢理でもユータさんのぱんつを奪おうとするに違いない!」
「いや、それ、真っ先にやるの、マールさん……」
「ああん?」
凄むのやめてください!
ちびりそうです!
「ユータさんは、誰かとパーティを組む気はないんですか?」
「いや、パーティは……その……俺、人見知りだから……」
「はぁ……ホンットにソロプレイ好きなんですね……ソロプレイ覚えたて猿はそればかりすると言いますが、まさにそれですね」
ん? なんだ?
言葉の意味はわからないが、何か失礼なこと言ってませんか?
「ともかく、しばらく一人で出歩くのはやめて下さい。彼女達に言って聞かせますから、せめてそれまで待って下さい」
「で、でも、俺、早く強くならないといけない理由があるので……」
「はぁ……じゃあ、私がひと肌脱ぎましょう」
「へ?」
つい、視線がマールさんの胸元にいってしまう。
条件反射だ。
マールさんは、「チッ」と舌打ちしつつ、片手で胸元を隠して言う。
「明日、私、休日なので、護衛兼でユータさんの狩りに付き合ってあげますよ……」
「またまた~! そんなこと言って、二人きりになったら、マールさんが俺のぱんつ脱がしにかかるんでしょ?」
「あ、その手があった……いえいえ、冗談ですって!」
俺が無言でその場を去ろうとすると、マールさんは慌ててそう言った。
この人、油断ならないなあ……
しかし、どうするか……
新しい狩り場聞こうにも教えてくれない感じだし、でも、マールさんの言うことも一理あるんだよなあ……
俺は、淑女会のイータが使った『スリープの魔法(物理)』を思い出し、背筋が寒くなった……
もう息子をあんな目に合わせたくない……
それに比べたら、まだマールさんに襲われる方がマシか。
襲われると言っても、ぱんつ脱がされるだけだものな。
「じゃあ、明日、マールさんに狩りに同行してもらうってことで、よろしくお願いします……」
「任せて下さい。ついでに、ユータさんがソロでも安全なように少し鍛えてあげますよ」
「うぅ……お手柔らかに……」
そんなわけで、次の日、マールさんにつき合ってもらうことになった。
俺は、待ち合わせの場所だけ決めると、ギルドを後にした。
その後、俺は消耗品を買い足したり、使用済みぱんつのストックを作ったりと狩りの準備を整えてから、いつもの馬小屋に戻って就寝した。
・・・・・・
やけに早く目が覚めた。
辺りは薄暗い……早朝だろうか? 朝特有のひんやりとした空気が辺りに漂っている。
こんな時間に目覚めるのも珍しいな、と思って違和感を感じる。
何故か、ワラの上に横になっていたはず俺が馬小屋の柱を背に座っており、その上、後ろ手に縛られていた。
「何だ、これ?」
「目が覚めたかしら? ぱんつ魔」
聞き覚えのある声だった。
ああ……そういうことか……
俺は何が起こったのか悟った。
「出たな! ペターニア! とマナ板コンビ!」
「誰がぺたんこだ! 私は、暗黒の淑女会の大魔導師・ターニアよ!」
「同じく、閃光のマナ! お兄さん、ナメた口ききますね!」
「魔弾のイータ……マナ板じゃない!」
こいつらが襲って来るとしたら、人目のない街の外ぐらいと思って、油断してた……
きっと、俺が寝ている間に馬小屋に侵入してきて、俺を後ろ手に縛ったのだろう。何せ、馬小屋は常に解放されているから、セキュリティーガバガバだから……
「昨日の宣言通り、貴方のぱんつ、私達の研究に役立たせてもらうわよ!」
淑女会のメンバーが、じりじりと俺に近寄って来た。
や、やめて! あたいにエロいことする気でしょ?
エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!
いや、ふざけてる場合じゃないか。
マールさんの話では、こいつら『暗黒の淑女会』は、冒険者というよりは研究者みたいなものらしい。貧乳改善の研究のため、森に入って薬草をとったり、モンスター素材を調達するだけで、積極的な戦闘はしないらしい。
だから、個々の戦闘力はそれほど高くないようだが……昨日の様子を見る限りでは、目的のためなら荒事でも何でもしそうだ。
「やれ、マナ! ぱんつを脱がすのよ!」
「わ、私がやるんですか?」
「何よ? 不満なの?」
「いえ、姉御、そういうわけでは……でも、私は魔法担当ですし、ここは物理担当のイータの方が適任かなあ、なんて……」
「じゃあ、イータ! あんたやりなさい!」
「やだ……こんなキモイ男のぱんつなんて触りたくない……」
「じゃあ、イケメンならいいって言うの?」
「何故、そう極端になる……でも、イケメンのぱんつだったら……むしろクンカクンカしても……」
「えっ」
何だか連携とれてないな、こいつら。
ちょっと煽ったら仲間割れしないかな?
