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レガリア英雄記  作者: 27サグマル
諸国漫遊編
139/213

人器超剋

「……流石は自由騎士団最強の『蒼騎士』の名を継いだだけはある。一番乗りですか」

 治安部隊の責任者――サウゼ・サウニーにイワンを引き渡すと、昏い笑みと共にそう頭を下げられた。

「………………。ああ、俺は引き続き敵の捕縛に当たる」

 クレスはどうにか言葉を飲み込むと、もう興味を失くした様子のサウゼと別れて詰所を後にした。


「最強? 最強って、なんだよ!?」

「だってご主人様はマリスと並んで自由騎士団でありながらSSSだし、彼女と違って近接戦闘が得意だからね。そう思われても仕方ないんじゃないか?」

「いや、正騎士の連中だってSSばっかりだし、どう考えたって俺より強いだろ! 誰だそんな無責任なこと言い出した奴! うぁああ……!」

 宿に戻って悶えるクレスを不思議そうに見るティルナ。

「……そんなに嫌? 褒められてるのに」

「嫌だよ! 事実じゃないことで手放しに褒められるとか、困るだろうが!」

「いよっ、最強!」

「やめろーーー!」

 ナベリウスの茶々に悲鳴を上げて布団を被るクレス。


「えっと……冗談は置いて、ですね。これからどうするんです?」

「ジェスんが仕切るなんて珍しーれすね~」

「し、仕切るなんてそんな……」

 ナベリウスが矛先を変えようとしたところで、クレインが乗った。

「今日のことを考えると、人の多いところにいれば遭遇率は高そうだな」

「……手分け、する?」

「他の相手の能力が分からない以上、できれば避けてほしい……です」

「ってかこの状況で人が集まるとこなんて、そうそう無いれしょうしねー」

 そこで、復活したクレスが布団から顔を出す。

「まあそれについちゃ後で俺が聞いてくるよ」

「分かりました。ありがとうございます」


「ところで……さっき言ってた『人器超剋』ってなんですか?」

 頭を下げたリアラと入れ替わりにジェスが尋ねる。

「救神の学徒の一派だよ。簡単に言や人間を改造して神にしようぜって連中だ」

「……」

 一瞬ナベリウスの視線が鋭さを増すが、それには誰も気づかない。

「でもさっきのイワンは、自分から望んで改造されたみたいでしたが……」

「まあ自分から改造を望む奴もいるし、攫われて無理矢理に改造される奴もいる。失敗作とか暴走した奴ってのは放置していくから、こういう研究系の派閥は危険度が高い」

 そう話すとクレスは立ち上がった。

「じゃあちょっとサウゼんとこ行って来る」

「分かった。一応私たちはここで待機していよう」

「助かる」

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