そう思って声をかけてみる。
「ところで、いいんですか? 俺のぱんつを脱がすと、もれなくその中身も拝むことになりますよ……」
「中身って?」
「決まってるじゃないですか、俺の股間についてるモノですよ……」
「「「ひぃ!」」」」
うほっ! この反応!
フヒヒヒヒ……何か楽しくなってきた!
「姉御! やっぱり、こいつ、ただの変態じゃないんですか?」
「きっとそう……何か、喜んでる……」
「キ、キモイ……ぱんつ魔の噂は聞いてたけど、まさか、ここまでとは……」
ふむ、怯えている女子どもって、何とも興奮するものがあるな。
まあ、捕まっているから、あまり良い状況ではないけど……
何とかして解放されないかな?
お、いいこと思いついた!
「お嬢さん方……俺は、貧乳の女子が胸を大きくする方法を知っている、と言ったら、信じますか?」
「は? 何を言ってるの?」
ターニアは訝しげな表情をしている。
でも、動きは止まっていて、俺の話に興味はあるようだ。
「俺の出身国は、貧乳の女子が『貧乳は稀少価値だ』と言い誇るほど、胸の小さな女性が少ないのです」
「そ、そうなの?」
おっと、いい食いつき。
「胸を大きくする方法の一つには、他人に胸を揉んでもらうと大きくなるというものがあります」
「それはやったことがあるわ」
あ、よく見ると、マナとイータが顔を赤らめている……
ふむ、そうですか。二人で実践したのですね。興味深いです。
今度、じっくり、ねっとり、その時の話教えてもらいたいですぅ!
「じゃあ、こういうのは? ミルクを飲むと大きくなるそうで……」
「それもやった……」
「じゃあ、胸の筋肉を鍛えてバストアップを……」
「全部やったことのあることばっかりじゃない!」
「待って下さい! とっておきの方法があります。それは……」
「それは?」
「異性とHをすると……」
ボコッ!
腹を殴られた。
ちくしょー、良いボディブローしてるぜ……
「ドサクサでセクハラ発言するな、このド変態!」
チッ、ダメかあ……
あわよくば、とは思ったが。
あ、俺の後ろで、スイーツがガラケーをカチャカチャ言わせてる……
「やっぱり、こいつのぱんつを調べた方が早いんじゃないんですかね?」
「私もそう思う……」
「うーん……でも、問題は誰が、ぱんつを下ろすかよねえ……」
「もうこの際、ジャンケンでいいですよ……姉御も参加して下さいね?」
「えー……私は……」
まずい!
このままだとホントに、ぱんつ脱がされる!
「ま、待って! 本当に本当に、とっておきの方法があります!」
「また、そんなことを言って……嘘言ったら殴るからね!」
そう言って、拳でグーをつくるターニア。
俺は一瞬、たじろぐが、まくし立てるように言う。
「それは、ぱんつを穿かないことで……ぐふっ!」
まだ話を言いきる前に殴られた!
地面に倒れる俺……だが、こんなことじゃあ負けない。
「こ、根拠はあるんですよ!」
俺は、前世の世界で、ヒキニートしてた時、『二次元美少女が、自らすすんでぱんつを穿かないように仕向けるにはどうすればいいか?』という命題を考えたことがあった。
これは、その時の成果の一つ……『ぱんつ穿かないと巨乳になるよ』説である。
「ぱんつを穿かないことによって女性ホルモンが活性化されてですねえ……」
「何よ、その、女性ほるもん、とかいうのは?」
「えーと、簡単に言うと、女性の体を女性らしくつくるための要素です。女性の体の中にあって、それが多いと胸や尻が大きく……」
俺がそう言うと、ターニアが身を乗り出して話に飛びついて来た。
「な、何よ! そんな魔法の薬のようなものがあるの?」
「ええ。そして、それは本来、女性なら誰でも持っています……」
「嘘よ! じゃあ、何故、私達の胸は小さいの?」
「体内で分泌される量が少ないのでしょう。個人差があるのです。だが、刺激を与えて分泌量を増やすことができます……そして、それには、ぱんつ穿かないことが一番なんです!」
「「「な、なんだってぇ!」」」
淑女会の三人の声が合わさった。
だが、すぐに各々、訝しげな表情で俺を見る。
「それを信じろっていうの? うーん、でも……うーん……」
「姉御、そういえば、教義でぱんつを穿かないシスター達は、何故か胸の大きな人が多いですよ!」
「あ、そういえば」
何でも、教会には『己を偽らず、ありのままの姿で人に接せよ』という教義があるそうで、熱心な教会関係者は、それを拡大解釈して、ぱんつを穿いていないのだそうだ。
教義で『はかない』教えがあるとか、何と素晴らしい世界なんだ!
「で、でも、流石に、ぱんつ穿かないのはちょっと……」
「ですね……」
「スカートで町中歩けなくなる……」
そうですか……
実に残念だ……
フフフ……だが、計画通りッ!
「他にないの? その……女性ほるもん、とかいうのを増やす方法は?」
「まあ、あることはあるんですが……」
「な、何よ、その煮え切らない態度は?」
「これは、禁術というか、あまりお勧めできませんので……」
「隠してないで言いなさいよ!」
交渉事とは……
どこかで見た話だが、交渉事とは、初めに無理難題を要求して相手に半ば交渉を諦めさせてからが勝負なのだそうだ。「話にならない……」、こう思わせてからホントの要求を言うと、「さっきよりはマシか」と聞く耳を持つ。
例え、その要求が到底受け入れがたいものだったとしても、だ……
「わかりました。では、教えましょう」
「ふんふん」
「それは……尻を突き出し、自分で自分の尻をバンバン叩いて『びっくりするほどユートピア』と叫ぶことです……」
「えっ……」
「これは隠れてやっても効果がありません。人前でやって恥ずかしさを感じることによって女性ホルモンが刺激されるのです!」
「う、うーん……」
「信じられないでしょうが、本当に効果があるのです。ですが、人間の尊厳を賭けて行うものですから、禁術と言われるのです……」
その場に沈黙が訪れた……
「ちょ、ちょっとやってみようかしら……」
「姉御! マジですか?」
「ちょっとだけよ……こ、こうだっけ? びっくり……するほど……」
「声が小さい!」
「ひぃ!」
「真面目にやって下さい! これは恥ずかしさを堪えれば堪えるほど効果があるんですから!」
「び、びっくりするほど……ユートピア!」
・・・・・・
数時間後、俺はマールさんによって縄を解かれていた。
何でも、待ち合わせの場所になかなかやって来ない俺を心配して、馬小屋へ様子を見に来たのだそうだ。
当然、その時、その場に居た淑女会のメンバーと鉢合わせしたが……マールさんと淑女会の間で、ひと悶着はなかった……
マールさんの姿を見かけると、淑女会のメンバー達は一目散に逃げ出したからだ。
「聞きたいんだが……彼女らは一体何をやってたんだ? 何かを必死に叫んでいたが……」
「触れないであげて下さい。強いて言えば、俺って話術の才能があるのかもしれないってことですかねぇ……」
「え……君、泣いてるのか?」
「彼女ら、ホントに必死なんだなあ、と思って……」
俺は、薄らと涙を浮かべていた。
調子に乗って、悪い事をした。
何か、あんなに必死になっている淑女会のメンバー見てたら、笑いを通り越して、何だか可哀想で泣けてきた……
あんなにまで彼女らは悩んでいたのか……
「「「びっくりするほどユートピア! びっくりするほどユートピア!」」」
その後しばらくしてから、おどり念仏によって女性の悩みを解消する『ユートピア教』という謎の団体ができるのだが、それはまた別の話である。
スイーツ「勇者は、人の弱みにつけこむ最低のゲス野郎……っと」
作者「実は、構想段階では、ターニアは、エリスという名前でした」
作者「名前を変えた理由の一つは、赤髪でエリスっていうと、某なろう有名小説のあのキャラと被るから」
スイーツ「イメージって大事だものね。でも、ターニアって名前にしたのは何で? 某有名RPGの6作目とは関係ないんでしょ?」
作者「ひとえに、ペターニアと言わせたいからターニアにしました! ぶっちゃけ頭に『タ』の字がくる名前なら何でもよかった! 反省はしてない!」
スイーツ「ホント、最低ね」
作者「ちなみに、スイーツの胸は、ペターニアより少し大きいくらいです」
スイーツ「いらん情報を……言っておくけど、私の今の姿は、沙織とかいう人の姿であって、私本来の姿では……」
作者「本来の姿では、むしろ、胸がえぐれてます。某クイスゲームのシャロン様みたいに」
スイーツ「くっ」




